「昭和の日って何?」関西テレビの取材を受ける
実は、この前の日曜日に関西テレビの取材を受けていた。本日夕方の『スーパーニュースほっとカンサイ』で放送される予定だ。テーマは「昭和の日って何?」。 記者から「昭和の日についてどう考えるか?」「中国・韓国で反日デモが広がる中、参院での審議入りをどう考えるか?」等の質問を受けた。 私は、「先の天皇は、第二次世界大戦の侵略戦争を引き起こし、国の内外に惨禍をもたらした最高責任者である。この最高責任者の誕生日を『国民こぞって祝い感謝する』国民の祝日にすることは、憲法の平和的民主的原則に反する] 新憲法のもとで定められた祝日法の理念を踏みにじるものだ」 ※祝日法は、1948年7月に公布・施行されています。当時の衆院本会議の提案・趣旨説明では、祝祭日が「国民主権と自由平等と永久平和とを標榜(ひょうぼう)」する憲法のもとで改訂の必要に迫られたとのべています。そして祝日の選定基準に(1)新憲法の趣旨にそったもの(2)国民大衆をあげて容易に納得し、参加できる―の二点をあげています。 この理念にたって、明治天皇の誕生日だった「明治節」は廃止して文化の日(十一月三日)に、皇室祭事である「新嘗(にいなめ)祭」(十一月二十三日)も勤労感謝の日となるなど、「宮廷中心の祝祭日」の名称は否定されました。 昭和天皇が死去した一九八九年、四月二十九日を「昭和の日」とする意見もありましたが、当時担当した内閣内政審議室長は、「明治天皇のお誕生日であったのは十一月でございますけれども現在は文化の日になっている等々の祝日法の建前から考え」て、「みどりの日」にしたと答弁しています。
「『昭和の日』の推進派は『昭和を象徴する日』と主張するが“国民大衆あげて容易に納得できる”日だろうか。 天皇死去の年の世論調査では『太平洋戦争』『原爆投下』『敗戦』が三大事件としてあがり、国民の認識は一様ではない。 昭和天皇誕生日を押しつけるのは国民感情にも合わない。 歴史問題でアジア諸国からいま厳しい目が注がれてる。 今この時期に昭和の日に変えるというのは、侵略戦争を美化する歴史教科書や閣僚の靖国参拝など歴史を逆行させる動きと軌を一にしたものであり、許せない」といったコメントを述べた。
〈マスメディアと二大政党〉 4月7日の「朝日」新聞夕刊は、「衆院内閣委員会の質問者はたった二人」「共産党から唯一の委員である吉井英勝氏が質問、反対討論と孤軍奮闘したが、審議はわずか1時間で終わった。本会議は討論もなくたった数分間」「二大政党化時代の一断面を見た思いがした」と報じた。
※法案が初めて提出された2000年当時、民主党は反対の態度さった。それが03年には「常に歴史の教訓として想起する記念日が設定されることに対して、とくに反対する格別の理由はない」と態度を転換。 当時の菅直人代表は「(次の)政権政党として、これをふまえた行動をお願いしたい」と発言。 このへんを注目する必要があるのでは?
放送時間は17:54分からの予定。
(Update : 2005/04/29)
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