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【第169通常国会】 衆議院・国土交通委員会
道路特定財源に対する大臣へ質問。
○竹本委員長 次に、穀田恵二君。 ○穀田委員 私は、道路特定財源のもとで自動的に高速道路ができていく仕組みを根本的に改めて、その全額を道路にも福祉にも医療にも使える一般財源化に今こそ踏み出すべきであると一貫して主張してきました。 国民はどう考えているのか。大臣は口を開けば、私も庶民だ、こうきます。庶民がどない考えているかということについてお聞きしたい。道路特定財源を残すべきと考えているのか、それとも一般財源化すべきだと考えているのか、大臣のその認識をお伺いしたいと思います。 ○冬柴国務大臣 私は庶民です。その庶民の目線に立って考えたときに、私どもは、真に考えれば、今、日本の道路状況はどうなっているのか、日本の人口はどうなっていくのか、最大で十年後どうなるのか、推定がありますが、恐ろしい状態が始まると思います。また、今、道路あるいは道路橋がありましても、これについても経年とともにそれは寿命が来ます。我々はそういうものに対しての再生投資というものを迫られます。私は残された十年ではないかというふうに思うわけでございます。 穀田議員もよく御存じだと思いますけれども、地方へ行きますと本当に、ここの道路を早くつくってほしいという声は満ちあふれていますよ。そういうことをどうするのか。道路をつくるという整備計画を立てれば十年はかかりますよ。しかも、それは安定的な巨額の財源の裏づけがなければ着手できませんよ。多くの地権者から土地を買わなければなりません。そういうことを真に理解していただければ、国民の大多数は私と同感していただけると思います。苦しいけれども、そういうふうに私は信じております。 ○穀田委員 十年論については後でやりますよ。今の口調でいうと、理解していない国民が悪いんだと言わんばかりになっているわけで、私はいかがかなと思います。 実は、理解していないんじゃなくて、理解しているんですよ。三月四日の新聞の世論調査を私は興味深く読みました。昨年の十二月の世論調査の結果は、道路特定財源の一般財源化について、賛成は四六%でした、そして反対は四一%でした。ことしの二月は、賛成が五四%、反対が三五%。そして三月、今月ですね、一般財源化賛成が五九%、反対が三〇%になりました。つまり、国会が開かれて、審議が進めば進むほど一般財源化がふえているという現実をよく見なければなりません。国民は国会の審議を通じてそのように理解をしたということなんです。そのことをしっかり私は肝に銘ずべきだと思うんです。 だから、国民は、国会を注視して、この道路特定財源問題についての議論を通じて、やはりそれはあかんという結論を出したということなんです。ちなみに、産経新聞によれば一般財源化は七一%、報道二〇〇一は六八%。 そして、大臣がおっしゃる十年ということでいうならば、この間、さらに興味深い内容がありました。道路中期計画、十年間の計画ですね。これについて、三月八日、九日、JNNニュースの世論調査によれば、計画を見直して予算を減らすべきだ、何ぼだと思いますか、九〇%でっせ。九割の国民が少なくともこれはあかんということを言っている。これにこそ私は真摯に目を向けて、これはどこがあかんのやろなということで見直すことこそ大切じゃないですか。それを、理解してくれると思うなんと言うんじゃなくて、理解しているからこの実態になっているということを私はきちんと言っておきたいと思うんです。 そこで次に、先週七日の日に、第二回道路関係業務の執行のあり方改革本部が開かれたと聞きます。そして中間取りまとめが出されています。方針として決定した事項のうち、二〇〇九年度中に解散するとされた二つの財団法人の一つ、海洋架橋・橋梁調査会について聞きます。 同調査会について、海峡横断プロジェクトに関する調査は今後行わない、橋梁点検業務等は道路保全技術センターと統合し、同調査会は解散する、これが決定であります。 調査会は解散する、海峡横断プロジェクトに関する調査はやめる、この理由は何ですか。 ○冬柴国務大臣 御指摘のございました財団法人海洋架橋・橋梁調査会、これの海峡横断プロジェクトという調査につきましては、今国会におけるいわゆる効率的な道路整備のあり方、あるいは委託調査の適正化についての論議を踏まえまして、今後行わないという決断をいたしました。 また、橋梁点検業務は、より一層効果的な業務実施を図るために、お話しのように道路保全技術センターと統合して行う。今後、橋梁の点検というのは、年数を延ばすためにも不断に進めていかなければならない大きな仕事の分野でございますから、こういうものは進めていかなければならないけれども、それは財団法人道路保全技術センターというところと併合して、そこでやる。いわゆる海洋架橋・橋梁調査会は、もう役割は終えたものとして解散をしてもらうという決断をしたわけでございます。二十一年度中には解散するという方針を決めました。 それはなぜかと言われますと、これは御指摘のように、委員の御指摘も非常にありました。私も反省しました。そういうことで、なるほど二十一世紀の日本のグランドデザインを考える上においてはそういうものも夢としてまた検討された、そしてまた現に候補の路線としても挙げられた。しかしながら、現在のこの状況から見て、こういうものに着手するというようなこと、そのまま着手するというのはとてもできるような状態ではないという認識もあります。 そして私は、やはりこういう候補路線を格上げするというようなことが将来起こった場合には、これはやはり国会にお諮りしなきゃならない、そんな思いもありまして、これ以上調査を進めることはもうやめよう。ただ、こういう大きな橋というものを、抽象的にそれの技術を研究するということは必要であろうと思いますけれども、今回のような調査の委託とそれに対する報告ということは、私はもう必要ないというふうに思った次第でございます。 ○穀田委員 大体わかりました。 それでは、もう一つだけちょっと確かめておきたいんですけれども、中止する海峡横断プロジェクトに関する調査は、今後はもうやらないということでいいんですね。 ○冬柴国務大臣 私はそれでいいと思います。 ○穀田委員 先ほど大臣から答弁があった際に、いろいろなことを、随分踏み込んだ話も出ていますので、一つ一つ確認していきたいと思うんですね。 この海峡横断プロジェクトに関する調査というのは、先ほどありましたように、委託調査のあり方についても問題があったと。これは大体、例の海洋架橋・橋梁調査会しかやれるところがないから随意契約していたという理由だったんですね。さらに、それをやめるということは、調査をする必要性もなくなったということだと思うんです。 そこで、最後の方に言った言葉なんですよね。夢として検討するということはわかる云々と言って、とても着手するということにはなかなかならないんじゃないか、こう言っているわけですよね。既に独自にこういった問題について調査費を計上している地方自治体も同じでして、神奈川県の担当者は、国の位置づけ等が大きく変わることがあれば今の位置づけを検討する必要があると議会で答弁しています。似たようなことを言っているんですね。 問題は、この際、海峡横断プロジェクト計画は、国会に諮るとかじゃなくて、それだったら、例の国土形成計画との関係で出てくるわけですから、これは委員である国土交通大臣が提案する文書なわけですよね、そこから削除するということをはっきりと明言されることが大事じゃないんですか。私は、それを一貫して要求しているわけですよね。 ○冬柴国務大臣 国土形成計画、全国計画につきましては、国土審議会から答申をちょうだいいたしました。私は、これを受けて、どのように閣議に諮るかということを決めていかなければならないわけであります。 しかしながら、穀田委員もこれはもう御案内のとおりですけれども、候補路線として挙がったまでの過去の長い歴史、そしてまた、それぞれの地域におけるそういうものに対するとらえ方というのは、日本国民全部が一致しているわけではございません。 このような長い歴史とか、そしてその地域地域が持っておられる理想と申しますか、夢と言ったら怒られるでしょうけれども、将来に対する願望、あるべき姿、そういうようなものにこたえるだけの今財政力もなければ、それから、それよりは、例えば山陰自動車道も東九州自動車道もまだできていないのに、それを超えるようなことが着手できないような事態は、私はこれは御理解いただけると思うんです。しかしながら、国土形成計画にどう書くかということは今後慎重に検討させてください。私はそういうふうに思います。 そして、先ほど言われましたように、個々の具体的な橋梁あるいは長大橋、長大トンネルもあるのか知りませんけれども、そこへ進むためには、国土交通省とか国交大臣とか、そんな問題じゃないと思うんですね。国会で一つ一つ諮っていただくということが必要だろうということを申し上げている。 ただし、だからといって、一般的な橋梁に共通する必要な技術の開発をここでやめてしまうということはできないと思うんです。余り詳しいことはやめますが、オープングレーチング床版技術とか、非常に今そういうものを研究している人たちがいらっしゃるわけでして、そんなものまでとめるということは、私はいけないと思います。 ○穀田委員 冬柴大臣、前も四全総で出たものが一たん消えて、それでまた白紙だといって、総理大臣が白紙だというものまで浮かび上がるような世の中なんですよ。だから、この際きちんとやるべきだ。