懲罰動議、泥仕合顛末記?
6月18日の本会議で、55日間の不当な会期延長が決められました。モメたことがもう一つあったのです。
私が、会期延長反対の討論を行なっているときに、何やら騒がしいではありませんか。
私の後に討論に立った社民党の阿部議員が「酒を飲んで赤い顔をして本会議に出席している与党議員がいる」と発言。
「そうか」これで分かった。
与野党の議院運営委員会の場内協議(議長席の横に議院運営委員があつまる)に参加。
民主党から、「真っ赤な顔をして酩酊、足がふらふらしてる自民党議員がいる。議会の品位を汚すもの。退場を要求する」とあった。
ふと自民党の一番前列を見ると、顔を真っ赤にした議員がいる。
私は「こんなひどいことはない。退席させるべきだ。自民党として手を打つよう求める」と述べ、「このような状況を放置したまま、投票は出来ない」と意見を表明。
その旨を日本共産党国会議員団に説明。自民党の動きを見守ることにした。
再び行われた場内協議に戻ると、自民党の別の議運メンバーが登壇してきて、「民主党の方でも飲んで真っ赤な顔している議員がいる」という。
私は、今度は民主党に確かめた。「あんたとこも飲酒議員がいるのか」と。
「経団連関係のパーティに出席して、飲んでいるようだ」と答えるではないか。
「それなら話は別だ。両方で品位を汚している。本会議終了後直ちに理事会を開いてこの問題を協議しよう」と私は提案。
自民、公明の議運メンバーが、理事会開催を約束したので、私は 「分かった。我々は投票し、会期延長反対の意思を表す」と宣言。
本会議場の議員団席に戻り、大声で経過を説明。全員で投票した。
ところが、飲んでいる度合いが違うとか、足元がふらついている者とは違うなどと言って、投票しようとしないのが民主党、これに付き合っていたのが社民党だった。
この後30分も経過しただろうか。河野議長が、投票の締め切りを宣言。
あわてた社民党が、我々に事情を聞き「そんなこと聞いてなかった。確かめてくる」(私の説明が聞こえてたはずだが?)と民主党の国会対策委員会のメンバーのところに走った。帰ってきて「民主党も飲んでいる。又だまされた。つきあいきれん」と、ギリギリに投票。
こうなると、さんざん我々の行動に野次を飛ばしていた民主党もたまらず投票。これが深夜にいたる顛末。
第一幕の結論は、「議場での 酩酊騒ぎも 二大政党」
そこから二幕が開く。本会議終了後、議運理事懇談会が約束どおり開催された。
議運委員長から「昭和23年(1948)、衆院で、酒気を帯びて本会議場に入ることは禁じる決議を行なっている。それら踏まえて議運の場で協議を行なおう」と提案された。これで終わったかのように見えたのだが、三幕の序章に過ぎなかった。
この間に公明党も飲酒していたことが判明。(実は日本共産党の隣は公明党議員席。議場に入った瞬間、私は酒臭いねと言ったのだった)経団連パーティの出席がなせる業とは。
「 酩酊も 経団連の ひも付きとは 」が第二幕の結論。
23時過ぎに宿舎に戻ると、直ちにファックスが入る。民主党が「衆院本会議に酔って出席していた自民党議員がおり懲罰に値する」として、懲罰動議を提出。
負けじと、30分後、自民、公明両党が「民主党の飲酒をした」と思われる議員の懲罰動議を提出。
翌々日の19日の日曜日に、民主党がやり返し、20日に今度は自民、公明が、夕方には民主が、懲罰動議を乱発。
三幕は懲罰動議の合戦、泥仕合の二大政党。
肝心の会期延長の無法さ、郵政民営化法案のひどさが問題ではないのか?
(Update : 2005/06/21)
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