こくた恵二
こくたが駆く

国土交通委員会として、姉歯元建築士の偽証を告発 
なぜ偽装したのか、ポイントは?

 今日、衆院国土交通委員会は、姉歯元建築士が、マンションなどの耐震強度偽装を始めた時期について国会証人喚問でウソの証言をしたとして、議院証言法違反(偽証)の疑いで告発した。
同氏は、昨年12月14日の証人喚問で、初めて「構造設計の偽装」を行なったのは、1998年7月の「グランドステージ池上」だったと証言しました。
 しかし、警視庁などの調べに同氏は、それ以前の97年5月に東京都中央区のマンション「ゼファー月島」で偽装していたと供述。
 中央区は、構造計算に偽装があったと発表しています。
 昨日の理事会で、私の質問に国交省は、「ゼファー月島」の建築で、姉歯氏に構造設計を依頼したのは「株式会社 井上建築企画研究所」であること、建築申請は96年12月27日に行なわれたことを明らかにしました。

 昨日の理事会でもう一つ明らかになった重要な点がある。
それは、「なぜ偽装したのか」という問題だ。
 メディアは「『高さ20m以上の物件は初めてで構造計算がうまくできなかった』と供述している」と記しているものが多い。
 そこがポイントではない。
 私は、「姉歯氏は『何度も何度も構造計算を行なって、エラーばかり出た』と証言している。”エラー表示”が出ないように計算をしようとすれば、”鉄筋量を増やす”とか”梁を大きく”とか”壁を厚く”とかすれば可能だったはず。そうしなかったのは何故か」と質問。
 政府側は、「姉歯氏は『鉄筋量が多くなるので(依頼者の)オーケーが得られないと思った』と供述していることを明らかにした。
 つまり、”コスト削減”という圧力が底流にあったことがポイントなのだ。

(Update : 2006/06/21)