国立国会図書館法「改正」に反対する声が広がっている
衆院議院運営委員会の図書館運営小委員会で、国立国会図書館長の給与引き下げ=『館長の格下げ』を行う国立国会図書館法の「改正」案を、本会議に自民・民主・公明3党の賛成で提出しようとしていること。それに対し、私は、「図書館長が議長より給与が高いのは問題などという理由だけで、『館長の格付け』を下げるのは、甘利にも早計だ。国会図書館の使命と目的、役割にてらした十分な議論が必要」と批判してきたことは、これまで何回か、この場でお話してきた。 昨日も、この問題に熱心に取り組まれている方から要請を受けた。戦争被害調査会法を実現する市民会議共同代表の西川重則氏よりいただいた要請を下記に掲載する。
改めて、国立国会図書館長の重責達成に期待して 国立国会図書館は、「真理がわれらを自由にする」という確信に立って、憲法の誓約する日本の民主化と世界平和とに寄与することを使命として、敗戦後の1948年に設立された。 設立の目的は、議員の調査研究・職務の遂行、行政及び司法の各部門、更に日本国民に対し、図書館奉仕の提供などに資することにある。
こうした重要な目的をもって設立された国立国会図書館が、図書及びその他の図書館資料を蒐集し、香り高い文化国家の形成に尽力する責任者・館長が、衆参両院議長によって任命され、館長の待遇が国務大臣と同等とされているのは、当然と言わねばならない。しかも任命の手続きとして、両院の図書館運営委員会との協議、国会の承認が求められていることも、館長の重責・地位に対する高い評価を裏付けるものであり、同様に当然である。
その結果、初代館長に、憲法学者であり、日本国憲法成立過程の審議の担当国務大臣として歴史的重責を果たされた金森徳次郎氏が選ばれたのは、幸いであり、重要な出来事であった。
今後も、国立国会図書館長が立法府にあって、政治活動を慎み、本来の職務に専念できる環境に置かれ、文化国家の形成、恒久平和に寄与されることを心から願うものである。
(Update : 2005/03/26)
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