私は、再検討は当たり前ですけれども、この際にきちんとやめさせなければならない。なぜかといいますと、私がこの間お示ししましたように、県などの議会や、それから道路が開通するたびに、例えば関西なんかでいいますと、関西大環状道路、必ずそれがあるわけですよ。それを知っておるわけじゃありませんか。そういう形で語り継がれてまた復活するということはもうあかんということを、今はできないんだということをはっきりすることが、私は、多くの自治体にとってもそういう無駄な宣伝費用を使わなくてもいいし、それは無理なんだということをはっきりすることが将来にわたって大事なことだと思います。 そこで、十年間論について聞きたいと思うんですけれども、要するに、大臣は伏してお願いしたいとかいろいろ言うわけですけれども、なぜそもそも十年なのか。口を開けば、道路は長いんです、こう言うんですけれども、そんなことを言い出したら今まで何で五年計画だったんだという話で、そういう話はあり得ないわけで、そういう点はいかがお考えでしょうか。これは短く。 ○冬柴国務大臣 いつも言いますけれども、六十二年の閣議決定を受けて、国土開発幹線自動車道建設法とか、あるいは同日の天野建設大臣告示という形で一万四千キロというものが、名前とか、そしてまたそれの起終点が明らかにされました。当然その地域の人にはそれがいつできるんだろうという強い期待がそこに生じているわけで、それ以来もう二十年以上の歳月が流れてしまいました。 そういう中で、今までやってきたのは今六七%できているんですね。そうしますと、あと残りは三三%。そういうものを、私は、十年間お願いして、それが完成しないまでも姿が見える、そういう状況まで持っていけるんじゃないか、それを五年刻みで、あそこはできたけれどもうちのには全く手がついていないということではなしに、そういう形でしたい。私は、四車線ばかりでやるんではなしに、確定二車線、あるいは現道も利用してでもそういうものが、ああ、通じるな、一貫して走れる道路がここにもできた、できるんだ、そういうところまで持っていくには少なくとも今から十年が要る、だから十年をお願いしたいということを申し上げているわけであります。 ○穀田委員 結局、私の問いたいのは、この十年間という位置づけをどうするかという問題なんですね。新しい新規建設への投資をするのか、それとも、維持更新に予算を使わなければならなくなる、そういう時期が今来ている、私はそういう認識です。ですから、十年間何としても今のでやらせていただきたいというのは、大臣はそうかもしれないけれども、国民みんながこの問題についてどうするのかという国民的な討論が必要な時期に来ているんだと私は思うんです。 中期計画の説明の最初に、先ほど大臣もおっしゃったように、人口減少それから道路ストックの更新投資が本格化するまでの間、今後十年間、こうわざわざ規定しているんですよね。ですから、私は、今の話を聞いても、更新維持がどっと来る前にやっておこうということじゃないのかとつくづく思いました。 そこで、確かにこの十年以降というのは維持更新投資が膨らみます。これは共通した認識です。この十年間に何をしなければならないのか。新たな構造物をつくって五十年百年先に維持更新費を膨らませるのか、それとも、極力そういう将来の負担をふやさないよう今から維持更新、メンテナンスを重視していくのか、問われているんだと思うんです。そういう点についてはいかがお考えでしょうか。 ○冬柴国務大臣 この中期計画を見ていただいたらわかりますけれども、維持更新には格別に私どもも力は入れております。 しかしながら、私が先ほど言いましたような、まだ手のついていないような道路のネットワーク、そういうところは本当に手をつけなくていいでしょうか。私は、これをほったらかしにするというわけにはいかないのではないかというふうに思います。そういう意味で、例えば近畿では、宮津から豊岡、鳥取、そういうような間は全く空白になっていますよ。また高知でも、高知から徳島へ行くところは全く空白になっていますよ。それを放置していいんでしょうか。私は、そうはいかないと思います。 ○穀田委員 個別の道路について言えば、いろいろな意見があるんですよ。 例えば、私、言いましょう。それでは、京都市内の高速道路をやめたらよろしいねんわ。千四百五十億円、三千億かかるんですよ。その金があれば十分ほかの、あそこの近畿道なんてできるんですよ。そういう論法は通用しないということを言っておきたいと思うんです。そういう無駄な高速道路をやめれば、高規格道路について、高速道路中心のやり方を改めれば十分できるということだけ、一言言っておきたいと思うんです。 私は、その意味で、さきの質問で、京都市や奈良県の例を出して、舗装道や歩道の維持補修費が落ち込んでいることを示しました。そして、そもそもインフラの老朽化が進む中で、メンテナンス費用の維持改修費が減ること自体がおかしいということも問題提起しました。それでも減っているということは、やはり生活道路のメンテナンスが放置されていることになります。 ですから、最後に、大阪の例を出しておきましょう。日経コンストラクションの「維持管理の危機打開策」という号で特集していますのを見ますと、「新規事業を凍結した大阪市」という記事が掲載されています。二〇一〇年度までの新規事業を見送ると書いていまして、やはり、インフラの新設から維持管理へと大きくかじを切った。新規事業を休止すれば、維持管理費が潤沢になるわけでもない。道路管理費は、二〇〇一年度から二〇〇五年度までの間に毎年四%ずつ減少。予算の削減で、補修すべき舗装が補修できなくなりつつあると当局が嘆かざるを得ない事態に直面している。これが今全国の問題だと言われているぐらい問題になっているんですね。 ですから私は、今こそそういう意味でのかじを転換する必要がある。大臣はすぐ、途切れている道路はどこどこ、どこどこと言うけれども、今度の中期計画の中心は違いまっせ。高速道路の大きなところがあるんですよ。そして、それを展望してさらに、候補路線だとかを初めとした長大橋計画まで進む、こういうやり方が間違っているということはもう既に明らかだと思うんです。 したがって、そういう意味での必要な生活道路、補修維持、そして今の大事な考え方の転換、こういうことを求めて、私の質問を終わります。 ○竹本委員長 以上で穀田君の質疑は終わりました。 ――――――――――――― ○竹本委員長 この際、お諮りいたします。 本案審査のため、政府参考人として内閣法制局第二部長横畠裕介君及び財務省主計局次長香川俊介君の出席を求め、説明を聴取いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○竹本委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 ――――――――――――― ○竹本委員長 次に、森本哲生君。 ○森本委員 民主党の森本哲生でございます。 十分間でございますので、早速質疑に入らせていただきます。 局長、二〇〇八年の二月九日、東京新聞のこの記事、スマートインターチェンジの整備事業の内容が、サービスエリア接続型が、設置数、百カ所、五百億。四車線、七十五から八十カ所、千五百億。二車線、二十から二十五カ所、三千億円。そして、国土交通省有料道路課の話として少しコメントされております。これは御存じだと思うんですが、この記事を読まれて、これは正しいものですか、どうですか。 〔委員長退席、河本委員長代理着席〕 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 前回、委員の御質問にお答えしましたように、本線直結型の片側一車線の区間にスマートインターチェンジを設置する場合は、スマートインターチェンジの設置費用二十五億円というお話を申し上げました。それから、付加車線分として七十億円が必要だというお答えも申し上げました。したがいまして、本線直結型片側一車線のところで設置する場合は、付加車線も含めてトータルで九十五億円ということでございまして、その整備費用は、通常のSA・PA接続型のスマートインターチェンジ、これは五億から十億というお答えを申し上げましたが、それよりも高くなるということでございます。 以上でございます。 ○森本委員 局長、なぜその話を、大臣も七十億と言われましたでしょう、前回の質問では七十億ですよね。この資料が出てきたから今九十五億が出てきたんでしょう、この新聞。というのは、私の質問に対して、少しおかしいのではないかということでこのペーパーはいただいたんですよ。 東京新聞の記事、これも、例えば二車線で最大時百五十億と書かれています。 私の前回の質問を私は分析しました。国土交通省寄りの一番最大限で、スマートインターチェンジ七億円と見て、これからもっと安くなりますよ、今物価が下がっていますから、入札差金とかありますから。これで七百億円。あと四千三百億円残りますね。局長が言われた、百カ所で二割はこの暫定の方のお話をされました。ですから八十と二十。これを見積もっても、一番最大国土交通省に私が味方をしても、百十五億円が出ていくんですよ。それで、一番悪く見るならば百三十億円。 局長、この予算は一体幾らに膨れるんですか。百五十億円以上かかるスマートインター、私はメタボインターと名づけさせていただきましたが、まさかまさかのこの数字、百五十億円以上に、これが正しい、いかがですか。そこまでいくんですか、百五十億まで。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 二つお尋ねがございました。