国会会議録

【第169通常国会】

衆議院・国土交通委員会
(2008年2月20日)

軍艦が民間漁船を転覆・沈没させるなど、絶対にあってはならないことと厳しく抗議。
また、高速道路建設工事における安全問題についても質問。

○竹本委員長 次に、穀田恵二君。

○穀田委員 海上保安庁長官に一点だけ聞きます。

 通告していなくて申しわけないんですが、自衛隊のイージス艦が衝突した際に、この海難事故、海保には事故後何分後に報告がありましたか。

○岩崎政府参考人 四時七分に事故が発生したということでございますが、四時二十三分に、私どもの出先であります第三管区海上保安本部の方に事故の通報がございました。

○穀田委員 つまり、十六分後にあったと。

 大臣、一点だけ、この点も聞きたいと思います。こういう海難事故というのは初動が大事だということは御承知のとおりです。普通、こういう形で十六分もおくれるというのは私は解せない。また、こういうことがあってはならぬと私は思っています。その点についての見解だけ言ってください。

○冬柴国務大臣 もう貴見のとおりでございます。

○穀田委員 私は、大臣に報告とか、それからいろいろな点がるるいろいろありました。それも大事ですけれども、現場での事故を、対応する肝心の組織のところにどう連絡があってどう対処したのかというのが一番最初に求められるものだと思うから聞いたわけです。私は、明らかに遅いということを言っておきたいと思うんです。

 次に、米軍機による日本民間機追尾事件について聞きます。

 ここ数日、航空機、管制にかかわるミスやトラブルが相次いでいます。改めて航空輸送の安全確保が問われています。私どもは、先ごろ、航空労組連絡会という方々と懇談しました。その際に、JALジャンボ機への米軍機異常接近について問題が提起されました。概要は、昨年の八月八日、シドニー発成田行き、乗客四百十四人を乗せたJALWAYS航空機がグアム上空で米軍戦闘機の追尾を受け、航空機衝突防止装置の衝突回避操作指示が二度も発出されるという事態が起きたものだということでありました。

 この問題について日本航空からどのような報告があって、国土交通省はそれに基づいてどう対応したか、お聞きしたいと思います。

○鈴木政府参考人 お答えいたします。

 お尋ねのJALWAYS七百七十二便が、平成十九年八月八日にグアム島付近におきまして航空機衝突防止装置の回避指示に従って回避操作を行った事案でございますが、翌九日にJALWAYSより航空法百十一条の四に基づく報告を受けております。この百十一条に基づく報告というのは、航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態ということでありまして、航空事故とか、午前中の千歳のトラブルでありました重大インシデントのもう一つ外側のヒヤリ・ハット情報というような、軽いトラブルも含む事態のことでございます。

 この報告書では、JALWAYS機が戦闘機との間で作動した航空機衝突防止装置の回避指示に適切に従ったという内容でありましたので、国土交通省としてはその時点では特段の調査は行っておりません。

○穀田委員 調査を行っていない、報告はあったと。

 そこで、皆さんにお配りしている資料を見ていただきたいんです。大臣にもお配りしているはずですけれども、その1にあります。これを見ていただきながら話をしたいと思うんです。

 それで、今航空局長がおっしゃったことは、この百十一条の四に基づいて報告があったということで、調査はしなかったという結論ですよね。

 そこで、航空安全推進連絡会議など三団体は、九月二十七日、国土交通大臣と外務大臣あてに要望書を提出しています。それが資料2です。

 それによると、当該機長は、ベルトサインオフで巡航中であり、乗客、乗員にけががなかったのは幸いだった、衝突回避操作指示に従い降下中に相手機の高度も下がってくるのを確認したときは衝突の危険性を感じたとコメントしているというふうにこれに書いています。

 そして、簡単に略称でいきますと、航空連は、この問題についてさらに次のように指摘しています。一歩間違えば大惨事になりかねない今回の事件について、民間機の安全運航を守るためには事実関係の確認と再発防止が欠かせない、こう言っているわけですね。私もそのとおりだと思うんです。

