郵政民営化関連法案を採決
本日9時から衆院郵政民営化特別委員会が開かれ、正午過ぎ郵政民営化関連法案が採決され、午後の本会議に上程された。 採決に先立ち、わが党の塩川鉄也議員が質問、反対の討論を行った。また民主党が対案として提出していた郵政改革法案は、民主党の提案者自身が、「政府案は民営化の名に値しない。分割した上でスピーディーに民営化する民主党案の方が市場親和性が高いとマスコミも評価している」(6日衆院本会議・馬淵澄夫議員)「『民間にできることは民間に』という点では、政府案よりも民主党案の方が小泉総理の考えに沿っている」(同・笠浩史議員)と述べているように、民営化の内容の競い合いであり、賛成できず、与党と社民党も反対した。
衆院本会議で、自民、公明などが賛成。賛成338、反対138で、衆院を通過、たたかいは参議院へ。 衆院本会議終了後、議面で抗議集会が行われた。(写真)
衆院本会議で、笠井亮議員が行った反対討論は下記の通り。
郵政民営化関連六法案に対する反対討論
私は、日本共産党を代表して、郵政民営化関連六法案に反対の討論を行います。 小泉総理が、郵政民営化一本にしぼって国民に賛否を問うた先の総選挙で、与党の得票は、小選挙区で過半数にいたりませんでした。「国民投票」なら明確に否決であります。 しかも総理は、郵政公社には一円の税金も投入されていないことなど、重要な基本的事実を国民にまったく語ってこなかったのであります。 ところが、与党の議席の多数をもって信任されたと強弁し、わずか一日半という極めて短い審議で押し通すなど、断じて容認できません。 本法案に反対する最大の理由は、国民に基本的な金融サービスをあまねく公平に提供する国の責任を放棄するものだからであります。 貯蓄や決済など、基本的な金融サービスを受けることは国民の権利です。郵便局は、障害者対応のATMを100%設置し、口座維持手数料も取らず、すべての市区町村に金融ネットワークを張り巡らせ、この権利を保障してきたのであります。 いま世界では、この基礎的な金融サービスを公的にどう保障するかが問われています。アメリカで低所得層の38%、イギリスで五世帯に一世帯が銀行口座を持てず、大きな社会問題になっています。ニュージーランドでは、公営のキウイ銀行がつくられ、郵便局のなかに復活するなど、各国でも新たな取り組みが始まっています。ところが、日本では反対に、国の責任を放棄し、民間まかせにしようとしているのであります。 郵政民営化は、世界の流れにも、時代の流れにも逆行する愚行そのものと言わなければなりません。 そもそも郵政民営化は、国民が求めているものではありません。郵貯・簡保340兆円の解放をビジネスチャンスとして要求してきた、日米金融資本にこたえるものにほかなりません。まさに国民にとっては、百害あって一利なし。断固反対を表明し、討論を終わります。
(Update : 2005/10/11)
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