前半の方は二十五億と七十億ということでございましたが、前回、私、お答え申し上げていますのは、四車線でスマートインターチェンジを置いた場合は二十五億円でございます。もう一つ、数字を私、ちゃんと説明できなかったと思いますが、暫定二車線で、付加車線を加えないと交通安全上問題になりますから云々ということで、七十億円必要になりますというお答えを申し上げていると思います。 二つ目のお尋ねでございますが、今回、SA・PA接続型というのが五億から十億というお答えを申し上げました。それは、従前お話をしておりました三億―八億ということが委員から前回御質問ございまして、それに維持管理費用、三億―八億というのは設置費用でございますので、将来のメンテナンスあるいは更新も含めて、一カ所そういうSA・PA型というのは五億から十億ぐらいになりますということをお答え申し上げました。 委員お尋ねの、今非常に入札価格が下がっているからというのは、それはこの三億から八億ということも実態で今、社会実験とかそういうことでやっていますのであれでございます。ちょっと、百五十億という話は、そういうことからいいますと、ならないと私は考えます。 ○森本委員 百五十億にはならなくても、局長、この計算でいくと最大ピーク百二、三十億円はかかる可能性はあると認識してよろしいですね。そういうところも、今この問題は大事ですよ。百億以上が予算から見たら出てくるんですよ、平均。平均するだけで、単純に。 ですから、スマートインターチェンジが、先ほども、十九年の三月の質疑では、すべてが三億から八億ぐらいかかる。もう今十億まで膨れる。それと、今、七十億は道路だけと言われたんですよね。それで道路と二十五億の四車線で九十五億というふうに局長は言われましたが、計算すれば、国土交通省に最大味方しても百十五億円は出ていきますよ、平均。そして、一番悪く見積もるなら、残る二千六百億円で二十カ所、百三十億円ですよ。 これは、しかし、今大臣が地方の話を必死にされておることと比べると、五千億のうちのスマートインターチェンジは五百億から七百億円ぐらいでしょう。こういうのを、ひさしを貸して母屋をとられるというんですよ、うちの方では。 ですから、後ろに大きなものを隠しておいて、それと、私はこれは許せないという、もうここだけ一点に集中します。百二、三十億円かかるインターは出てこないんでしょうね、まさか。そこだけ。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 やはり、地形の状況とかなんとか、そういうものがあるだろうと思います。 それは、平均二十五億ということを申し上げました。それで、付加車線三キロ程度をつけ加えると七十億ということを申し上げました。それは、地形の条件で平均単価がどうなるかというのは、状況によって違うと思います。 ○森本委員 それでしたら、このスマートインターは、以前にも話をしましたけれども、具体的な要望が各地区から上がっておる明細は、まさかないということはないんでしょうね。計算もされておるんでしょう。BバイCとかすごく計算をされておるときで、地形の状況で予算が変わってくるというようなそんな乱暴な、この後聞きますが、そんな査定を財務省が認めておるんですか。これはどう考えても、だんだんだんだん、質問するほど膨れますよ。いかがですか。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 前回も委員のお尋ねで私答弁を申し上げましたが、まず、今回のスマートインターチェンジとか料金の値下げという法律上のスキームは、会社の方が高速道路の利便増進計画というものをおつくりになります。これも会社の自主性を尊重するという民営化のときの法律の流れをくんでそういうふうにしてございますが、その利便増進計画の前提で、いろいろな地域の方々の声を聞かなければならないというスキームも内包してございます。(森本委員「逃げですよ、そんな。逃げですよ」と呼ぶ)いえ、法律上、そういうスキームにしてございます。 まず、利便増進計画をどういうふうに会社でおつくりになるか、それを国交大臣が協議をして同意するというスキームでありますので、最初の姿というのはそこで決まっていく、そういう法律上のスキームでございます。 ○森本委員 それでしたら、箇所づけだけしておいて、そこから今からでも探すという、BバイCも、そんなものも全く関係ないじゃないですか、局長。 これは、本当に、来年の事業計画の査定、財務省、来てみえると思うんですけれども、査定はしっかりされておるんですよね。財務省、されておるんですよね。国土交通大臣は、私の前回の質問に、査定を何回も、検討に検討を重ね、財務省も厳しくこれを査定しておるからという話は何回も出ていますよ。財務省、いかがですか。 ○香川政府参考人 スマートインターチェンジの件ですけれども、平成二十年度予算におきましては、債務承継に必要な額として千三百八十六億円を計上しておりますが、これは、十年間で約二百カ所、五千億ぐらいの事業を全体として行う。その単価としては、先ほど道路局長からもお話がありましたが、例えばSA・PA接続型ですと、単価五から十億円ということで置いて、十年間で二百カ所やるということを査定しておるわけでありまして、個別の、どこの箇所でどれぐらいの費用対効果があるかとか、事業採算性がどうかということは、具体の箇所が出てきたときに我々が協議を受けるということになっております。 十年間で五千億、二百カ所をやるということについて、予算編成過程で、平均の単価でありますとか箇所数を議論して、そういう査定をしております。 ○森本委員 時間が来ましたので終わりますが、財務省、災害復旧で、十万か二十万の農地の関係で、例えばブロック一石、査定官が切れ、延長一メートル切れというのを災害とかいうような査定で財務省やってみえるんですよ。そういう、私が田舎で言う、せこい、非常にシビアな感覚でやられて、この実績については、ほとんど査定、来年度予算すら今答弁できないじゃないですか。来年の二十年度予算、これは一千五百億円程度、スマートインターと高速料金の値下げと両方ありますが。 これは、今の答弁でしたら、全く国民の皆さんは、こんなもので、冬柴大臣が言われる一生懸命頑張っていただいて、私は心はわかります、しかし、いかにも地域の実情と離れていますよ、この制度は。 大臣、ここのところは、本当にこういう質疑の仕方は私自身は余りしたくないんです。しかし大臣、こうしたお金の使い方というものは、絶対に私が地元へ言っても理解できないようなお金の使われ方なんです、十年間、五千億くくるということは。どうぞこれは再考して、もう一度チェックをしていただいて、こんなの、必要のないところにどんどんできますよ、これでしたら、既得権益で。 これは、国土交通省が、今まで私はすべて非常にすばらしい政策をされてきたということも認めます。認めますが、こういうようなやり方をしておれば、絶対に国民の皆さんからの信頼を受けない。このことを申し上げて、きょうの質問を終わります。 ○河本委員長代理 次に、古賀一成君。 ○古賀(一)委員 民主党の古賀一成でございます。 この審議を、私の出番を待ちに待っておりましたけれども、聞いた話でありますと、きょう採決に至るということで、まだ議論は生煮えだな、まだ納得がいかないな、こういう思いを私自身強くしております。 今、メタボインターといいますか、スマートインターということが実際はメタボリックな体質じゃないかという話がございました。そういう個別の話もいろいろな局面で出てまいりましたけれども、私はある面、総括する意味で、いわゆる道路行政の、今度の中期計画に見られる、本質的な、欠落した視点というか、気がついていない体質というか、そういうものはこの際やはり国民の代表としてしっかり指摘しておかないといかぬと思いまして、大臣を中心に質問をしたいと思います。 これまでの議論というのは、投資規模、そして暫定税率の取り扱いということがまず前面に出て、道路行政をめぐるいろいろな実態というものが出てきました。私自身は、道路局にとっても、いわゆる国民あるいは国会以下、これだけ道路行政の具体的なあり方について関心を持ったということは非常にいいことであったと思います。私が今から申し上げる総括的な視点を踏まえて、ぜひ今後、道路行政に新しいパラダイムで、姿勢で臨んでいただきたい。まずは参議院がありますから、その点をまず冒頭に申し上げておきたいと思います。 それで、今までの道路行政の体質をちょっと、私もかつて道路行政を担当した者でございます。道路財源も、実は三年七カ月、課長補佐として、第二次オイルショックのときに担当いたしました。当時は百十円台のガソリンが百八十円まで行くというような思いがあり、当時の通産省が、代替エネルギー財源が十年間で二兆円かかる、金がない、ガソリン税を絶対に転用するという政争もありました。その後に、赤字国債がふえ始めたころでありまして、大平内閣、そしてその次の鈴木内閣、こうあったんですけれども、それで、赤字国債減額のために、ガソリン税をいわゆる一般財源化して建設国債に振りかえてくれ、こういう議論も当時ありました。 そしてそのとき、今と違うのは、いわゆる通産省は、例の省エネルックですよ、今、羽田孜先生がよく着ておられる。あれも、やはり国民的に、これからは脱石油だというような、いろいろな知恵を各省庁が出してきて、これからの脱石油、省エネの時代へ各省とも政策を競ったというような感じがありました。