 大臣、聞いてほしいんだけれども、例えば、民間機と民間機がこうなったといったら、それは運送業者との関係で話し合いをしたらいいとかどうだとか言ったらいいと。相手が米軍だったといったときには、相手に対してどうするのかという問題があるじゃないですか。したがって、これは、冬柴国土交通大臣に対して、ここにありますように、文書はそうなっているんですが、貴職におかれましては早急に調査を行い必要な再発防止策をとっていただくようにお願いいたしますと。航空に携わり、そしてその機長などの要望を踏まえて出されている内容について、あったわけですね。

 大臣はこれに対してどのように対応しましたか。

○冬柴国務大臣 私、九月二十六日に大臣を拝命いたしまして、翌日の話でして、ちょっと大変取り込んでいましたので、私から答弁するより航空局長からしてもらいます。

○鈴木政府参考人 お答えいたします。

 御指摘のように、九月の二十七日に三団体より、当省及び外務省に調査の要請がございました。アメリカ側への窓口は外務省でございますので、外務省より米国大使館に対しまして要請の内容を伝えまして、本件は航空安全に関する問題でありまして、米軍に対して、事実関係を確認の上、しかるべき対応をするように要請をしたと承知をしております。

○穀田委員 そこで外務省がそういう対応をしているんだという話じゃないんですよ。

 国交省は、八月九日に報告を聞いているわけですね。そして、あなた方の文章によると、こうなんです。1を見てください。事業者が当該トラブルについて分析を行い、必要に応じ改善措置を図っているかどうかを国が確認することを目的としていると。改善措置といって、どこが改善するんですか。これでいけば、事業者に対して当該トラブルについて分析を行う、そして事業者がそれの改善措置をとったかどうかについて国が確認するということでしょう、この法律の内容は。そういう細かい話はいいとしても。そういうことでしょう、この仕掛けは。

 でも、大臣、こういう問題を事業者が改善を図るということになりますか。だって、米軍機の追尾によって民間旅客機の安全が脅かされる事態が生まれたときに、事業者に改善措置を図っているかどうかを確認してどないなりますか。そう思いませんか。だから、この話をさっき1の資料を出したわけです。

 そうしたら、次の資料が、四ページ目に外務省の資料があるように、その内容が、九月二十七日に行われたということが書いてあるんですけれども、それまでは何もしなかったということでええのかと。本来、これは外交ルートだという話で一カ月も放置しておくのじゃなくて、航空機の安全、乗客の安全に関することに責任を持っている国土交通省が対応しなければならないのと違うのかということを言っている。大臣、いかがですか。

○鈴木政府参考人 お答えいたします。

 八月九日のJALWAYSからの報告の時点では、私どもは、JALWAYSが的確に回避動作を行ったという報告だけを受けておりました。その後、九月二十七日に三団体から要請がありまして、外務省が米国大使館を通じて確認をして、それで、外務省の4の報告にありますように、米側の方が十一月十五日に三団体に対して説明をいたしまして、四番のところでありますけれども、連邦航空局から米軍への連絡が十分でなかったため、本邦民間航空機が米軍の早期警戒管制機により正体不明機と認識され、米軍がF15戦闘機により確認を行った際に、民間機に後方から接近したという回答があったわけでございます。

○穀田委員 事態の経過について聞いているんじゃないんですよ。八月八日に報告があったと。アメリカ軍の航空機だろう、戦闘機だ、追尾を受けたという話が入っているわけじゃないですか。それについて、九月二十七日まで……。

 大臣、大臣に答えてほしいんですよ。そんな事務の話じゃないんですよ。命にかかわる問題が起きた、そして報告があったと。聞いたらよろしい。そうしたら、そのときは、普通は相手は事業者だから、事業者同士で、どないしていますかという話を聞いたらよろしい。そうじゃなくて、相手は米軍の戦闘機が追尾したんだと言っているわけだから、それだったら、米軍に対してどないなっているのと話をするのが、国民の、航空機にかかわる、安全にかかわる問題に責任を持っている国交省のすることと違うのかと聞いているんです。

