耐震強度偽造問題で2回目の参考人質疑
本日午後1時30分から国土交通委員会が開かれ、耐震強度偽造問題で2回目の参考人質疑が行われた。当初、前回欠席した姉歯秀次一級建築士が、また内河健椛麹経営研究所代表取締役所長が新たに出席するということであった。しかしお二人とも病気を理由に欠席、日本ERI代表取締役社長鈴木崇英氏、イーホームズ代表取締役藤田東吾氏、泣Aトラス設計代表取締役渡辺朋幸氏が参考人として出席した。
私はまず、「本件の真相解明のためには、姉歯氏はもとより、内河氏、木村建設の木村氏3人に来てもらう必要がある。証人喚問を要求」した。 そのうえで、姉歯建築士の建物の安全性に疑問を持って指摘されていたといわれている渡辺氏に、「建物の安全性、逆に危険性について」どの程度の認識を持っていたか尋ねた。渡辺氏は「耐震性のない建物ができる」との認識であったと述べた。 ところが建築確認を行う日本ERIは、『計画の変更』で済ませようとし、このような重大な問題を特定行政庁、自治体や国土交通省に対して報告をしていなかったばかりか、日本ERIの鈴木氏は「そのときはそれほど重要なこととは思わなかった」と述べた。 NHKの日曜討論会で、欠陥住宅被害を取り組む吉岡弁護士は、「検査機関を株式会社にすれば、利潤を追及するようになり、他社との競合が生じますから、他社よりも検査を厳しくしたら、お客さんは他社に行ってしまいます。そのため、各社が競い合って検査を甘くしたり、時間を短縮したりする」と指摘している。この点については、鈴木氏も時間がかかれば「他に行ってしまう」と発言。 私は、「建築確認とは、建築物の安全性を担保する制度だ。『早い』ではなく、『信頼できる』ということでなければならない。国は『安全をいかに担保できるか』という角度からの建築確認制度の不備を見直しの必要性がある」。また「このように重要な問題を報告するシステムがないことは問題である」と指摘した。
委員会終了後、国土交通委員会の理事懇談会が開かれ、姉歯建築士など証人喚問を行うことを決めた。証人喚問の人数や形態は明日の理事会で決めることになった。
(Update : 2005/12/07)
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