国会会議録

【第164通常国会】

衆議院・議院運営委員会
(2006年3月17日)

 耐震強度偽装にかかわる「大臣認定構造計算プログラム」問題

○佐田委員長 次に、穀田恵二君。

○穀田委員 私は、日本共産党を代表して、議員西村真悟君の議員辞職勧告決議案を本日の本会議に上程することを求めます。

 議員西村真悟君は、昨年十一月二十八日、弁護士法違反容疑で大阪地検特捜部に逮捕され、同年十二月十八日に起訴され、組織犯罪処罰法違反容疑でも再逮捕され、起訴されています。

 西村真悟君は、弁護士資格を持たない人物に自分の弁護士名義を使用させ、数年間にわたって交通事故などの示談交渉を行わせ、依頼者から受け取った報酬はこの人物と折半していたのであります。本年三月九日に行われた初公判において、西村真悟君自身が、こうした弁護士法違反の事実については、そのとおり間違いないと認めたのであります。

 さらに、西村真悟君は、大阪国税局の税務調査を受け、弁護士の名義を貸した見返りに得た報酬をめぐり、二〇〇四年までの七年間に約三千万円の申告漏れを指摘されていたことも明らかになっています。

 国民の厳粛な負託を受け国民を代表する国会議員であり、また、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする弁護士でありながら、違法行為によって利益を得るなどということは言語道断であります。

 国民の厳粛な負託を裏切り、社会正義を投げ捨てた責任は極めて重大であり、西村真悟君は直ちに議員を辞職すべきであります。にもかかわらず、西村真悟君が、議員としての職責は別などとしていることは看過できません。

 西村真悟君の背信行為によって国民の政治不信が一層深まっているもとで、本院として、西村君の政治的道義的責任を明らかにし、国民の政治に対する信頼を回復するために努力することは当然であり、議員西村真悟君に対する議員辞職勧告決議案に賛成するものであります。

 なお、私たちは、こうした見地に立って、従来から、汚職、腐敗など国民の厳粛な負託を裏切る背信行為を犯した議員に対する政治的道義的責任のあり方として議員辞職勧告決議を提起してきました。今回、自民党が初めて議員辞職勧告決議を提案されたことは、今後のかかる問題での本院としての対処のあり方としても注目したいと思います。

 以上、意見表明といたします。