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【第162通常国会】 衆議院・予算委員会第7分科会
奈良県と京都府との県境にイオンを核店舗とした大規模ショッピングセンターが進出する問題に関わって質問『商調法に基づく調査申請があった場合に、都道府県知事が調査することは可能か』との問いに、望月晴文中小企業庁長官は、「調査の申し出があった場合、調査できる」と回答。
○茂木主査 これより予算委員会第七分科会を開会いたします。 平成十七年度一般会計予算、平成十七年度特別会計予算及び平成十七年度政府関係機関予算中経済産業省所管について、前回に引き続き質疑を行います。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。穀田恵二君。 ○穀田分科員 共産党の穀田です。 私は奈良と京都の県境にある高の原に計画されている高の原ショッピングセンターについて聞きます。 二〇〇〇年に大店立地法が施行されて以来、本当に大型店の進出ラッシュが相次いでいます。京都もそのとおりでして、今述べた高の原ショッピングセンターというのは、売り場面積でいいますと四万三千百平米、商圏範囲を五十キロというふうに定めているそうです。さらにそこから二・五キロメートルの至近距離のところに精華町というのがあります。そこでも「けいはんなユータウン」、これはユニーが中心になってつくる計画の売り場面積二万三千平方メートルです。学研都市関係自治体とその周辺に出店する大型店の出店状況について簡単に伺いたいと思います。 ○迎政府参考人 お答え申し上げます。 御指摘のありました関西文化学術研究都市とその周辺自治体、具体的には京都府相楽郡木津町、精華町、京田辺市、大阪府交野市、枚方市、四條畷市、奈良県奈良市、生駒市において、平成十二年六月の大規模小売店舗立地法施行後新たに出店した店舗は、十五店舗でございます。 ○穀田分科員 十五店舗でして、今京都府の南部地域でいいますと出店計画がメジロ押しで、既存の店舗数が四十六、売り場面積にして大体二十七万平米、これが一、二年で八店舗、売り場面積にして十四万八千平米、実に一五四・五%も売り場面積が増大する計画となっています。 学研地域の今お話があった京田辺市、木津町、精華町は、既存店が八店舗、売り場面積が五万四千五百六平米に対して新たに三店舗、七万六千百平米と、約二・六倍にふえる計画になっているわけです。人や車の動くそういう規模が全くさま変わりの様相になります。現地に行ってみると、こことこことここに建つとなるともうえらいことになると、はっきり言って私も実感しました。 そこで大臣に伺いたいんですが、大規模小売店が進出することはその地域に与える影響が極めて大きくて、商店街がシャッター通りになるなどの例が全国至るところで起きています。一方、買い物に歩いて行かざるを得ないお年寄りが買い物に行く店がなくなってしまう。また、京都の例のように郊外に進出するケースが多いわけで、中心市街地が空洞化する、三つぐらい今言ったようにあると思うんですね。こういうラッシュとも言える状況について率直にどのようにお考えか。また、大店立地法はそういうものについての対応策となり得るのかということについて、政治的にお聞きしたいと思います。 ○中川国務大臣 おはようございます。 今穀田委員が御質問の件は、私も全国いろいろなところにいろいろな用事で行くわけでありますけれども、必ず市町村長さんあるいはまた議員の皆さん、そして特に商工関係の皆さん方から町活性化問題、特に中心市街地のお店、商店街を中心にした、活性化というよりも衰退とか課題についてのお話を伺うことが大変多いわけでございます。 そういうところに行きますと、今御指摘のように、駅前の目抜き通りが本当に半分ぐらいシャッターが閉まっているとか、人通りが少ないとかいうようなところを、私ももう注意深くいつも見ているわけでありますけれども、こんな県庁所在地のこの町の中心街がということを、つい最近も地方に行ってびっくりしたわけでございます。 その原因は何かといいますと、いろいろあるんだろうと思います。一つは車社会ということで、アメリカのようにというか、アメリカに少し似てきたように、車でもって、今御指摘のように半径五十キロですか、直径か半径かわかりませんが、五十キロを商圏にできるということは、そこまでお客さんが来るということは車社会の一つの結果だろうというふうに思いますし、また、どんどん郊外にいわゆるニュータウンができて、人口の重心がだんだん地方の方に分散をしていくということも原因の一つだろうと思います。また御指摘のように、そういう大型ショッピングセンター、そこへ行けば何でもそろっている、便利である、センターの中にはお店以外にもいろいろな付随施設があって、ある意味では便利だということも原因の一つだろうと思います。 