建築物の構造計算書偽造問題で、視察・参考人質疑

　【視　察】

　マンションやホテルなどの耐震強度を偽装した問題で、衆院国土交通委員会として、午前、今問題になっている千葉県船橋市のマンションと東京・中央区のホテルを視察した。国土交通委員28人が参加。
　午前8時45分ごろ、千葉県船橋市で建築中のマンション「セントレジアス船橋」（36戸）に到着、安全確保のため、ヘルメットを着用し、約30分かけて視察した。
　東京・中央区のホテル「京王プレッソイン茅場町」では、安全が確保できないとの理由で、内部にはだれも入れないとのこと。
　視察を多くのマスコミが追っかけている。
　11時頃視察を終え、国会に戻る。午後から参考人質疑。（写真：上＝建設中の「セントレジアス船橋」内部、下＝ホテル「京王プレッソイン茅場町」）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（午前11時30分・記）

　【参考人質疑】

　午後1時30分より、木村建設社長・木村盛好氏、木村建設東京支店長・篠塚明氏、シノケン社長・篠原英明氏、ヒューザー社長・小嶋進氏、イーホームズ社長・藤田東吾氏、平塚市都市政策部長渡辺貞雄氏が参考人として出席、姉歯設計事務所の姉歯秀次氏は欠席した。

　さまざまな事実関係については、各党の質疑者も質したが、私は「全員に責任がある」ことを述べ、まず木村建設に対し「マンションやホテルの耐震強度の計算書を偽造した姉歯建築士は、木村建設の東京支店長から坪単価を下げるために、『鉄筋を減らしてほしい』と言われたと新聞のインタビューに答えていが、姉歯以外にも減らせと行ったことがあるか」と質問、木村の東京支店長は「他にも同じように言っている」「努力してくれるのが大多数」と答えた。

　またイーホームズ社長は、私の質問に答えて、20日の中間検査で偽造がわかっていながら、国交省への報告は26日になったのは、中間検査でこの事件の本質がわかったいたが、関係者からの事実確認を25日に行い、26日に報告となったと述べた。

　私はヒューザーの小嶋社長に対し、「ヒューザー、イーホームズ、姉歯建築士など関係者が集まって協議した際、小嶋社長が偽装の事実の公表を控えるよう強く主張したのは事実か。3年間見過ごしてきてきたのだから、公表を遅らすことは出来るはず、天災地震にて倒壊したときに調査し発覚したことにしたい、と発言したことは事実か」と質問した。ヒューザーの小嶋社長は言い訳にならない言い訳に終始したが、イーホームズの社長は「事実」と答弁した。

　この問題では、明日も国土交通委員会で質疑が行われる。

（Update : 2005/11/29）