郵政民営化法案の対応の”不思議”
先の総選挙で小泉内閣が最大の争点として掲げた「郵政民営化法案」は、衆議院段階でたった一日半、時間にして10時間30分の審議で可決された。
国民の不安や疑問にまともに答えようとしないやり方に憤りを覚える。
小泉・自公政権の国会運営における暴走が顕著に現れた。同時に民主党が対決の足場をなくし”白旗”を掲げた点でも特徴的だったと言える。
この間の経過を見てみよう。
先週の金曜日に10月11日の審議日程を決定して郵政民営化特別委員会理事会は閉じられた。
日本共産党の塩川議員は、「巷間、11日に委員会採決が取り沙汰されているがどうなっているのか」との発言に対しても、自民、公明、民主は何も語らず。
週があけた11日には一転。
朝の理事会では、与党側が、審議を終了し当日の「採決」を提案。
通常は、重要法案の審議を終了するには、総理大臣出席の下”締めくくり総括”審議を行うもの。
まして当日の朝に採決を提起しようものならひと悶着あるもの。
ところが、民主党はあっさり採決に同意。
言い草が振るっている。「民意は議席に現われた。採決には強く反対しない。苦渋の選択だ」「新しい『改革競争』のパターンとして(民主党の)『対案』を議論した、こういう姿になったのは意義深い」などと、白旗を掲げたのである。
さらに驚いたのは、参議院での動向だ。
本日参議院郵政民営化特別委員会の理事会が開催された。
委員会における審議入りは、明日からなのに、もう”出口”を決めるという異常ぶり。
14日の審議終了、採決が提案され、日本共産党だけが『反対』を表明し、民主、社民も了解というではないか。
国民のほんとうの民意を背景に闘う意欲満々は日本共産党だけらしい。
(Update : 2005/10/12)
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