では、今回案を出された中期計画というものにそういう視点が強烈に出ているかということについて、私は疑問に思うところが多々ありまして、質問を申し上げたいと思うんです。 これまでこうだったと思うんですね。ちょっと議論が今までかみ合っていないところがありますけれども、それを整理しますと、要するに道路の必要性というのは本当はあるんです。地域にもよるでしょうけれども、道路の必要性は本当にある。多様な役割、とりわけ地域経済、そういうものにとっての意味も私は否定しません。それはまだいいんです。道路の未整備な区間はまだ多々ある。よく踏切とか地方の話をされますけれども、それに基づいてニーズなり陳情も多い。これも事実であります。 そこで、実は、この中期計画の中身を見る、あるいは今までの答弁を聞く限り、だからどれだけでも、いつまででも、ほぼ今までどおりつくるんだというふうに私は聞こえるんですね。ここに実は、膨大な財源があるから今までどおりどれだけでもつくりますよという姿勢に見える。そこに国民なり、我々なんかも、それでいいのか、体質を変えるのか。暫定税率をたたき切ってでも、財源をそこで抜本的に、ゼロにすることによって、やはりここで一回真剣に、身をそぐというか一回原点に戻るという意味で、この論議も出ている面があるだろうと私は思います。 私は、そういう面でまず疑問点を申し上げたいんです。一番単純なことなんですけれども、なぜ中期計画が十年なのか、るる御説明ありましたけれども、これについて私は全然納得ができない。財源先取り、今までどおりつくる、どれだけでもつくるという、いわばシンボルがこの中期計画十年ではなかったかと思うんです。 大臣の説明によりますと、あるいは中期計画の説明によりますと、国民の視点に立ったわかりやすい成果を提示する観点から十年にしました、こう書いてあるんですけれども、この点は私は全く理解ができません。今まで五カ年で来た、暫定税率も三年で提示したこともある、そういう経緯があるのに、この変動の時期に、財政が厳しい、高齢化社会は進む、エネルギー事情はどうなるかわからない、まさに不透明の転換期にあって、道路がなぜ中期計画十年という長期の計画で財源を先取りするというような話になったのか。その点、十分な説明は行われていないと私は思うんですけれども、はっきりと大臣にお答えをいただきたいと思います。 〔河本委員長代理退席、委員長着席〕 ○冬柴国務大臣 同じような答弁になって申しわけないんですけれども、今まで進めてきた一万四千キロを取り出してみますと、六七%が今完成をして供用されております。したがいまして、あと三三%です。その中でもほとんど工事に着手している部分が多いわけでございます。 そういう中で、今までのように、五年単位で今まで公開してきていますけれども、道路整備というものは本当に最低十年かかっています。都市計画決定、アセスメント、そして整備着手。それからでも、用地買収、たくさんの地権者がいらっしゃいます。そういう人たちと話をしながら、そして工事でも思わぬ難工事に遭遇する場合もあります。そういうものを考えたときに、最低十年かかるんですね。かかっています、現に。しかも、これは巨額の費用がかかります。県をまたぎます。そういうことを考えたときに、私は、国家としてこれに対してあと十年間やらせていただければ、全部完成なんてとてもできませんが、しかしながら、そこに住む人たちにとってその姿が見える、そういうふうに思うわけでございます。 したがって、十年、そして、それの財源の裏づけ、安定的な財源が必要であるということもおわかりいただけると思いますけれども、そういうものをお願いするためには、今までのように細切れな道路をつくるのではなしに、十年です。ただしそのときには、今までのように高速道路といえばすべて四車線で走る、そういうものじゃなしに、ある場合には暫定二車線、ある場合は完成二車線、ある場合には現道を利用して、とにかくそこが一直線に走れる、そういう道路の姿を、十年いただければこれができるんじゃないか、そのための財源の裏づけも必要だ、こういうことが私どものこの十年に対する説明でございますので、何とぞ御理解をいただきたいと思います。 ○古賀(一)委員 いや、それは何度も聞いた答弁でありますけれども、イメージがわかないんですね。では、二〇〇八年度、平成二十年度から一斉に、例えば地域高規格であるとか国道とかを新しく指定して十年でやりますということでやるのかというと、そうじゃないんですよ。あと八年たって新規採択になって着工するのもあるんですよ。だけれども、間断なく各地域でいろいろな事業が続けられていくわけで、十年でそれを切れば国民にわかりやすいこととなるというのは、私は皆目理解ができない。 これは、やはり財源戦争はやばい、この際、福田総理になったからというのか何かわからないけれども、この三分の二の絶対多数を占めている、衆議院だけですけれども、このときに財源先取りで、まず、もう暫定税率も十年、この際フィックスして投資規模を確定しよう、こういうふうにしか見えないんです。 私は、この計画を見たときに、ああ、まず十年にして、国土交通大臣か総理か知りませんが、期間を短縮して政治のリーダーシップをとったというのりしろで、この計画を出したのではないかと疑うぐらいに、この十年についてはやり過ぎの中期計画であると思うんです。国民の理解を、五年後、三年後、一年後でもいいですよ、理解を得てやるなら、さっき言ったように道路整備のニーズは高い、多目的ないろいろな機能がある。しかし、問題は、そこに無駄、おごり、先取り、そういうものがあるのではないか。実際、そういうものがあるんです。 今、メタボインターの話もありました。私の地元にもあるんです。優先順位で、何でこれがと。菅さんが私の地元に行って現地視察までした道路もあるんですけれども。それを道路局が、国土交通省が、これまでの道路行政でここが反省すべき点であった、これは直します、これらのコスト削減を、こうだったけれども、こういう新しい手法でここまで具体的にやりますというような改革を示していけば、私は国民の皆さんだってわかったとなると思うんですよ。そこに、いろいろな問題が今回のこの法律、中期計画をめぐって噴出しましたよ。それを直していくということが、私は、真に必要な道路をつくり、国民がなるほどとわかり、それならば納得できるという道路整備の世論にもなると思うんです。 私は、それがどうも説明が薄くて、ただ十年先取りと思っておりまして、これは聞いたってまた同じ答弁になると思うんですけれども、私自身は、国民は、先取りをして十年道路財源を先行的に取ったとしか思えない、そう映る計画ですよということを私は指摘しておきたいと思います。もう一回聞きたいこともありますけれども、これは同じ答えになると思うので、言いません。 次に、大変不思議に思うのは、森本議員もこの前質問されましたけれども、なぜ中期計画五十九兆円の外枠で三兆円というものがあるのか。 中期計画の素案にはこう書いてあるんですよね。上に示した各政策課題の重点方針に基づき、目標を達成するために必要な事業量として六十五兆円を計上する、このほか、既存高速道路ネットワークの効率的な利用、機能強化を含め道路関連施策として三兆円以上を計上するとなっているんです。 これは明らかに、もう一回確認ですけれども、五十九兆円の外枠としてこれら高速道路の既存施設の効率的な利用というのはあるんですね。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 今委員御指摘の三兆円以上ということにつきましては、これまで使途拡大にいろいろ取り組んできた経緯を踏まえまして、中期計画の事業量とは別に見込んだものでございます。 今御指摘の平成二十年度予算におきましては、これまでの使途拡大を精査するということと、もう一つは、料金の社会実験の成果を踏まえまして、高速料金の引き下げ、それから御指摘のスマートインターチェンジ、これは既存高速ネットワークの有効活用ということで全体の機能強化を図ろうというもの、これが三兆円以上と十一月十三日に書いておった具体の中身、平成二十年度予算でございます。 さらに、道路整備に関する地方の財政負担の軽減を図るための、これも先ほど答弁申し上げましたが、無利子貸付制度、これは五年据え置き二十年以内の割賦で戻ってくるというものでございますが、これにつきましても三兆円以上と素案公表段階で申し上げてきた中身に該当するというふうに考えてございます。 ○古賀(一)委員 これは私、本当に不思議だと思いますよ。高速道路というストックをこれからどう有効に使っていくか、地域のニーズが高いスマートインターチェンジというものを附置してもっと使っていこうとか、今大問題になっている地方における財源措置、裏負担の金がない、これは、これからの中期計画が直面すべきというか、一番の課題じゃないかと私は思うんですよ。 まず先取りに六十五兆、今五十九兆ですけれども、これがあって、別にこういう本質的なこれから取り組む課題が外枠でさらに三兆円ありますよというこの発想が私は本当に理解できないんです。むしろ、今言ったような高速道路の料金値下げ、あるいは既存ストックの有効利用というのは、大臣がこれまで言ってきたいろいろな論点、説明からいえば、私は中期計画の最大の課題じゃないかと思うんですよ。 これは、私が思うに、何としてでも十年間で六十兆円台を確保したい、六十五兆と言っていたけれどもとりあえず五十九兆まで下げた、しかし、六十兆円台の投資規模と別枠にもう一丁乗せようというふうに疑わざるを得ない部分なんですけれども、これについて、大臣、おかしいと思われませんか。 ○冬柴国務大臣 まず、六十五兆が五十九兆になったといういきさつはもうここで繰り返しませんけれども、一番多かった道路投資計画ですけれども、平成十年は十五・三兆円、これが二十年は七・八兆円ということで、どんどんどんどんもちろん少なくなっているわけです、財政の問題で。 例えば、過去五年間、平成十五年から二十年までは五年間で三十八兆ですよ。これをそのまま延ばしたら七十六兆ですよ。しかし、それを、我々としては、この時代、そしてまたこういう国民との関係から六十五兆に圧縮したんですね。それをもう一回、政府・与党の合意によって五十九兆を上回らないものとするということにされているわけです。 そして、その中で、合意、私もこれは立ち会ってつくったものですけれども、既存の高速道路ネットワーク、これはもう既に供用されているものが多いわけですけれども、これは道路会社が経営しています。したがって、これを我々の政策で下げろとかどうとか言うことはできません。したがって、これについては別に法律をつくって、道路保有・債務返済機構に対する債務を一部引き受けるという代替措置を講じながら、これを、国民のニーズの高い道路通行料金の引き下げとか、あるいはこれを有効に活用できるような料金を設定するとかいうことで賄おう、こういう合意がされて、それのための別の法律をつくりなさいということまで政府・与党の合意書の中には書かれてあります。 そういうもの全体を道路歳出というふうに認めて、そして税収がそれを上回った場合は一般財源にする、そういうことにしているわけでございまして、私は、何が何でも大きく抱え込んだというのじゃなしに、直近の五年を見てもすごく削ったものでございます。 しかも、いつも言っていますけれども、例えば学童の通行の危ないところというのは全国で十一万キロメートルに及んでいますけれども、そのうち四万四千については歩道がないんですね、歩車道の区別もないんですよ。私は少なくともそういうところを優先して歩道をつくりたい。それも、十一万あるけれども、そのうち四万四千は内数になっているわけです。 ですから、大きく抱え込んでここを何としてもというような、そんな余裕は全く日本国家にはありません。私はそういうふうに思いますので、ぜひ御理解いただきたい、このように思います。 ○古賀(一)委員 それでは次の質問に移ります。 縮減をしてきた、前に比べればこれだけ減ってきた、それは数字を見ればわかります。もうちょっと具体的に聞きたいことがございます。 中期計画における一つの目玉にコスト縮減という言葉が出てまいります。この中期計画におけるコスト縮減を聞く前にちょっと局長にお伺いしたいんですけれども、いわゆる道路公団民営化の法案がありました。まさにこの部屋で、小泉総理がお見えになったときに、私は質問もしました。そのときの総理の答弁に、いわゆる高速道路の事業量縮減を図る、当初の二十兆円を七兆円台まで減らしたというような説明があったわけでありますけれども、この点、どういう縮減の理由と項目があったんですか。ここで政府側に答えてもらいたいと思います。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 委員御指摘の民営化当時の二十兆のお尋ねでございますが、平成十五年時点で九千三百四十二キロの整備計画が出ておりまして、まだ未供用の千九百九十九キロの残事業費が二十兆ということでございました。 それで、平成十五年の三月に道路公団が公表しましたコスト削減計画によりまして四兆円のコスト縮減をこの二十兆からしていこう、具体的には六車線区間を四車線で施工するとか、あるいはインターチェンジとかジャンクションのコンパクト化、そういうもので四兆円を削減しようということで、第一回の国幹会議にこの削減額が反映をされております。その次、平成十五年の十二月に政府・与党申し合わせがございまして、さらなる削減をするということで二・五兆円の削減をするということにいたしまして、第二回の国幹会議でこれを反映してございます。トータルしますとコスト縮減が六・五兆円ということでございまして、二十兆が十三・五になります。 それで、議論がずっと進んでいきまして、十五年から十七年の執行額が三兆円ございますので、それを差し引きますと十・五兆ということになります。 今お尋ねの七兆円というのは、有料道路事業としてこのうち七・五兆をやっていき、新直轄で三兆円をやっていくということで、小泉総理がその当時委員のお尋ねで答えられたのは、有料道路事業で二十兆でやると言っておったものを、コスト縮減とかそういうものも含めて有料道路事業としては七・五兆でやっていく、そういうお答えをされたものだと考えております。 ○古賀(一)委員 まさにそのとおり、残事業が二十兆と言ったのが、政治的な、総理のリーダーシップか何かわかりませんけれども、七兆円台まで減った。そんな中で、新直轄三兆円というのは、私自身は大変まやかしではないかと今でも思っておるんです。いわゆるコスト縮減で、高速道路でも二度にわたり六・五兆円の縮減ができる、これはこれからしっかり見ていかぬといかぬと思うんですよ。それは数字だけで、民営化でこんなに本当になるのかなと私は思いますけれども。 では、さらに今後、中期計画でコスト縮減を図っていくという話になっておるんですけれども、この中期計画策定に当たって、一般国道、補助国道あるいは地方道、これについてのコスト縮減の最近の努力の検証、そして、さらに今後この十年間でどういうことができるかというものをどういう場で検討して、その成果としてどういうメニューを今お考えかを私は説明いただきたいと思います。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 今までどういうコスト縮減の努力をやってきたかという最初のお尋ねでございますが、平成十五年度を初年度といたします公共事業コスト構造改革プログラム、これは平成十九年度までの五カ年で決められたプログラムでございますが、目標は一五%縮減ということでございます。 今までこのプログラムの中で道路計画を見直しまして、構造物、例えば橋梁とか、トンネルの区間の短縮とか、あるいは先ほど申し上げましたようなインターチェンジをコンパクトにするとか、そういうもので取り組みをしてまいりまして、平成十八年度までに道路関係で一一・四%のコスト縮減が発現されてございます。最終年度でございます本年度、目標値である一五%が達成されますよう積極的に取り組んでおりますが、そういう達成を願ってやっていきたいと思います。 二つ目のお尋ねでございますが、中期計画を初めとする今後のコスト縮減の取り組みというお尋ねでございますが、昨年の十二月に、平成二十年度から新たにコスト構造改善プログラムを策定するということで、その案を発表しました。これまでのコスト縮減に加えまして、民間企業の技術革新あるいは調達の効率化ということ、それからもう一つは施設の長寿命化によるライフサイクルコストの縮減ということ、さらには工事に伴う環境コスト等の構造改善をするということで、平成二十年度から五年間で一五%程度の総合的なコスト縮減を図ることになっております。 そのうち一〇%が、申し上げました技術革新とかあるいは工事コストの節減ということでございまして、中期計画の素案でお示しいたしました六十五兆円から五十九兆円への縮減、その際には、今申し上げました新しいコスト構造改善プログラムに基づくコスト縮減として、全体の約五%、三兆円をここに盛り込んで、先般、説明資料を配付させていただいたところでございます。 ○古賀(一)委員 先ほど言いました、道路公団のときも六・五兆ぽんぽんぽんと縮減しますと。今の話でもコスト縮減はやっておりますと。私は大臣にお願いしたいんですけれども、今のような技術的な分野、あるいは設計の分野、いろいろあるでしょうけれども、これほど財政が厳しく、他の分野、福祉もそうですよ、雇用もそうです。いろいろな意味で日本社会が危機だ、あすに夢がない、国民もこう思っているようなこういう世上です。 したがって、道路行政は、今のような話だけではなくて、もっと制度的な部分も含めて、道路のコスト縮減、機能的な、そして立派に、手戻りのない社会資本を子孫にしっかり残すいろいろな制度を、国土交通省の中、都市局も含めて、もっと総合的に検討するプロジェクトというものを立ち上げないと私は国民は納得できないと思うんです。 一つだけ最後に、もう時間が来たようですけれども、捨てぜりふになるかもしれませんが、私は、そういう意味でよく「荒廃するアメリカ」の話が出ます。これは実はこの前、私が言って、私が翻訳をしたんですけれども、改めて読み直してみました。なかなかいいことが書いてある。これは道路のドンと言われた井上孝先生が参議院をやめる際に、もう一回読み直した、名著だと。私は見つけて翻訳しただけで、中身はまさにスーザン・ウォルターとかパット・チョート氏なんですけれども、ここに書いてあるくだりは、維持管理が大変だ、道路舗装、補修を怠ってはならないというだけの論理ではないんです。 こういうくだりがありますので、一つ最後に申し上げたいんです。「荒廃するアメリカ」の中に公共事業の資金調達というセクションがありまして、いろいろ書いてありますけれども、連邦政府の諸計画に見られるいろいろな偏向に自治体は非常に影響されるようになってきたと。つまり、アメリカでも一九五〇年代は補助金の比率は一〇%台だったんです。それが、やはり連邦が、補助行政、今国土交通省がやっていますよね、これをどんどん高めてきて、中央の設計というか制度に縛られることが多くなって、実は、二十五年前の段階ですけれども、何と四〇%台になってきた。