これらを総合いたしまして、じゃ、そういうこともあるから町の中心街が衰退していき、人の集積がどんどん低下していっていいのかというと、私は決してそうではないというふうに考えております。やはり一つのコミュニティーといいましょうか、社会の重要な単位であります町というものの発展のためには、やはりコアになる中心にそこに住んでいる人たちがよく来る、来やすくする、来てもらいたいというふうにしてもらいたいと私も思います。 そのためには御地元の御努力というものも私はまずまず重要になってくるんだろうと思います。なぜならば、そういうものを望んでいるならば、我々が全国一律にこうしろ、ああしろと言うことはできないわけでございまして、町それぞれに歴史、文化、またいろいろな顔があるわけでございますから、文字どおりオーダーメードの対策が必要になってくるわけでございますので、一義的には私は御地元の知恵というものが最大限発揮されて、そしてそれを行政や我々国が、あるいはまた国会のお立場で全力を挙げて御支援をするということが一番いい方法なのではないかと思います。 いずれにいたしましても、いわゆるまちづくり三法を含めたこの現在の法制度につきましては、現実が冒頭申し上げたような現実でございます。私もそういう認識でございますので、何とか中心市街を地活性化していく、あるいはまた商店街を活性化していくために、この三法の見直しも含めまして現在検討をしているところでございます。 ○穀田分科員 オーダーメード、それから、こうしろ、ああしろということについては後で少し議論したいと思います。そうはいっても現実に被害が及ぶという問題については、これは何とかしようというのは当然だと思うんですね。私は三つの点だけ言いたいと思うんです。 一つは交通量の増大による悪影響、これは何とかしてほしい。とりわけ住民の方々は、その新しい場所は二千台もの駐車場ができます。そうすると、日曜日など、私もきのうちょっと走ってきたんですけれども、そのニュータウンに隣接する押熊という付近などは今渋滞になる。このままイオンが出店したら、町じゅう車だらけで安心して暮らすことができなくなる、こういう不安が出ています。そういう点での対策はどうなっているか、お聞きしたいと思います。 ○迎政府参考人 大型店の出店に伴って周辺に交通渋滞というふうな生活環境の悪化をもたらさないということのために、大店立地法におきましては、出店者に対して適正な配慮を求めることとしております。 具体的には、駐車場待ちの車が道路にずうっと渋滞をするというふうなことのないように必要な駐車場の台数を確保するとか、あるいは、駐車場の出入り口の数ですとか位置ですとか、こういったものを周辺の交通影響を考慮して適切な場所に設ける、あるいは、駐車場の出入り口において込むような時間帯には交通整理を行うとか、こういった配慮を求めておるわけでございまして、出店者の方で十分な対応策を講じていただく。それが十分に講じられていないというふうな場合には、地域の方の意見なども踏まえまして、都道府県が意見を言ったり勧告を行うということが法律上できるというふうなことになっておるわけでございます。 今申し上げましたのが大規模小売店舗立地法の手続でございますけれども、そのほか、関係自治体あるいは道路管理者、公安委員会との関係で、車線ですとか信号に関する調整が行われることもあるというふうに承知しております。 ○穀田分科員 今ありましたよね、基本はきちんと対応するということなんですよ。そこが問題でして、私は、よく現場に行きますとなかなかそうなっていないので、説明会も十分開かれず、実際は納得のいく説明が聞かされていないから不安が上がっているということを踏まえてやってほしいと思うんですね。 営業時間についても聞きます。 今度の高の原のイオンのケースというのは、地元の説明では十一時まで営業するとなっています。シネマは十二時までの説明だそうです。こうなりますと、地元の方々は、すぐ近くにあるんですけれども、橿原のダイヤモンドシティ・アルルというのが、夜八時過ぎだというのに、やはり子供たちがゲームセンターにいる。深夜営業することで、子供の教育上心配する声が上がっている、これがあります。これをどうするかという問題を答えていただきたい。 ついでにもう一つ、先ほど大臣は車社会ということを言いまして、郊外で何でも便利、こう来ますけれども、そう便利でもないんですよね。例えば、昭和五十四年くらいから、高の原という駅があるんですけれども、そこでサンタウン高の原という商売をされている皆さんがいます。そういう方々が圧迫されるという心配もある。 同時に、ニュータウンというのは、タウンができるときに真ん中にそれぞれ近隣商店街でセンター、大きな商店街じゃないけれども、つくるんですよね。