イラク特措法廃止法案、提出者として答弁に立つ
衆院イラク特別委員会で、イラク特措法廃止法案の質疑が行われ、私は提案者の一人として(他に民主、社民の議員とともに)答弁席に座り、議員の質問に答弁した。
私に対する質問、第一問は 「イラク特措法を廃止し、自衛隊を撤退させるべきと考える理由は何か」であった。 私は以下の通り答弁した。 @そもそもイラク戦争は、国連憲章違反の侵略戦争である。査察の継続を求める圧倒的な国際社会の声をふみにじって行なわれた、国連安全保障理事会の認定のない違法な武力行使である。 このような戦争を支持するのみならず、米軍による占領支配に加担するために、自衛隊を派兵することなど、到底許されるものではない。 A全土で戦闘の継続するイラクに武装した軍隊である自衛隊を派兵することは、明白な憲法違反である。ましてや、武力行使を任務とする多国籍軍への参加が憲法上認められる余地など一切ない。 Bしかも、自衛隊派兵が、イラク特措法の要件から言っても、もはや成り立たなくなっていることは明らかである。 もともと、「非戦闘地域」という要件自体、政府が自衛隊派兵の違憲性を言いつくろうためにつくりだした虚構の論理である。
イラク派兵の根拠が完全に崩れ去っているにもかかわらず、政府が自衛隊の派兵に固執するのは、日米同盟、つまり「ブーツ・オン・ザ・グラウンド」という米国の要求に応えるためにほかならない。 自衛隊はただちに撤退させ、イラクの主権確立を応援する、憲法9条をもつ国にふさわしい非軍事の復興支援にこそ政府は積極的に取り組むべきである。
第二問は、「米軍がファルージャなどで行なっている攻撃をどう認識しているか」であった。 私は次のように答弁した。 @米軍はまず、4月の攻撃の際に民間人の犠牲を告発し続けた病院を占拠することから始めた。「建物の屋上から老人、女性、子どもの区別なく動くものすべてに銃撃を加えた」など、無差別の住民虐殺が告発されている。モスクで海兵隊員が負傷した無抵抗のイラク人を射殺する光景は世界に衝撃を与えた。 こうした攻撃が、国際人道法に違反するのは明らかである。 A治安安定にも、選挙実施のプロセスにも悪影響を及ぼすものだ。米軍は、国連のアナン事務総長が書簡を送り、「武力行使はイラク国民にまだ占領が続いていると思わせる」「スンニ派勢力選挙ボイコットを誘発しかねず、治安安定の努力を妨げかねない」として、攻撃の中止を求めていた最中に攻撃を開始した。不届きせんばんといわねばならない。これにより、15の政党が国民議会選挙の延期を求めるなど、選挙の実施を控えた政治プロセスにも深刻な影響を与えている。 B小泉首相は、こうした攻撃を「成功させないといけない」と支持する考えを示しているが、国際人道法に違反する住民虐殺はただちに中止するよう米国政府に求めるべきと考える。 政府は、昨年12月の国連安全保障理事会で、原口国連大使が、日本人外交官の殺害にかかわって「文民に対するあらゆる攻撃は厳しく非難されなければならず、加害者は国際法にのっとって裁かれなければならない」と演説している。日本人の文民の殺害は許されないが、イラク人の民間人の女性や子ども、お年寄りの殺害をすすめる作戦を「成功させるべきだ」という立場は許されない。 米国に攻撃中止を求め、自衛隊の速やかな撤退を決断すべきと考える。
第三問は、「イラクに対するわが国の支援のあり方は如何」であった。 私は、「国連中心の枠組みのなかで、イラク国民の自主的な国づくりの支援を行なう。憲法9条を持つ国として、非軍事の復興支援を行ない、NGOが活動しやすいように援助すること」と答えた。 (正確には、後日議事録を載せますので参照してください) 答弁席に座ったことは何度かあるが、実際答弁をしたのは初めてだ。イラク特措法を廃止し、自衛隊を撤退させることを主張しているのだから、真剣に答弁し結構気合が入って良かったと自負している。(写真は答弁する私。なかなか堂に入ってると思いません?)
野党3党幹事長・国対委員長会談に出席
民主・共産・社民の野党3党幹事長・書記局長長会談が行われ、市田書記局長・参院議員とともに同席。 現在の国会をイラクの自衛隊派遣の期限切れである今月14日まで11日間の会期延長を求めることで合意した。 午後4時から河野衆院議長に対して申し入れを行った。
(Update : 2004/12/01)
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