そういうことで、連邦計画の諸計画に見られるいろいろな偏向に自治体は大きな影響を受けるようになってきた。これら偏向の最たるものは公共施設の、つまり道路ですよ、道路だけじゃないんですけれども、新設であると。 だから私は、もう時間がありませんからあれですけれども、地方自治体にもっと効率的に社会資本ができるような仕組みでやるとか、きょうぜひ申し上げたかったのは、例えば沿道のバイパスをつくるなら、今の現状はバイパスをつくったって、もう一年後、数年後には施設が全部張りついていますよ。道路財源がある、またもう一丁バイパスをつくれ、つくればいいと言わんばかりに、実はバイパスというものが新街路化していますよ。 こういうものを、やはり貴重な道路財源を扱って、通過交通、基幹交通を担っているのであれば、やはり、そこに一つの緑地帯を敷設するとか、次に良好なる道路ストックとして残すとか、沿道の規制のあり方とか、いろいろなものを含めて、投下したお金が次の世代にしっかりと残っていくような、そういう大きい視野でのコスト削減も検討すべき時代だし、それをしなければ、大臣はああおっしゃっているけれども、十年たったらまた次の十年みたいな話になるんじゃないか、そこに無駄は一向に削られないままに五十九兆円がひとり歩きするんじゃないか、私はそのように今問われていると思うんです。 したがって、答弁は要りませんけれども、ぜひそういう視点でもう一度この道路政策のあり方というものを再検討していただきたい。それがこの中期計画に問われた最大の問題だろうということを申し上げまして、以上で質問を終わります。 ○竹本委員長 古賀君の質疑はこれにて終わりました。 次に、後藤斎君。 ○後藤(斎)委員 きょうがどうも採決のようでありますが、まだまだ私は不十分だということも含めて、五十分間、大臣を中心に御質問させていただきます。 戦後だけでも、道路整備の歴史を見れば多分三期に分かれるのではないかなと思います。道路特定財源が創設をされる昭和二十九年までの第一期、これは一般財源で道路整備を行っていました。そして、昭和四十九年までの時期は、暫定税率の付加はオンをされていずに、いわゆる道路特定財源の、現在でいえば基本税率部分だけで整備をされていました。昭和四十九年以降、いわゆる道路特定財源と暫定税率という二つの両輪の形になって道路整備が進められたということであります。 これは、私もいろいろな地域でも集会をする中で、いわゆる特定財源というものの意味と暫定税率、この委員会でもいろいろな角度から議論をされていますから、いつもこの二つが出てきてしまうんですが、私は、やはり大臣、これから第四期目の整備の手法を改めて考えるべきだというふうに考えています。 特に、道路特定財源という、九税項目と言っていいと思いますが、国税が三、地方道路特定財源の税項目が六ということで九税項目になったもの、昭和二十九年から昭和四十六年まで十七年間かけて税項目がふえて、道路特定財源という、道路だけに使うんだよという整備の仕組みと、四十九年からという二つの部分。ですから、今の形にまさになったのはこの三十四年間だけだ。社会資本の整備が必要だ、道路の整備が必要だというのは当然その前にもあったわけですけれども、その際には、やはり限られた財源の中で五カ年計画を中心にやってきたということだと思っています。 大臣に冒頭にちょっと御質問をしたいんですが、私はこれは本会議でも総理にお尋ねをしてありますが、戦後、道路の整備に幾ら税が投入されてきたのかという中で、総理のお答えでは、当初予算ベースでは九十兆使ってきましたと。しかしながら、道路特定財源という国、地方を合わせた分では百五十兆ですよ、国が五十兆で地方が百九十兆で二百四十兆ですよと。 でも、今までの戦後の、少なくとも昭和二十九年の第一次道路整備計画からスタートした国、地方の数字を、今実施中であります十三次ということになると思うんですけれども、年次計画の三十八兆円を足し込むと三百二十六兆円が道路整備に使われたというのが決算ベースで計算をするとなるんですが、平成十九年はちょっとわかりませんが、大臣、道路整備に本当に幾ら今まで我が国は使ってきたんでしょうか。お答えいただけますでしょうか。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 申しわけありませんが、ちょっと手元に数字がないので、百三十何兆のうち云々、それに加えてどうかというのは、済みません、手元に数字がございません。恐縮でございます。 ○後藤(斎)委員 この五十分の中でぜひ数字を、本会議で総理がお答えになられているものと道路ポケットブック二〇〇七の部分を足し込むと今お話をした三百二十六兆円になるんですが、その整合性についてお答えをお願いしたいと思います。 大臣は道路特定財源の意義を御説明されるときに、受益と負担だという話を繰り返しなさってきました。確かに、かなりの部分がそういう意味ではダブるというふうに思います。しかし、冒頭申し上げましたように、九税項目になったのも十七年かかり、当初は一般財源で道路整備をやられていた。昭和二十四年に揮発油税の部分が創設をされたものの、それは別に道路特定財源ではなかったわけですよね。 では、昭和二十九年以降の部分は、受益と負担はどうだったのか。そしてさらに、昭和二十九年から昭和四十六年にかけて十七年間で税項目がふえて、それがすべて道路特定財源という形になりましたけれども、そこでの受益と負担ということを考えると、大臣が今おっしゃっている受益と負担と、税項目がふえてきた過程の受益と負担というものは、大臣が今おっしゃるものとは多分違うはずなんです。 ですから、それは、もう八千万台以上の車もあり、物流のトラック業界のいろいろなサービスも含めれば、ほぼ日本国のすべての方に近い部分が受益と負担の受益を受けているというふうなことを私は言えると思うんです。 私たちは党としても一般財源化にまずすべきであるということを主張していますが、その点については、大臣、過去の税項目が、まず昭和二十九年の揮発油税の部分からスタートして、四十六年までの十七年間で九項目にふえたという経緯も含めてどのようにお考えなのか、お尋ねをしたいと思います。 ○冬柴国務大臣 今おっしゃるとおりに、昭和二十四年に一般財源として導入され、二十九年には財源特例法ができていますよね。そして、四十九年に租税特別措置法。そのときに、暫定税率云々じゃなしに、これを全部合わせて、一キロリットル当たり四万八千六百円ですか、こういうことになって、それは道路整備に使われるということが明らかになっているわけでございます。そういう意味で、それ以外の五つ、合わせて六つの税目そのものについても、私は、タックスペイヤーとしては、それを相当高い、本税の場合ですから、そういうものを合わせて自分たちが欲しい道路というものが整備されるのであればというところで、私がいつも言うように、受益と負担のバランスがとれたのではないかというふうに思うわけでございます。 したがいまして、JAFですか、そのほか自動車ユーザーの団体が多くの署名を集めて、そして我々の方へ持ってきていただいておりますが、言っておられることは、道路以外につくるのであれば減税しなさい、我々は道路をつくるというから払っているんだという趣旨のことをおっしゃっているわけです。 したがって、私はそこに、いろいろな沿革をきちっと今おっしゃいました、そのとおりですけれども、少なくとも四十九年以降今日までこういう高い多くの複雑な税目を負担していただいている自動車ユーザーの気持ちとしては、それが道路に回るのであればということが前提にある、私はそう思っているわけでございます。 ○後藤(斎)委員 確かに私も、その設問の仕方がどうなのかわかりませんが、やはりほかの人にも、教育や医療や本当に必要なもの、道路も整備をしますよという、どういうふうな設問の仕方かによってその回答は当然変わってくるわけですよね。私は、それは一つの、確かに今のアンケート調査の結果の数字は、たくさんの方々がその支持を求めているというのを承知はしていますが、設問の仕方によって回答が変わるというのも、ぜひ大臣、前提として御理解いただきたい。 次に、この法案が仮に成立をして、第三条の一項の部分に基づいて、ただし書き以下で一般財源化できるという新しい法体系になります。 今まで、大臣、前回の委員会だったと思いますが、平成十九年度で既に一般財源化は一千八百億円実施しているというお話をいただいております。さらに、予算委員会や財務金融委員会も含めて、道路特定財源の使途拡大という問題も指摘をされています。使途拡大でいえば、例えば本四連絡橋の債務返還では一兆四千六百億、それ以外のまちづくり交付金であるとかいう部分も含めて、使途拡大という部分を今までかなりやってきました。 大臣、過去の平成十八年、十九年が一般財源化ということで実施をしたということになっていますが、それと使途拡大というのは、今の法体系の中でどこからどういうふうに読み込んで対応なさっているんでしょうか。 ○冬柴国務大臣 その一点は、要するに自動車ユーザーの御理解がいただけるかどうかということだと思います。 例えば、まちづくりであれば、まちづくり交付金というものが出ています。しかし、この中で道路特定財源から出しているものについては、そのまちづくりの中で使われた道路整備分に相当する部分でございます。それは、一つ一つの事業では、テレビでもやっていましたけれども、箱物をつくっているじゃないかとかいろいろな御批判がありますけれども、それは、この交付金が自由に使える、一つ一つの費目について、役所の、中央官庁の申請と査定が厳しく行われるというものじゃなしにつくれる、しかしながら、その中に道路整備というものが、例えば千五百五十億円は道路整備に使われている、それは特定財源から出ているまちづくり交付金に見合う金額であり、相当額である、こういうところで成立しているわけです。 