こくた恵二
こくたが駆く

全国ハンセン病療養所入所者協議会(全療協)主催
らい予防法廃止10周年 熊本判決5周年記念集会に参加

photo

 らい予防法廃止10周年・熊本判決5周年記念集会に日本共産党を代表して参加。
 第2部で祝辞を述べた。

 
 皆さんこんにちは。ご紹介頂きました日本共産党国会対策委員長の穀田恵二です。
 らい予防法廃止10周年・熊本判決5周年記念集会のご盛会を心からお祝いし、全寮協結成55周年という節目の年の集会にあたり、党を代表して、心からの連帯のごあいさつを申し上げます。

 90年を超える絶対隔離政策を断罪した熊本地裁判決と控訴断念をかちとった、全療協と原告団・弁護団の皆さんの苦難に満ちた不屈のたたかいは、わが国の人権と民主主義の歴史に燦然と輝く頁を記しました。
 「これでようやく人間になれる」
 「晴れて日本国民の一人として認められた」
 当時の原告の皆さんの言葉が、昨日のことのように鮮明に浮かびます。
 皆さんの闘いに多くの国民が勇気づけられ、5周年を迎える今日もなお、憲法と人間の尊厳を蹂躙する政治と社会のありようを断じて許さない多くの国民の拠り所となっています。
 私は、改めて、皆さんの筆舌に尽くしがたい苦難に思いを致し、長年にわたるたたかいに心からの敬意を申し上げるものです。

 1907年の「旧らい予防法」以来、国は、ハンセン病が極めて弱い感染力・発症力しかないにもかかわらず、「強烈な伝染力を持ち不治の病」という許されない誤った宣伝を行い、断種・堕胎をはじめ人間の尊厳の全てを奪う世界で類例のない絶対隔離政策を続けました。特効薬の開発で完全に治せるようになっても、です。
 熊本判決以来、ハンセン病補償法の制定や検証会議の成果など、重要な前進がありましたが、しかし今なお、重い課題が残されています。ふるさとを思いながら死してなお帰れない。その根源と責任は、国の絶対隔離政策にあります。
 我が党は、1953年のらい予防法に反対し、皆さんと心一つに、人間回復の道に努力してきました。療養者・社会復帰者の皆さんの思いを何よりも大切にし、偏見と差別、施設の将来構想と在園保障など、国の責任における様々な課題の解決のために、全力をあげる決意です。

 また、韓国ソロクト更生園、台湾楽生院をめぐる闘いも大きな成果を上げました。
 2月3日、ハンセン病補償法改正にあたり、我が党の質問に、衆議院厚生労働委員長が「戦前の隔離政策で国外の療養所入所者が大変つらい経験をされたことに深く思いをいたし、少しでも精神的苦痛を慰謝させていただきたい」と述べ、川崎厚労大臣が「検証会議最終報告書が、強制隔離政策の被害に植民地下の被害が加わり『二重の人権侵害』があったと記載していることは承知している」「国外の入所者が大変な経験をされたことを改めて銘記しながら、二度とこのようなことが起こらないように、補償法前文と改正の趣旨を踏まえ、ハンセン病問題の全面的解決のために努力していきたい」と述べたことは重要なことです。

 ハンセン病問題は、国の内外でなお重要な課題を抱えています。日本共産党は、すべての方々がそれぞれの「人間回復」の道を歩むことができるよう、今後とも全力を尽くす決意を申し上げ、ご挨拶と致します。
 ご一緒に頑張りましょう。

(Update : 2006/05/19)