○冬柴国務大臣 おっしゃるとおりだと思います。

 これを一つの経験としまして、今後こういうことがないように、こういうことが起こった場合には、アメリカであろうがどこであろうがちゃんとそのことは直ちに照会をし、そして、こういうことが起こらないようにいたしたいと思います。

○穀田委員 今ありましたけれども、資料をついでに説明しておきますと、資料3は、実はアメリカ大使館に申し入れを十月にしているんですね。

 それに対して、今度は十一月の十五日に米国大使館で三団体が交渉するということになっている経過を示したものであります。そして今、大臣からは、そういうことをするという話がありましたけれども、私がなぜこれを問題にしているかというと、外務省の回答が実はありまして、それが資料4です。その四項目を見ていただきたいんです。アメリカの説明によればということで、正体不明機と認識されたということで、なぜこういうことが起こったかという原因について指摘しているわけですね、アメリカ側は。そして五番目に、アメリカ側は、航空の安全を確保するために連邦航空局と米軍の間の連絡手順を見直して、民間航空機の衝突回避装置に関する教育を改善するということで、再発対策について一応彼らなりにやっているんですね。

 その次の資料を見ていただきたいんですが、それは5なんですが、これは英語なので訳したものの方を見ていただくと5の2なんですが、貴職がその憂慮を当職にお伝えいただいたことに再度お礼を申し上げるとともに、このインシデントが再発しないように力の及ぶ限り取り組む所存だ、こういうふうにあります。

 アメリカ側の方は、米軍もきちんと対応して、文書に、さらに資料によりますと、皆さんに迷惑をおかけした、さらにおわびするということで、アポロジャイズということで、これは英文の訳としますときちんと謝罪するという意味合いがあるんだそうですけれども、そうしているわけなんですね。したがって、私は、少なくともこれに見られるように、誠実にそれなりに対応し、それなりの回答を行っているというのが見てとれますね。

 そうしますと、今後の問題としてそれはそのとおりやるんだが、一番最後を見ていただきたい。資料6。これは話し合いの中でということで、駐日アメリカ大使のシーファー氏より再発防止に向けた文書が届けられていると。ところが、依然としてこの問題について国土交通省からは何の回答もないということを、一生懸命、これはおかしいのと違うかという意見なんですね。

 したがって、私は、今後、こういうことについて、やはり要請があったときには、しかもこれは命にかかわる問題で、直接にそれにかかわっている労働組合の方々が、アメリカに対しても米軍に対しても、そして国土交通省と外務省に対しても行っている。

 それに対して、国土交通省だけは、さっき言ったように、航空法の百十一条に基づいてやりましたなんというような、涼しい顔をしている。そんなの涼しい顔をしてもらっちゃ困るんですよ。ほんまにこれは再発防止のために何としてもやるということでやって、そういう方々から意見をちょうだいしたのはありがとうと言ってやるのが筋じゃないかということだけ、その件について最後にお聞きしたい。

○冬柴国務大臣 全くそのように思いますので、反省を込めて、今後そういうことがないように、ちゃんと指導いたします。

○穀田委員 わかりました。よろしく。

 次に、高速道路建設工事における安全問題について聞きます。

 先月、東日本高速道路株式会社が長野県内で建設中の上信越自動車道熊坂トンネル、延長八百一メートルで、工事の手抜きが発覚しました。同社は、トンネル内のコンクリートの厚さが足りない、すき間があるなどの事実を公表し、放置すると大きな地震などで崩壊する危険性もあるとして、現在、引き続き調査を行うとともに、やり直し工事を行っています。利用者の安全にかかわる重大問題です。

 この問題は、下請会社の現場監督の労働者の告発によって明らかになりました。この労働者は、工事中から、下請会社や元請会社に問題を指摘し続けていました。しかし、発注者である東日本高速がこの事態を把握したのは、トンネル全体ができ上がってからだった。

 そもそも、東日本高速が、工事の監督や検査、工事中の施工状況の確認などを適切に実施するという公共工事の品質確保法に定められた発注者の責務を果たしていれば、工事中に問題がわかったはずであります。東日本高速会社の監督や確認体制に問題があるのと違うか、品質確保法違反ではないのかと思うのですが、いかがでしょうか。

○宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 委員御指摘のように、昨年十月に、元請業者から東日本高速道路に対して、トンネルの一部のコンクリート厚さに不足があるという報告から始まりました。東日本高速道路株式会社の調査によりますと、確かに検査はやっておりますが、型枠検査には監督員が立ち会っております。検査立ち会い後に型枠の位置が移動していたというような事情が重なりまして、確認できなかったというふうに聞いております。

 今回の事案を受けまして、東日本高速道路株式会社では、今後、必要に応じ、測量成果と型枠の設置位置の確認を行うとともに、コンクリート打設時においても覆工巻厚の確認を行うなどの改善策を検討中というふうに聞いております。

○穀田委員 現場で、私どもは業者を含めて確認しているんですよ。型枠の話で、そんな、ずれる話じゃないということはもう既に証明済みなんですよ、現場で。そんな話をうのみにしたらあきまへんで。あなた、現場に行ったことあるの、そういうことについて。そういう現場で、ずれていたなんというのを、そんな形でへいへいと聞いていたらあきまへんで、それは。命にかかわる問題について、型枠がずれたというのは違うんだよ。そうじゃないから問題にしているわけなんですよ。

 それで、私が言っているのは、そういう点で、では、きちんと確認していて、監督していたということを、あなたは完璧だったというふうに言えるわけですか。それを聞いているんですよ。

○宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 私自身が監督をしたわけではありませんし、調査をしたわけでないので、委員御指摘のように、東日本高速道路から聞き取った内容でお答えを申し上げております。

○穀田委員 では、東日本のところに監督責任はあるということは当然だということですね。

○宮田政府参考人 お答え申し上げます。

 全般を含めて、検討を東日本の技術部、建設事業部でやってございます。検査の態様がどうだったか、あるいは今後の対応がどうだったかということについて今検討しているということでございますので、私がにわかに、監督が不十分だったかどうか、知識がございませんので、お答えいたしかねます。

○穀田委員 知識の話じゃないんだよ。事実を聞いているんですよ。ちゃんと調べておいてください、それやったら。

 私どもは調べているんですよ。現地でちょうど説明会がありました。そのときに、施工体制台帳には、下請契約の内容に関する書類など、建設業法で定められている添付すべき書類はそろっていなかったんですよ。だから私は言っているんですよ。そういうことがあったかどうかということを聞くのがあなたの仕事じゃないですか、それやったら。そういうことを聞かんといて、やりまっせなんという善意の話で済むんやったら苦労はせえへんわ。事は命の安全にかかわる問題だからこそ聞いているんじゃないですか。それではあかんよ、それは。

 だから、こういう問題というのは、やはり実際には、下請内容の、今言いましたように、施工体制把握に必要な書類もそろっていないということを現場で確認したんですから、そういう点でいいますと発注者の責任は果たせていないということなわけですから、こういう例はほかにはないのかと。したがって、こういう問題について、少なくとも利用者や国民に対して責任ある調査と再発防止を明らかにすべきだと私は考えていますが、大臣、この点はいかがですか、こういう問題については。

○冬柴国務大臣 少し、事実的に、私のところへ言ってきた報告と穀田議員が現場で調査された事実と違うようですから、もう少しこれは調査をさせていただいた上で、今後の取り組みを検討させていただきたいと思います。

○穀田委員 これはやはり型枠の問題ではないんだということについて、要するに、型枠をずらしたからとかずらしていないからという話を局長はされているわけですよ。現場ではそういった問題でないということで告発していたということについて、しかも、現場の中でそういうことではなかったという確認をしていることを、後でそれは調べてください。

 そこで、私は、次の問題について聞きたいと思うんですけれども、公益通報者を保護する国交省の取り組みがどうなっているかということについて聞きたいと思うんです。

 実は、今回の問題は、下請会社の現場監督の訴えがなければ、東日本高速は危険に気づかずそのまま開通していた。それは現場でもおっしゃっているし、それは確認しているんですね。この勇気ある現場監督の訴えに、私は利用者も発注者も感謝しなければならないと思います。