したがいまして、私は、使途拡大、例えば、地下鉄とか、あるいは都心部における道路の地下の駐車場とか、いろいろなことが批判をいただきました。これは本当に、それはそういう考え方があるなというところも確かにありますけれども、しかしながら、その一点は道路整備、そして、それを負担していただく方が、そこまでだったら認められるねというようなところがあるのではないかと思います。 ○後藤(斎)委員 渋滞緩和にというのは、財務大臣も地下鉄の部分で二月二十九日にそのような趣旨のお話をしていましたが、大臣、河川の整備にも、一九九八年から今年度まで、三千百億強の予算を充当していますが、それも渋滞緩和ということですか。 ○冬柴国務大臣 河川のところだけじゃなしに、例えば河川をまたぐ橋梁、あるいは、それが水没することによって道路を新たに整備しなきゃならない部分、そういう部分を、しかもそれは本来であれば河川の費用でやるべきものではないか。しかしながら、水没は始まるわけでして、これは早急にやらなきゃならないというようなところから、その関連性、それはまさに道路そのものをつくるという費用を、河川に絡んでいますけれども、道路をつくる費用をその中から出しているということでございまして、それは十分説明がつくと思います。 ○後藤(斎)委員 現行法でいえば、現行法の第三条の一番最後の部分に、道路整備の財源に充てなければならないという規定があります。これは、きょう法制局にも来ていただいていますので法制局にお尋ねをしますが、道路整備の財源に充てなければいけないという規定がありながら、今まで使途拡大であるとか一般財源化をしているというのは、今の現行法の法律違反ではないんですか。 ○横畠政府参考人 現行法三条におきましては、政府はこれこれの金額を道路整備費の財源に充てなければならないと規定しておりまして、政府はこの規定に縛られる、拘束されるという状況にございます。 ただ、いかなるものがこれに当たるかということにつきましては、これは運用上の当てはめの問題でございまして、法制局の立場から具体的に意見を申し上げることは差し控えさせていただきたいと思います。 ○後藤(斎)委員 大臣にお尋ねをしますが、であれば、新しい法律の三条で、このただし書きの規定というのは何の意味を持つんですか。 ○冬柴国務大臣 したがいまして、道路と関係のないというか、道路整備に必要な、道路歳出というものがありますが、それを超える税収があった場合には、それは道路整備に使わなくてもよろしいという趣旨でございます。私はそのように考えています。 ○後藤(斎)委員 では、ちょっと次元を変えてお話をさせてもらいます。 新しい法律の第三条の四項で、道路整備費の財源に不足を生じる、要すれば支出の方が収入額を上回ってしまうというときには一般財源から必要な措置を講ずる、要するに繰り入れができるという規定だと思うんです。その次の五項に、この委員会でも何度も議論になりました、道路の整備事業の量の案を作成し、閣議の決定を求めなければならない、これは多分中期計画のことを指していると思うんです。であれば、ちょっと中期計画の中身に、要するに事業量の問題に入らせてもらいます。 大臣は繰り返し、あかずの踏切、あかずの踏切というお話をされていますよね。その予算というのが、とりあえず十年間で、あかずの踏切等を除去する対策ということで四・一兆円、そして、それに類似をする踏切の安全対策ということで〇・五兆円、トータルで踏切対策で四・六兆円が計上されています。 大臣、これは今までどうだったかということを本当はお尋ねしたいんですが、過去十年間のあかずの踏切対策というのは、件数で何件やられてきて、どのくらいの事業費を使ってきたのか。まず冒頭、数字があればお尋ねをしたいんですが。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 先ほど数字がなくて答弁を漏らしましたのを先にお答えしてよろしゅうございますか。 昭和二十九年から平成十七年度までトータルで、決算額でございますが、国が五十兆三千億余、それから地方が百九十兆六千億余、トータル二百四十兆九千億が、昭和二十九年度から平成十七年度までに道路に費やしたお金でございます。 それから、今お尋ねの、過去十年間、踏切対策を講じた件数、費用ということでございますが、平成十五年から十九年までの五年間の踏切除却件数は四十八カ所でございます。それから、平成十五年から十九年度まで五年間の連続立体交差事業に要した費用は約八千七百億円でございます。 ○後藤(斎)委員 局長、大臣もちょっとお聞きをいただきたいんですが、今の数字は、以前、数字的にいただいております。 私が言いたいのは、今回、この中期計画で四千三百カ所の要対策箇所から絞り込んで一千四百カ所にするというのが決定されています、それでこの素案に載っています。その総箇所数が、あかずの踏切対策で約一千四百カ所、十年間ですね。これを割り算すれば出てくるのかどうか別としても、十で割れば一年間で百四十カ所。この四兆一千億だけの部分でも、一年間で四千百億円ということになると思うんですね、単純に。 それで、今局長がお答えいただいた部分でいえば、基本的には、連続立体交差事業というのは、平成十五年から平成十九年で見ますと、五年間トータルで八千七百億でありますが、ほぼ一千八百億前後、要すれば、その五倍、まず一年間に事業量を膨らますということであります。 四年間のあかずの踏切の解消箇所数ということが四十三カ所、四年間ですね。平成十八年が三十ということで、その前が三、四、六ということで、一けた台の前半くらいしか解消できなかったんですが、大臣、この一千四百カ所、確かに必要なところもいっぱいあるのかもしれませんが、過去のこの五年、十年の事業実績から見れば、余りに過大過ぎやしないか、私は普通の感覚で見ればそう思うんです。この五年間の計画、十年間の、十年分はないから比較できないんですが、というふうにやはり普通の感覚であれば思うんですけれども、大臣、いかがですか。 ○宮田政府参考人 数字のお答えを申し上げたいと思います。 中期計画で千四百カ所という数字を挙げてございますが、千四百カ所のうち除却が四百カ所、そのほか緊急対策をするものが千カ所ということでございまして、四百カ所が連続立体とかあるいは単独立体で除却をするものでございます。 したがいまして、中期計画におきまして、単純に十年で割りますと年四十カ所ということでございますし、近年、公共事業全体が三%以上の削減を受けておりますが、連続立体交差事業につきましては逆に五%以上の予算上の増額もしております。 今、実際に抱えておりますあかずの踏切等の事業中の箇所数は、平成二十年度新規採択も含めますと、二百カ所以上が対象になってございます。 ○後藤(斎)委員 大臣、過去の実績と比べて、これは過大ではありませんか。 ○冬柴国務大臣 これは予算委員会でも同種の指摘がございまして、今、道路局長から答弁をした趣旨の答弁をいたしております。 このあかずの踏切は大変深刻でございまして、国民からの、これを除却すべし、この意見は非常に大きいわけでございます。 したがいまして、例えば今までは都道府県でも、東京都であれば都しか発案権がなかったんですが、例えば竹ノ塚というところがありますが、あれはたしか足立区でしょうか、区も発案をできるようにいたしましたり、いろいろ今まで法律的な障害があった部分を簡素化したり、あるいは予算につきましても、こういうものについて大きく計上することを許していただいたりして、必ずこれにはこたえていかなければならない。 東京には六百七十三の踏切があります。そういうことを考えたときに、これは非常に優先度の高い行政種目であり、今までを倍するペースでやらなければならない。現に今二百カ所に及ぶものをやっておりますし、ことしも三カ所ふやそうということをやっておるわけでございます。 私は、今までの流れのように、後藤委員が言われたように、過去どうだったか、その数字を拾ってこれからの十年を、将来を知らんとすれば過去を見よ、そういう言葉がありますけれども、本当に過去はそういうことで少なかったということを考えれば、私は過大ではないというふうに思っているところでございます。 ○後藤(斎)委員 大臣のお話を聞いていると、確かに安全性の問題、渋滞の解消があるんですが、そうであれば、社会資本全体でやはり物を見るべきだというふうに思うんです。大臣のお話を繰り返し聞けば聞くほど、道路だけではなくて、鉄道もあるし、バスもあるし、タクシーもあるし、そういう部分を一体でやはり考えるということが非常に重要だというふうに多分おっしゃっていると思うんです。 あかずの踏切対策で少し問題点なのは、今、この委員会の中期計画の議論だけではなくて、繰り返しこの委員会でも議論をされてきましたが、あかずの踏切対策の実際の事業発注の仕方が私はこれで本当にいいのかなと思うので、あえてお聞きをします。 このあかずの踏切対策の整備事業というのは、ほぼ国が二分の一、自治体が二分の一、費用を出して、鉄道事業者の方は数%からマックス一割だというお話を国交省からも聞いています。それは渋滞対策だから仮によしとしても、その事業主体は行政が基本的にはその事業主体を認定することになりますが、要するに工事をする方ですね、ほとんどが私鉄の関係の子会社の建設業者の方がやっている。 