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野党4党、河野議長に申し入れ

 野党4党の国会対策委員長は緊急に会議を開催し、中川自民党政調会長、麻生外相の「核保有発言」めぐり、国会で11度にわたる核廃絶決議を真っ向から蹂躙し、国会を軽視するものであり、立法府の代表である河野議長として、「国会を軽視する内閣の姿勢を改めるよう、強く申し入れること」を申し入れた。
 河野議長は、「私としても何ができるか考えたい」と答えました。(以下は申し入れの全文)




2006年11月2日
 衆議院議長
  河野 洋平 殿
            民主党国対委員長 高木 義明
            日本共産党国対委員長 穀田 恵二
            社会民主党国対委員長 重野 安正
            国民新党幹事長 亀井 久興

申 し 入 れ

 去る10月9日、北朝鮮による核実験実施が明らかにされた。翌10日、本院は直ちに、「北朝鮮の核実験に抗議し、全ての核兵器及び核計画の放棄を求める決議」を行った。当然のことながら、自由民主党を含む全会一致の決議である。本決議では、「我が国が広島・長崎への原爆投下を経験した唯一の被爆国であることにかんがみ、あらゆる国の核実験に反対するところであり、・・・」として、「北朝鮮に対し直ちに全ての核兵器及び核計画を放棄すること」を強く求めている。核実験等に抗議する本院の決議は今回で11回目であり、核廃絶に向けた本院の意思は明確である。また、「非核三原則」は歴代内閣により受け継がれてきた、わが国の国是である。
 然るに、自由民主党の中川政調会長は、「わが国の核保有を今こそ議論すべきだ」として、米国まで出かけて暴論を繰り返し、また、麻生外務大臣は、委員会での答弁で、「核保有の議論」を再三肯定している。安倍総理は、安倍内閣の下での「核保有の議論」を否定し、自民党でも議論しないと再三述べているが、一方で、個人としての発言は容認するなど、あいまいな姿勢に終始している。このような安倍内閣の姿勢が諸外国をして、わが国の核保有を懸念させる事態となっていることは極めて遺憾である。また、全会一致の国会決議が、与党第一党の責任ある幹部や安倍内閣の重要閣僚によって無視される事態は断じて看過できない。明らかな国会決議への冒涜であり国会軽視である。よって、以下、申し入れる。
  
 記
1.議長は安倍内閣に対して、国会の意思を明確に示し、国会を 軽視する内閣の姿勢を改めるよう、強く申し入れること。

2.国権の最高機関の長として、改めて、全世界に向けて、核廃 絶に向けたわが国の強い決意を表明すること。

 以上、申し入れる。

(Update : 2006/11/02)