ところがそれがどういうふうに言っているかというと、いずれ人口がふえるから、それまで赤字で苦しいけれども将来の夢と希望を抱いて何とか頑張ってくれ、こう言われた。最初のころは本当に歯を食いしばって赤字に耐えてきた、やっと十年ぐらい前から人口もふえてきて経営も安定してきたところに、不景気になる、それでまたイオンの出店計画、正直言ってだまされた印象が強い、このように言っているんですね。 だから、ニュータウンをつくるときにそういうところまでつくって、それが便利であり、町を活性化する意味では、にぎわいを一つ大きな立場からすると、コアとしてあったわけですよね、それがつぶれていってしまう。実際にもある。 だから、今お話しした教育上の観点、それともう一つ、商業的なそういう調整というのがどうなっているのか、大店立地法ではそれは対応できる仕掛けになっているのか、この二つ、連続してちょっと、簡単に。 ○迎政府参考人 営業時間の拡大、深夜にわたる営業でございますけれども、これは、実際問題としては、共稼ぎの御家庭で仕事の帰りに買い物がしたいとか、いろいろ生活習慣等が異なってきて、深夜に店舗に行きたいという需要があるというふうなことが結果として営業時間が遅くなっているという現象にあらわれている面もあると思います。 大規模店舗立地法の中におきましては、深夜営業の拡大に伴って、それに伴う生活環境への悪影響というふうなものが生じないように、地域防犯への協力をその大型店がするとか、あるいは青少年が寄り集まってそこで騒音を立てて外に迷惑をかけるとか、あるいは駐車場に適切な照明を設置する、あるいは警備員の巡回をするとか、こういったような十分な周りに悪影響を及ぼさないような措置を講ずるべきというふうなことで、今、指針の見直しを行っておるところでございまして、こういったものを、深夜営業の拡大に伴う対応策の強化というのを指針で定めて、立地法の中で影響が及ばないように措置をしていきたいというふうに考えておるところでございます。 それから、まちづくり三法の関係で申しますれば、大店立地法につきましては、今まで御議論ございましたように、交通の渋滞とかそういった周辺生活環境への影響について出店者に配慮を求めるものでございまして、出店そのものについては、まず都市計画法に基づくゾーニングによって大型店が立地が可能な地域、あるいはそうでない地域というのを仕分けていく、こういうふうな考え方にのっとっておるわけでございまして、基本的に商業調整のようなものは考えていないということでございます。 ○穀田分科員 生活様式の変化ということだけでは説明がつかない問題なんですよね。夜あなたが行っておられるかどうか知らないけれども、そういう若い方だけが来ているわけじゃないんですよ。そんな机上の話をしたらあかんわね。実態をもう少しよく見ていただきたいですね。 そこで、今、配慮すべき事項に関する指針という問題がありました。それを改正するということは、いろいろやっているんでしょうけれども、私はやはり社会的責任という問題だと思うんですよ。青少年の教育上悪影響がある深夜営業を規制するということは、私は必要だと言っておきたいと思います。 それから、大店立地法というのは商業調整を行わない、それはそういう決まりですから、出店ラッシュに歯どめをかけることはできない、これはそのとおりです。 では、改めて聞きます。 小売商業調整特別措置法、いわゆる商調法は、十四条の二で、大企業が行う事業で、中小小売商の経営に悪影響を及ぼすおそれがある場合、都道府県知事に対して事業計画に関し調査するよう申し出ることができるとなっている。また、十六条の三では、競合することが明確になった場合に、知事が出店を延期させることなど指導勧告することが可能であるとなっています。 この法律に基づいて、調査申請があったときに調査するということは当然であり、可能ですね。結論だけ。 ○望月政府参考人 お答えいたします。 小売商業調整特別措置法は、先生御指摘のように、中小小売商団体から調査の申し出があった場合には、大企業者の出店計画の内容について、計画の開始時期、規模などについて都道府県知事が必要な調査を行うことについての規定を設けております。 したがって、御質問のように、大企業者が出店する計画について調査の申し出があった場合には、対象となる事業所の所在地を監督する都道府県知事において、商調法第十四条の二の要件を満たしているかどうかを審査し、要件を満たす場合には同条の規定に基づいて必要な調査が行われるということになってございます。 先ほどの勧告についての規定も、規定上書いてある要件が満たされるかどうかということだろうと思います。 ○穀田分科員 では次に、その確認の上に国土交通省に聞きたいと思うんです。 高の原ショッピングセンターの例なんですけれども、この設置者は一体どこか。 ○田中参考人 お答えいたします。 設置者は、関西文化学術研究都市センター株式会社でございます。なお、同社は、昭和四十九年に、都市機構と五つの公共団体及び金融機関の共同出資によって、この高の原のセンターを建設、管理運営する主体として設立したものでございます。 ○穀田分科員 学研センター株式会社だと。 今聞いていただいてわかったと思うんですけれども、要するに、設置者としての義務、果たさなくちゃならないいろいろなことがあります。説明だとか、その他いっぱいあります。そういう学研センター株式会社が、最低限、設置者としての義務を果たすように指導すべきだと思うんですが、その辺は大丈夫ですね。 ○田中参考人 今回企画しておりますショッピングセンターにつきましては、近隣に住宅地もございますので、地元で懸念をされております交通渋滞等につきまして、機構も学研センターも十分説明をすることが重要であるというふうに考えております。学研センター株式会社におきましては、この施設の計画に際しまして、現在、警察や公共団体と協議し、指導を受けているところでございます。 なお、地元自治会に対しましては、関西学研都市センターから延べ六回説明を行っております。機構としても、同社に対しまして、近隣に不安を与えないよう十分指導していく所存でございます。 ○穀田分科員 どうも、不安を与えないようというのは、ほんまかいなと。今、地元の皆さんは、自治会に六回説明に行ったと言うけれども、知ってはりますか、どんなふうな人たちが集まっているか。六回といったって、住民にすれば大した回数ではありません。すぐあなた方は、回数と自治会、こう言うんねんけれども、住民というのはあそこに何ぼ住んでいると思いますか。問題は、そういう方々が不安がないようにということが大事なんでしょう。私は、そういう立場で本当にやってほしいと思うんですよ。 先ほど紹介したサンタウン高の原、大臣、実は同じところにもともとあるんですよ、そういう店が。その人たちはどうなっているかというと、同じく、今言った学研センター株式会社が運営しているんですよ。自分が運営しているところをもう一つつくろうというわけですな。そういうことなんですよ、ここ。ここが大事なんですね。 イオンの進出に合わせて、入居している専門店の皆さんに対して、リニューアル工事をするので三カ月店をあけるようにと求めているんですね。しかし、なぜ三カ月もかかるのかということについては全く説明がないんですよ。十二年前には、一定リニューアルするというので、十二日間店を閉じたことがあるんですね。今度は何で三カ月かなといったら、さっぱり説明がないということなんです。 しかも、リニューアルの後の売り上げはどうなるかという見込みについて、今そこのサンタウンというのは七十億円大体年商があるんですね。五十億円ぐらいになるだろうと平気で言うんですよ。そんなもの、平気で今度店をやったら三割減りまっせと、そんなことを平気で言うという感覚がわかりますか。しかも、自分が大家なんですね。たな子がいるのに、もう一つ新しいのをつくって、そこは減りまっせというようなことを平気で言うということは、私、納得できないんですよ。 だから、なぜ同じ大家が、長年にわたって赤字にも耐えながら頑張ってきたたな子いじめをするのかという声を上げている。ここが私は大事だと思っています。 そこで、大臣が一番最初におっしゃっていましたオーダーメードの話ですね。こうしろ、ああしろとは言えないと。それはそうなんです。だけれども、そういう大家が、先ほど言ったように、自治体も出資している、住民のお金で、税金で賄っている部分もある、こういうところがそういうことをやってええのかということなんですね。 だから、そこで私はもう一度確かめておきたいんですけれども、独立行政法人である都市再生機構と学研センター株式会社、イオンの構図、これを聞いておきたいと思うんですよ。都市再生機構の土地に、都市再生機構が最大出資者となっている第三セクターである学研センター株式会社が建物を建てて、イオンと賃貸契約を結ぶ計画で、いわばイオンというのは新しいたな子として家賃を払うだけと考えて間違いないですね。そのことだけ。 ○田中参考人 私どもは関西学研都市センターと事業用借地契約を締結しておりまして、現在、使用権は関西学研都市センターに移っております。その関西学研都市センターがその土地に施設を建設いたしまして、商業事業者に賃貸するという仕組みでございます。 ○穀田分科員 今おわかりのように、結局新しいたな子をつくるんですよ。自分のところが持っている今のたな子に対してどないすんねということについて、さっぱりはっきりしていないということについて知ってはりますか。 では、住民の要求は何かといいますと、木津町がアンケート調査をやっています。