こくた恵二
こくたが駆く

シベリア抑留者問題の解決を急げ

photo 「シベリア抑留者未払い賃金要求の会」が主催する「シベリア抑留展」が、昨日より大阪市内の三井生命大阪ビル2階(地下鉄御堂筋線「中津駅」下車四番出口を出てすぐ)で始まった。期間は7日まで。
 昨日は初日でしかも憲法記念日ということで、二百人以上の方が訪れたそうだ。抑留者の描いたスケッチ等を見ながら、実際に抑留を経験された方々のお話を伺い、なんとしてもこの問題を早期に解決せねばとの思いを強くした。

説明をしていただいたのは、関西抑留協の代表の林明治さん

photo 展示物を見た後は、別室で「政治を語る」つどいがもたれ私からは、四月二十六日に野党三党が共同で提出した「シベリア抑留者補償法案」等についてもふれながら「シベリア抑留者問題の解決のためには『補償』が必要だ、国家がおこなった『棄民・棄兵政策』のせいで、大変な苦労をされて帰国したのに『エライ苦労をさせたなぁ』『すまなんだなぁ』の言葉がなぜ出てこないのか」「侵略戦争への反省のない政治は今も続いている、特に現在は憲法改悪を巡って重大な分岐点にある」と報告した。
 参加者からは「帰国をしたら苦労をねぎらうどころか『シベリア帰りは”アカ”だからあまり係わるな』などと差別を受けたりした」「当時舞鶴から、引き揚げ者を乗せた専用列車が運行されていたのだが、その列車に『谷口善太郎さん』『河田賢治さん』が駆けつけてくれて『大変やったなぁ、よくぞ帰ってきてくれた』と労いの言葉を掛けてくれたことを今でも憶えている、今にして思えばさすがは共産党だ」などの、当時のエピソードや「シベリア抑留時代に亡くなられた方の骨がまだシベリアの永久凍土の下に多数眠っている。そして、同じ日本兵として死んだにもかかわらず、シベリアで死んだわれわれの仲間は『靖国』に祀られていない、死んだ後も差別されているようで悔しい」といった、日本政府の対応に対する不満が口々に語られた。
 多くの人にこの悲劇を知ってもらうことで、二度と繰り返させない=「憲法九条を守り、二度と戦争を起こさないようにする」ことが大事だと思う、七日まで開催されるシベリア抑留展、ぜひ多くの人に参加してもらいたい。

(Update : 2006/05/04)