公団自治協集会で、住宅政策について話す
国会内で開かれた、全国公団住宅自治会協議会主催の「今後の住宅政策についての団地自治会代表者集会」に出席し、日本共産党の住宅政策についてお話した(下記参照)。この集会では、各党それぞれが政策を述べた。
今日は朝から、野党3党の国対委員長会談が開かれ、出席。 予算委員会審議への対応を協議した。「政治とカネ」の中心問題である、日歯連の証人喚問を粘り強く要求することを確認。
民主、社民は自民・橋本派の証人喚問問題での与党側の対応を不満として予算委員会を欠席。 日本共産党は、予算委員会に出席し、委員会の開催について与野党が協議している最中に、一方的に開催を強行するのは不当であると指摘し、直ちに休憩して理事会を開催すべきであると主張。 予算委員長はその通りとして委員会を休憩し理事会を開いた。 しかし、理事会の協議が整わないうちに自民党と公明党が一方的に委員会の開催を強行。不正常な状態で与党だけの質疑を行った。
【わが党の住宅政策について】
団地自治会代表者集会にお集まりのみなさん。 公団住宅居住者の生活と権利をまもり、住みよい団地をつくるために、活動されてこられた皆様方に、心から敬意を表します。 今日は、日本共産党の考えについて、若干述べます。 ご案内の文書にもありましたが、政府・国土交通省は昨年12月、「住宅政策改革要綱」をつくり、来年度には、住宅政策をおおもとから変えようとしています。公団賃貸住宅が、今後どうなるのか、「不安を抱かざるを得ない」と述べられていますが、まったく同感です。なぜなら、政府の考えは、「民間にできることは民間に」という小泉流「構造改革」にそって、国が公共住宅政策から撤退する流れ、住宅のいっそうの市場化の促進、現在の都市再生機構の民営化の方向だからです。 私は、このような流れに反対の態度を明らかにするものです。
今後の住宅政策について考えるとき、基本をしっかりすえることです。第1に「住宅」とは何かという問題です。財界や政府がすすめようとしているのは、住宅の一層の市場化です。不動産商品としての住宅の流通を活性化しようということです。 しかし、住宅は人間が生きて行く上で欠かせないものであって、憲法25条が規定している生存権にもとづき、誰にでも最低限の保証がなされなければならないものです。弱肉強食の市場競争に任せていいものではありません。ヨーロッパでは基本的な考え方になっている「住宅は福祉」という立場こそ、大事だと考えます。 「住宅基本法」について私たちは、この「住宅は福祉」という立場から、国民の居住の安定を図るうえでの国や地方自治体の責任を明記することが大事だと考えます。また、住宅のあるべき居住環境水準、収入に応じたあるべき家賃水準を明記し、それにふさわしい住宅をつくることを目標にすべきです。
2つ目は、公共住宅は足りているのかどうか、ということです。政府のやり方は公営住宅の新規建設はせず、入居資格要件を厳しくして住民を追い出し、公団住宅も新たな賃貸住宅は増やさないで民間支援を一層強めるという方向です。公営住宅の入居資格者を対象にすれば、240万戸が足らないなど、公共住宅は、決して充足しているとはいえません。 私は、相次ぐ災害はもちろんのこと長期不況、リストラ、年金改悪、国民負担増などの悪政によって、生存権そのものが脅かされているときだからこそ、みなさんが掲げる「住まいは福祉、住まいは人権」の命題こそ住宅政策の基本が貫かれるべきであると考えます。 そして、「公団住宅を公共住宅として守ろう」「国民だれもが安心と豊かさを実感できる住宅政策を」という訴えとともに、「いまこそ、公共住宅の拡充を」と訴えたいと思います。
最後に、今国会での問題です。住宅金融公庫の廃止や公営住宅などに関する法案とともにニュータウン事業からの撤退やリストラ、借金の借り換えなどで都市再生機構の焦げ付き債務を解消するための法案などが提出されています。 みなさんの賃貸住宅の収入は黒字なのに、そのお金は、居住者に還元するのでなく、公団時代に開発の見込みのない土地を膨大に買い込んだり、政府の「都市再生」事業に投資したりして焦げ付いた借金の穴埋めに使われる、これが実態ではないかと考えています。 政府が狙う住宅政策の改悪に反対し、国民の暮らしを守る政治の実現のために共に頑張りましょう。
(Update : 2005/02/09)
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