そのアンケートを見ますと、どういうまちづくりが大切かというと、第一に、一番多いのは、病院、診療所の利用しやすさ、サービス、つまり社会的な病院施設、それから高齢者、障害者の福祉活動、援助、それから防犯や交通安全対策、こういうふうに、ベストスリーというところに別に商業施設を持ってこいという話はないんです。木津町でいけば十分満足しているという現状なんですね。 昭和五十年代にもともと計画されていた内容は何か。これが実はその計画で、このぐらいのところにがばっと入れようというんですね。こういう大きいものを持ってこようというんです。もともとここには市民会館、それから、奈良とあれが分かれていますので、公民館それから市民会館、これをつくろうというのがもともとの計画だったんですよ。それがいつの間にかそんなのをやっている。半官半民がやってええのかということ。 もう一つ、地図を見てほしいんですけれども、これで見ますと、約二・五キロある。ここに計画しているんですね。これが先ほど言ったユニーなんですよ。これが高の原。これまた商業施設をつくろうというんですね。 こんなもの、たった二・五キロぐらいの範囲に三つもでかいものを持ってくるなんというのは、しかも、それが民間の勝手な業者が、勝手な業者という言い方は悪いけれども、それぞれの利益に基づいてやろう、それはあるでしょう。だけれども、少なくとも、地方自治体がかんでおって、国がどうのこうのという話じゃないとおっしゃるけれども、逆に言えば、国も関与しているような、そういう半官半民のところが平気でやるということについてどうかということなんですね。そこはどないです、大臣に。 ○中川国務大臣 先ほどオーダーメードというふうに申し上げたのは、国が勝手にどうぞということで責任逃れをするということでは毛頭ございませんので、もちろん、国がこうしろ、ああしろと上からお仕着せをするということは決していいことではないということで申し上げたので、そこは御理解いただきたいと思います。 今の穀田委員の御質問を伺っておりまして、住んでいる住民、消費者がいて、そしてお店屋さんというか大規模な店舗が存在する、これがまた複数存在、どんどん存在してくる、そこに自治体なり第三セクターが大きな役割を果たしている。その全体が町として機能をするというか、していかなければならないということでございますので、それを私は、町という生き物をどうやって発展をしていったらいいのかということについては、多分委員と私とで共通の目標というか認識があるんだろうと思います。 そういう意味で、いろいろなことを今検討しているということで、先ほど申し上げたように、このまちづくり三法の見直しも含めまして、それぞれの町が活性化をしていく、消費者も住んでいる方もお店屋さんも、ともにハッピーになるような形にするための国としての役割はどういうふうにしていったらいいのかということを、現在鋭意検討しているところでございます。 ○穀田分科員 最後の、町という生き物という問題ですね。そこに例えば大型店が出店をする、もうからなければ撤退をする、こういう例が幾つもあります。この町、どうなるかといいますと、私ずっと歩いてみましても、大体郊外型の、例えば自動車部品、それから洋服屋、電化製品、全部あるんですよ、そういう専門店のでかいものがある、その上にここにまた大きいのができる。こうなりますと、何やということに私はなると思うんですね。そこの住民が生きて暮らしていけるかどうかというのを基軸にしなくちゃならぬ。そうなりますと、これが撤退したらどうなるということも私はリスクとしてある。 第三セクターのあり方として、まちづくりの将来像その他についてみんなの意見を聞くということよりも、とにかく土地を処分してしまえばといいという発想でやられているというのが多くの方々の意見なんですね。なぜかというと、今述べましたように、自分が持っている土地をぼんぼんぼんぼんそういう形で、しかも、ここなどは学術研究ゾーンというところであるにもかかわらず、商業地域として売ろうなどという計画までつくっているんですよね。こういう、ある意味での脱法的やり方までしてまちづくりということになるか。 私は、町というのは暮らしがある、暮らしというのはその方々の意見がある、そういうものにしっかり根差してやっていかなくちゃならぬ。まちづくり三法その他含めて今新しい検討をしているというのは、そういうところだと思うんですね。私は、そういう意味でいいますと、こういうやり方は、許せないといいますか、余り褒められたものじゃない。最低限、少なくとも、多くの方々と理解を得るための説明会なんかについて、それは半官半民という機構だからこそきっちりやるべしということを希望して、質問とします。 |
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