JR脱線事故問題で国交省の責任を追及
本日の国土交通委員会で、4月25日に発生した「JR福知山線の脱線事故」問題について、JR西日本から「安全性向上計画」が国交省に提出されたことを踏まえて質問。国土交通省の責任を追及した。 私はまず、JR西日本の「安全向上計画」が、国交省が関与して、つくられたものである事実を指摘した。北側・国土交通大臣は、JR西日本に対し、「国民向けに思いを込めて」と指示したことを認めた。これは、国交省には、JR西日本が計画を遂行する共同の責任があることを裏付けるものだ。そこで、国交省として具体的な対応策を聞いた。 JR西日本が届出したダイヤのチェックの甘さについて聞いた。03年12月のダイヤ改正で、福知山線の快速電車の停車駅(中山寺駅)を増やした際に、JR西は、「運転曲線図」を付けずに、運行計画変更届出書を近畿運輸局に提出し、運輸局はそのまま受理していた問題を指摘した。この「運転曲線図」は、駅間の基本的な運転時間と列車の走行状態を示すもので、安全に運行可能かどうか検証するのに不可欠な資料だ。 私は、『規定どおり曲線図を出させてチェックしていれば、余裕時分がないことも分かり、事故を防ぐことも出来たかも知れない。なぜ、曲線図を提出させなかったのか、反省すべきではないか?』と追求、梅田鉄道局長は、「普通列車の曲線図と同じになるから不要だった」と答弁。このまったく反省のない無責任な答弁に、「『我々は間違いなかった』と遺族や被害者に言えるか」思わず声を荒げ、叱責した。 そして、ダイヤは届出制を改め認可制にするなどチェック体制の強化を提案。鉄道局長は「ダイヤチェックのあり方を検討する」と答えた。
また、これまで、規制緩和されてきて、JR西日本など事業者任せになっている制限速度や事故報告制度、車両構造や車両検査などについて、政省令での規定化など、国が基準を持つべきだと指摘した。鉄道局長は、すでに検討していることもあわせ、前向きに答えた。 最後に、JRなどを監視・監督する鉄道局・地方運輸局の安全にかかわる人員体制が、自動車局や航空局に比べても、極端に少ないことを指摘し、鉄道監査の専門員を増やすことを指摘した。 写真は、国土交通委員会にて質問の模様。
(Update : 2005/06/08)
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