尼崎JR脱線事故問題、西日本社長参考人質疑 (写真追加しました)
本日の国土交通委員会で、先月25日に発生した「JR福知山線の脱線事故」問題で、JR西日本の社長が出席、質疑を行った。 質疑に先立ち、私は、あらためて事故で亡くなられたに方々に哀悼の意を表し、負傷者の一日も早い回復を願っていることを表明。
それにつけても、社長の応答を聞いていると、怒りを禁じえなかった。 私は、今回の事故の原因究明、未然に防ぐことができなかったのか、どうすれば再発防止ができるのか、JR西日本の体質問題など経営者のトップの責任はどうなのかという立場から質した。 重大事故は今回が最初ではない。これまでも繰り返されてきた。私は「それぞれの事故からどう教訓を学んだか、原因と背景を探り、再発をいかに防止するのか。これらは経営トップの姿勢が問われる問題だ」と指摘した。しかし、結果として何も改善していなかったということが明らかとなった。 その上で、“平成17年度大阪支社長方針”という、全社員に配布されたパンフレットについて質した。 「その柱の第1には、なんと書いてあるか」第1の柱は『稼ぐ』、安全は第2の柱であった。何と言う儲け第一主義の体質。 さらに「投資効果を考えた」と記者会見で述べているように、新型ATS−Pの設置工事など安全設備の不備を指摘した。 JRの「体質」に、被害者はもちろん、国民の率直な怒りと驚きがある。社長は一連の不適切な対処について「遺憾なこと」「信じられない」「残念なこと」などと表明している。「上司にモノを言えない、行かなければ睨まれるという体質があることを、社長が知らなかったことに国民は一層の驚きを覚えている」と指摘した。
「まずい、これは間違っていると思った社員はたくさんいたはずだ。国鉄労働組合西日本本部は、『おかしいことはおかしい、悪いことは悪いと言える風通しの良い職場環境及び安全を優先した規律ある作業環境をつくること。人権無視、不当な命令を根絶しよう』と呼びかけている。この提案を実行すべきではないか。」と主張。 最後に「国鉄の分割・民営化のもとで、人命第一のという安全の理念すら“合理化”され、投げ捨てられた結果がどういう事態をもたらしたか、検証することが必要だ」と指摘した。
(Update : 2005/05/13)
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