こくた恵二
こくたが駆く

党兵庫県委員会、地方議員団の政府交渉に同行・・・代表質問B

photo 日本共産党兵庫県委員会と党地方議員団が、昨年の台風災害に関し、政府交渉を行った。私も、国土交通省交渉に同行し、@河川改修の充実、強化、A災害に強い街づくりに向けて、水害対策改修に対する補助制度等の創設、B台風災害でも、宅地等での崖、擁壁損壊の復旧を公費で行う等、地元の実態を訴え、要請した。


【代表質問−B】
〈私の質問時間は20分だが、こうして全文を載せてみるとけっこう長い。3回に分けてみたが、おつきあいいただいてありがとうございます。
 今日は、「外交・安保の問題」と「日本の進路について」〉

 最後に、外交・安保問題、日本の進路の問題です。
 自衛隊のイラク派兵の根拠はいよいよ総崩れになっています。
 イラク戦争が、「大量破壊兵器の保有」というウソではじめられた戦争であり、国連憲章違反の侵略戦争であることは、いまや明白となりました。米軍は、ファルージャなどで無差別攻撃を繰り広げ、イラク国民のいっそうの反発と抵抗を生み、イラク情勢のきわめて深刻な泥沼化をつくりだしています。多国籍軍の撤退が相次ぎ、いまや「有志連合」は、世界の一握りにまで孤立しました。
 アメリカ国内でも「イラク戦争は誤りだった」という世論が多数を占めるに至っています。アメリカの先制攻撃戦略とイラク占領は、深刻な破たんと矛盾に直面しているのであります。しかも、サマワの陸上自衛隊の宿営地に対する攻撃が常態化し、「非戦闘地域」というイラク特措法の虚構の論理さえも、もはや完全に崩れ去っているのであります。
 イラク派兵をつづける理由など、どこにもないではありませんか。政府は、自衛隊の撤退を決断すべきです。
 国連憲章からも憲法からも説明のつかないイラク派兵を続けながら、政府は、昨年末、「新防衛大綱」を閣議決定しました。「新大綱」の核心は、「海外活動」を自衛隊の「本来任務」とすることにあります。しかも、米軍と「共通の戦略」をもち、日米の役割分担を進めるとしています。これは、米軍がおこなう戦争に地球的な規模で参戦する、本格的な海外派兵のための軍隊に根本的に変えてしまおうというものではありませんか。

 憲法9条が「戦力」を持たないと定めているもとで、自衛隊は、日本を防衛する必要最小限度の実力組織だから、違憲ではない、「専守防衛」だと、国民に説明してきたのではありませんか。いったい、自衛隊の海外での活動、しかも、イラク戦争支援などの紛争地域、戦闘が継続する海外での活動を、自衛隊の「本来任務」とすることが、どうして憲法上許されるのですか。
 これでは、自衛隊ではなく、「海外派兵隊」ではありませんか。明確な答弁をもとめます。

 自衛隊の任務の大転換が、憲法9条改憲の動きと連動していることは重大です。
 この間明らかになった、自民党の「改憲草案」でも、財界の改憲「提言」でも、一番の問題は、自衛隊が米軍と共同で海外での武力行使を堂々とできるよう、集団的自衛権の行使を明記せよ、というものです。これは、海外で米軍と一体となって「戦争をできる国」にしようというものにほかなりません。こうした道が、ほんとうに日本の進むべき道なのでしょうか。
 憲法9条は、日本が二度と戦争をしないことを世界に公約し、誓った、戦後日本の出発点です。2000万人にのぼるアジアの人々と310万人にのぼる日本国民の犠牲のうえにつくられた、憲法9条は、ひとり日本の憲法であるばかりか、「アジア共有の財産」なのであります。
 9条を改悪することは、戦後日本の原点である「不戦の誓い」にそむき、アジアの共有の財産を投げ捨てるものです。それは、日本がアジアの一員として、世界の中で生きていく、足場を失うことになるのではありませんか。

 国会内での改憲論議とはちがって、いま、多くの国民の中で、また世界各地で、憲法9条が掲げる平和の理想を広げようという声が澎湃とおこっています。
 私は、アジアと世界の平和の流れに合流し、憲法9条を守り生かすため、全力を尽くす決意を述べて、質問を終わります。


(Update : 2005/01/27)