こくた恵二
こくたが駆く

日韓美術交流展を見に行く

photo いつも小集会などの会場としてお世話になっている京町屋・古武邸で、元民医労委員長の石原元治さんが信楽焼の作品展を開いているというので見学に。行ってみると「これを国会に飾って下さい」と花瓶を用意して下さっていておどろいた。
 石原さんは定年後に、信楽焼の職人さんに弟子入り志願し、師匠から「体力を認められて」今では個展をひらくまでに上達したのだとのこと。
 古信楽焼という、穴窯で土と松の炎だけで、火色やこげ、ビードロを出す焼き物で、松の割り木を約1週間、徹夜の窯焚きで作るというのだからまさに体力勝負だ。「お互いに体の頑丈さだけは自慢やったからなぁ」と楽しく談笑。

photo いったん帰宅し、着物に着替えてから、JR二条駅で成宮まり子さんと合流して「日韓美術交流展」を見に行く。
 なんと受付の方が成宮さんの大学時代の大先輩とのことで、さすがに成宮さんは市立芸術出身だけあって、こういう方面に顔が広いようだ。

 写真はIraq Body Count Vという作品。「意匠」としてパッと見た感じもなかなか迫力があるのだが、実はよく見るとひとつひとつの模様が人間の形をしていて、そのおびただしい数が鬼気迫ってくるようなインパクトがあった。

photo 日韓美術交流展会場で『府立文化芸術会館で、日本美術会の京滋会員展もやっているので、よろしかったら見に行って下さい』と案内して頂いたので、せっかくの機会ということで足をのばしたのだが、ここでも、次々と知り合いに声をかけられておどろき。
 特に市立芸大の教授(現在は退官)で、フレスコ画の日本における第一人者である山添耕治先生にお会いできたのには成宮さんも感激していた。予定していなかった行動で大学時代の恩師にバッタリ出会うとは、『縁』というのはあるのだなぁと。
 ちなみに、フレスコ画というのは漆喰の上から水溶性の顔料で絵を描く手法で、漆喰が化学反応を起こして顔料を閉じこめるので保存性に優れ(何百年でも持つとのこと!)る反面、いったん乾くと塗り直しがきかないという高度な技術が必要な技法だそうだ。

photo 知人の作品も多数展示されていて、右の写真は「貴志カスケ(彫刻家・市立芸大出身)」さんの作品、水滴がポタポタと落ち続けるユニークな作品なのだが「どうやって水を循環させているのだろうか?」といつも感心する。

(Update : 2006/09/16)