日本共産党の穀田恵二議員は、小泉純一郎首相が出席して道路公団民営化法案を審議した九日の衆院国土交通委員会で「ムダな道路建設の中止や癒着の根絶という国民の願いに応えていない」と追及しました。
穀田氏は、高速道路の拡充に関する内閣府の世論調査でも「必要ない」が「必要」を上回り、建設見直しの世論が大勢となっていることを示し、政府が高速道路整備計画の九千三百四十二キロの残り二千キロだけでなく、高規格幹線道路一万四千キロの計画を続けようとしていることを批判しました。
小泉首相は「有料道路としてはできないところも、どうしても必要ならば、どういう方法があるか協議する」と答弁。穀田氏は、東京湾口道路や紀淡連絡道路など、全国総合開発計画も変更しないことを指摘し、「いろいろ方式はあるが、結局全部つくることになる」と批判しました。
穀田氏は、道路四公団には適用されてきた情報公開法や官製談合防止法が民営会社には適用されなくなると指摘。予算委員会でとりあげた未供用七十区間の談合疑惑を示しながら、「公共的な性格の強い事業なのに情報公開の対象にもならず、癒着が温存されることになる」と追及しました。小泉首相は根拠も示さずに「民営化したほうがより透明になる」と強弁しました。
穀田氏は、民営化すれば透明性が後退することは明らかで、国民の監視が弱められることになると批判しました。
写真=質問する穀田議員=9日、衆院国土交通委