”ポケット憲法”を手に(しんぶん「赤旗」6月28日付け)
これは、蜷川虎三さん(京都府知事)の“ポケット憲法”だ。憲法全文と教育基本法、児童憲章が載っている。 まさに慧眼と言うほかない。今日の憲法と国のあり方めぐる大闘争を予測していたかのようだ。 先の通常国会の閉幕ギリギリに、教育基本法改悪法案、改憲手続法案、防衛省格上げ法案が政府によって提出された。国民の運動と世論で跳ね返し、継続に追い込んだ。いよいよ秋の陣、臨時国会が天下分け目の闘争の場になるであろう。 自民党は憲法九条を変えて「戦争する国」への方向を明示した「新憲法草案」を、民主党は集団的自衛権を認める「憲法提言」をそれぞれ発表した。 「手続き法案」は提案した与野党双方が「さしたる違いは無い」としている。教育基本法めぐっては、「教育勅語」礼賛、「愛国心押し付けは当然だ」という、大合唱が両党によって行われている。 このとき、ポケット憲法に学び、多くの団体がそれぞれつくった“憲法手帳”を大いに普及し憲法と教育基本法それ自身を語りぬく意味はきわめて大きい。国民的運動の土台だからだ。 「九条の会」の草の根の取り組みをさらに発展させ、憲法と国のあり方めぐる大運動を起こしていこうではないか。私自身がつくったポケット憲法を持ち、その一翼を担いたい。 また、日本共産党国会議員団として、沖縄をはじめとする全国の基地強化の実態調査を通じて、この面でも運動と世論を起こすために力を尽す決意である。 今年の夏、大いに汗をかこう。「国民ひとりひとりがよく憲法を理解してこれを守らねばならぬ」という蜷川さんの遺志に応えて。
(Update : 2006/07/01)
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