 ところが、勇気と良心を持って告発した労働者が解雇されている、首が切られている。現在、解雇撤回へと労使の協議中であります。訴えたら解雇されるとなると、どうなるか。手抜き工事が隠される。

 道路や橋、トンネルができてから問題が起これば、利用者の命にかかわるかもしれない。利用者の安全を確保するために、国交省として手抜き工事は許さない、さらに、現場の労働者や下請会社の皆さんには問題があれば通報してほしい、そしてさらに、利用者のために通報した労働者は徹底的に保護するという立場で取り組みを強めるべきだと思いますが、大臣の考えはいかがですか。

○冬柴国務大臣 それはそのとおりだと思います、言われたとおりであれば。だから、前提がおっしゃるとおりであれば、私はそのとおりだと思います。

 こういう人たちを、言ったから、内部告発したから解雇されるというようなことになれば、これは真実はあらわれなくなりますし、その結果、多くの人命に影響することも起こるわけですから、穀田議員がおっしゃったような前提そのものであれば、私は、これは許されない行為だというふうに思います。

○穀田委員 ぜひそのようにやっていただきたい。

 私は、やはり今お話ししたように、このことを理由に解雇するというのは絶対許されない、同時に、そういうことがあれば、せっかくみんなで命を守るために告発していることが意味をなさなくなる、そういう意味からいっても極めて重大だという点では一致したと言っていいと思うんです。

 では、最後に、別な問題について聞きます。

 私は前回も聞きましたけれども、四号建築物に対する確認審査の特例問題なんですね。何度も言っていますように、建築士の設計した四号建築物に対して、建築確認審査の担当者が構造面の審査をしなくてよい特例があります。この特例が改正法に基づいて二〇〇八年末に廃止される予定であります。

 私は、前回の質疑で、この間の建築確認停滞の混乱を考えれば、慎重に対応すべきだと提案しました。大臣は二度にわたって、お説のとおりと答弁しているんですけれども、この問題をめぐって日経新聞は、耐震審査義務づけ、木造二階建ては見送りと報道していますが、その後の状況なり、こういう問題は事実なのかということについてお聞きしたいと思います。

○和泉政府参考人 前回大臣から答弁したとおりでございますが、そもそも、この四号特例が廃止されるかどうかについては、法律改正はしましたが、廃止するということについては政令を決めて初めて発効されるものでございまして、今のままであれば、四号特例は続くものでございます。

 したがって、前回大臣から答弁させていただいたとおり、現状の建築確認の現場の状況の改善の見通しとか、あるいは、仮にこういった四号特例を廃止した場合に中小の工務店等が十分準備ができるか、そういうことを十分慎重に検討して、その上で判断をさせていただきたい。そういった意味で、前回大臣から答弁させていただいたとおりでございます。

○穀田委員 私は、この問題について、建築士の方々からも御意見をお伺いしました。こういうふうに言っているんです。特に、基準法改正、瑕疵担保保険加入などによる負担は、町場、町場というのは大工さんだとか一人親方の話ですよね、にとっては、図書の作成など、これまでの仕事のあり方が一変するような大きな問題となっている、また一方では、審査側だとか設計側そして施工側、双方に対する習熟、周知には相当な時間を要する、このような状況での見直しは今回以上の混乱を招くことから、見直しの凍結を求めるとともに、現場の意見を反映させるよう、三者協議会などを設置して、現場の意見を十分に聞いてほしい、こういう切実な訴えがありました。

 もちろん、やり方はいろいろあるでしょう。でも、私は、今の状況では、もともと二〇〇八年末にやるということだが、廃止される予定という話についてはまだ何も言っていないわけですよね。

 私どもは、こういう時期だからこそ、今、先ほど来審議や質疑の中で、一定の回復を見たと言っていますけれども、やはり戸建てについてもまだ昨年末を下回っています。そう言うと必ず、前年は多かったという話をするんですけれども、そういう一つ一つの事象というのはもろに響いているわけですよね。

 ですから、改めて、そういう問題については慎重の上にも慎重にと。それから、二〇〇八年末に廃止されるのだというような話じゃなくて、その状況を見きわめてきちんとやるべきであるということを改めて主張して、質問を終わります。