耐震強度偽造問題で証人喚問(写真入れました)
衆院国土交通委員会は、本日、耐震強度偽装問題で、姉歯秀次元建築士、木村盛好木村建設元社長・篠塚明元木村建設東京支店長、内河健総合経営研究所所長4氏の証人喚問が行われ、姉歯証人には吉井英勝議員、木村建設関係証人には笠井亮議員、そして内河証人に対しては私が尋問を行った。
私はまず愛知県岡崎のサンホテル(名前付けたのは証人の弟だ)の建設に絡んで聞いた。「あなたは岡崎市の渡辺良江さんに東海銀行の紹介でビジネスホテルの建設を働きかけた事実か」の問いに対して、内河証人は事実と答えた。 私は、支配人・オーナーの渡辺さんにお会いし直接話を聞き、資料も戴いて来ている。「この構造計算概要書の1ページに(3)構造設計者氏名 姉歯利用者証明書(契約証明書)に姉歯建築士の名前が出てきたときの、渡辺さんたちのショックが分かるか。証人は、雑誌『レジャー産業』2000年7月のインタビューで『構造設計士に通常70万円の坪単価を60万円に下げる工夫を提案してきた』と述べている。その通り実行している。ここに『岡崎サンホテル増築計画』がある。総合経営研究所とあり今年の5月に提出したものだ。これによると、坪単価58万3600円で建設することになっていた。これは事実か」の問いに事実であると証言。
そのうえで、オーナーの渡辺氏が地元工務店に建設をお願いしたいと再三に渡って言ったが受け入れられず、名古屋の工務店がホテル建設にあたった。私は「そこまで証人が固執したのは、自分の息のかかった工務店が必要だからだ。(中略)証人が雑誌で、建築コストを削減するには、設計の中でも構造の問題が重要で、建築物の坪単価を安くするには『構造設計士に工夫してもらう』ことだと言っている。証人が主導してやって来たことはもはや明白だ。」と指摘、これに対し内河証人は「6ヵ月でできるところに出せば、それだけ早く営業できるのであって---」などと述べた。 マンションの耐震強度の問題で、総研の四ヶ所、平成設計の徳永、姉歯元建築士、千葉設計の2人、アトラスの渡辺朋幸各氏が昨年3月8日、2回目の協議を行った。そのとき渡辺さんは「構造計算の偽造によって、耐震性のない建物ができる」としてその重大性を皆さんに指摘したと、先の参考人質疑で答えている。私は「そのとき出席していた総研の四ヶ所氏は証人に何も報告しなかったのか」と尋ねた。これに対し内河証人は、「四ヶ所氏はホテル指導を行っている人間でなく、建設部門の者なので」等と述べた。
うちのYKK(少し古いか?)=吉井・笠井・穀田の3人は委員会室の近くに陣取り、新しい問題点などが出て来るたびに関係者で論議し、それを尋問に反映、連携プレーを行った。 今日の証人喚問を通じて、総研内河氏を頂点とした偽装の構図が明らかになった。
(Update : 2005/12/14)
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