姉小路通りの町並みを守ろう!
今日は朝からあいにくの雨。しかも、夜には雪に変わるかもしれないとの予報も出るほどの寒さ。そんな悪天候にも負けることなく若者が元気。 三条大橋の河川敷で「憲法9条を守りたい」の熱い思いをもった青年が集まって「Cafe9」という企画を開催、私も激励すべく会場に駆けつけた。 最近、憲法や平和を守るサークルや運動等を次々と広げている京都の若者たちが集まって「ピースライブ」や「スローフードCafe」など「憲法を守ろう」をコンセプトにした「祭り」である。寒さ対策も「あったかい豚汁」でばっちり!?
三条河原をあとにして、京都府京都文化博物館で開催されていた京都表装協会の「京表具展」を見に行く。 表具は表装とも呼ばれ、掛け軸・額・巻物・屏風などを作る工芸的な手仕事。京都は古くから芸術や宗教の中心であったこともあり、市内には今でも「表具店」がいくつも営業を続けている。 優れた芸術品を長い歴史を超えて後世に残すためには、美術品に耐久性を持たせて保存を図るための「技術」、そして美術品を装飾して引き立たせるための「美術」、その両方が必要であり、その大切な使命を担ってきたのが「表具師」である。とりわけ「京表具」は高級な軸装・額装を多数扱い、国の文化財の修復などはほとんどが京都で行われるなど、高い評価を受けている。 普段は「絵画」や「書画」を引き立てるための、いわば「脇役」である表具が、今日は主役として見る人を感心させていた。
文化博物館から姉小路通りを東へ歩くと、都市の中心にありながら、背の低い建物が軒を連ねる文化的な町並みが保存されている地域が残されている。 姉小路界隈地区まちづくり協定をつくり、町並み保存のために地域住民のみなさんがそれこそ必死の努力を続けてこられたからだ。 そのまちなみを守る運動を長年にわたって続けてこられた「姉小路界隈を考える会」のみなさんが、結成されてからこの10年間の活動を紹介するべく、これまでに300回以上にわたって新聞紙上でとりあげられた記事を、壁新聞にして姉小路通り沿いに約100メートルにわたって張り出そうというユニークなとりくみを見に行った。 最近問題になっている耐震構造偽造事件のような、儲けのためなら、まちなみを壊すことも、居住者の安全を無視することも、平気でおこなってしまうような社会の風潮と、その「儲け第一主義」を助長してきた政治のあり方との対比で、住民の声をまちづくりに反映させるこのようなとりくみは非常に大事な視座を与えてくれるように思う。 ちなみに、この姉小路界隈のまちづくりには今年、国土交通省からも優れたまちづくりの見本として大臣名の表彰状が贈られている。
(Update : 2005/12/04)
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