あかずの踏切というのは確かに都市部に集中しているのかもしれませんが、であれば、やはりそれぞれの地域の、通常の能力があればそういう中小の方も含めて、一般までいかなくても、少なくとも五社、十社の指名にするであるとか、やはり入札の仕方を変えていかなければ、これは何のための対策なのか。確かに渋滞も解消するけれども、私鉄の関係の建設会社の事業を発注しているわけじゃないわけですよ、大臣。そこについてはどんなお考えですか。 ○宮田政府参考人 事実関係だけ先にお答えをさせていただきます。 まさに鉄道事業の場合は、実際に列車が走っております。安全性も考え、効率的な事業の執行も考えて、鉄道事業者に工事を委託する場合というのが確かにございます。その場合でも、工事の内容あるいは費用等に関して透明性の確保を図るように取り組んできたところでございます。 具体的に申し上げますと、鉄道事業者が請負契約を行う場合は、請負契約の内容を確認すること等々でございまして、引き続き、こういった場合でも透明性の確保が図られるよう取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。 ○後藤(斎)委員 委員長にお願いをいたします。 今、局長がお答えになった部分で、過去の、大臣は過去は嫌いらしいんですが、過去五年間でも結構ですから、あかずの踏切の事業でどのような会社が受注をしたのか、それぞれの箇所ごとに資料を提供していただきたいと思いますけれども、お取り計らいをよろしくお願いします。 ○竹本委員長 後ほど理事会に諮ります。 ○後藤(斎)委員 先ほど局長が、一番初めの質問で、国費が道路整備に昭和二十九年から五十兆、地方道路の部分が百九十兆、約二百四十兆だという話です。であれば、大臣、この道路ポケットブック二〇〇七、これは調査室の資料の中にも入っているんですが、この五カ年計画の数字を少なくとも足し込んで、もう一回検証をしていただきたいと思うんですが、その点についても。 私がなぜこんなことを聞くかというと、これはこれから入りますが、第二条で、道路整備事業の定義であるとか、それについては国費で支弁をするという整備費の定義であるとか、その三項以降に、予算と決算の関係も含めて、収入と支出のやりとりのところがあるんです。 これは私は常々、この間も多分高木先生の質問に答えた意見だと思いますが、道路整備は国、地方を合わせて七兆七千億だと。確かにそういうふうに予算、これは投資経費ですよね。ただし、大臣も先ほどお答えになっていただいたように、維持管理の費用や、地方は特に地方債を入れ込んだり、一般財源から繰り入れて対応していますから、そういう経費を含めると地方分だけでも十兆円を超すわけですよね、いわゆる道路の維持管理、整備というものに対応する部分。 それで、お尋ねをしたいんです。これは大臣でなくても結構ですが、道路整備事業というのが二条一項にありますけれども、この道路整備費というのは、この法律により何と何と何を指して、もし平成二十年度予算であれば幾らになるのか、簡潔で結構ですから教えていただけますか。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 道路整備費でございますが、道路整備事業の実施に要する国が支弁する経費ということでございます。道路整備事業とは、高速自動車国道、一般国道、政令で定める都道府県道または市町村道の新設、改築、維持修繕、災害復旧に関する事業のことであり、これらの事業の実施に要する国が支弁する経費をこの法律において道路整備費としてございます。 平成二十年度の道路整備費でございますが、一般道路事業、有料道路事業計で国費が二兆七千九百四十九億でございます。ちなみに事業費は五兆五千六百六十九億でございます。 ○後藤(斎)委員 もう一点なんですが、この法体系で、基本的には第三条に基づいて、平成二十年から十年間の計画設定だというふうに言われています。ただし、この法律の第三条の第三項の中ごろに、「平成三十年度以降の各年度の道路整備費の予算額の合計額が当該超える額に相当する金額に達するまでの間、毎年度、当該超える額の全部又は一部に相当する金額を道路整備費の財源に充てなければならない。」という規定がございます。 私、初めこの法律の中身をよく読む前には、いや十年だけよということなんですが、これも以前少し議論をされましたが、今道路局長がおっしゃられたように、この財源部分は、整備費で道路特定財源の国費の部分ですから二兆七千億。 だとすると、これは実は、例えば予算額ベースで、特別会計に入れ込む数字を国交省からいただいて全部足し込んでみました、直轄、補助、その他臨時交付金を含めて。平成十四年の予算では三兆九千六百八十三億、それが十八年度では二兆八千九百五億。決算で見ると平成十四年度決算が四兆四千八百三十四億円、十八年度は三兆七千十六億円。 要するに、予算と決算の乖離というのは、当然、これは当初予算ベースですから補正を入れ込んだりしているんだと思うんですけれども、仮にこの二兆七千億というものが、二十年度の予算の財源の内訳というのを見ると、二十年度は前年に比べて特定財源部分では国費部分でも三%減少します、地方の部分では特定部分では六%減少しますよ、ただ地方の一般財源からの繰り入れ分は一・〇で前年度並みですよということで、税収というのは、財源というのは減っていくような縛りがかかって当然なっていくんですね。 ただ、三条にあるような規定を、以前にもこの差分というのは、翌年度繰り越しできる部分は四百数十億だというお話を聞いていますが、実は、先ほどちょっとあかずの踏切のところでお尋ねをしたように、中期計画、いわゆるこの法律の中身でいえば、道路整備事業の量の案という、この量が仮に過大に設定をされれば、その差分は一般会計、要するに、収入が減少していけば、事業量が一定であれば、その差がふえることに当然なります。 ということは、これから、例えば車が売れなくなる、ガソリンや軽油が今まで以上に消費されなくなるということになれば、軽油は除いても、ガソリンの消費が減るということになれば当然収入も減っていくわけですから、一般会計からの繰り入れもふえていく。だから、大切なことは、事業量をどう確定し、閣議決定をするのかという、その前段の部分だと思うんです。 ですから、大臣が最近、先ほどあかずの踏切のお話を聞いて、いや、過去にはとらわれずこれから十年のことが必要なんだという意味はわからないわけではないんですが、もっときちっと精査をする、そして入札の仕方もきちっと、今、ほかの事業がすべて、これだけ地方の建設業者の皆さんも大変な時代に、一般競争にするという大きな国策としての流れがあるわけですよね。そういうものの例外規定のように置かれて、その部分だけプラスになるということは決して正しいとは思いませんし、もっと言えば、この中期計画の政策課題の中に、地球温暖化対策というのが四のところにございます。そこの地球温暖化対策のところに、再掲という書き方でありますが、二十五兆七千億というのが十年間で事業量として見込まれる。 でも、地球温暖化対策の部分で、確かに二十五兆というような数字が出てくるんですけれども、これは十年後までに一千六百万トンのCO2を削減しますというのが大目標なんです。今、排出権取引とは言わないようですが、何か排出量取引とかいう、これがヨーロッパで今実際に取引されている事例というのは、CO2一トン当たり大体平均で三千円くらいになるんです。 それを掛け算すると、十年間で、三千円と仮定して四百八十億に、排出権取引の換算でいえば、四百八十億円しかと言っていいのかどうかは知りませんけれども、少なくとも、金銭的価値しかないんですよ。それを大上段に、二十五兆七千億、このネットワークが中期計画どおりできれば二十五兆七千億の地球温暖化にプラスになりますよというのは、余りに、ほらとは言いませんけれども、過大過ぎると思うんです。 私はもっと、本当であれば、高速ネットワークも渋滞対策もどんどん進んでいけば、数字が一けたか二けた違うと思って計算をしていただいたんですが、そうではないということがわかりまして、そういう中で、大臣、この中期計画というのはやはりこれがベストであって、見直す余地というのは、これから精査を秋までにやるという話なんですが、その部分というのは、今、地球温暖化対策にどう、個人も企業も、国を挙げて、地域自治体を挙げて世界じゅうで取り組もうという中で、本当は大きな課題設定でなければいけないのに、一千六百万トンのCO2を削減して四百八十億円の金銭的価値しかないということと、この二十五兆円の再掲という部分でありますけれども、大臣、この部分をお示しになったということのギャップについてはどう思われるでしょうか。 ○宮田政府参考人 数字だけお答えをさせていただきます。 もう委員御案内のように、中期計画(素案)では、渋滞対策と地球温暖化対策は、渋滞解消によってCO2の削減等が行われるという考え方に立っておりまして、これももう何回も答弁申し上げていますが、走行速度が二十キロから六十キロに向上しますとCO2の排出量というのは四割削減される、そういうものを見込みまして、環状道路の整備とかボトルネック対策でCO2排出量が削減される、そういう計算をしたものでございます。 運輸部門からのCO2の排出量の目標値トータル二億五千万トンのうち、交通流円滑化対策でそのうちの一部をやるという目標に沿うものだというふうに考えてございます。 ○後藤(斎)委員 大臣が何かきょうはお元気がなさそうなので法制局でも結構なんですが、先ほどの第三条の平成三十年度以降の「道路整備費の財源に充てなければならない。」というこの規定は、内閣法制局の方、どういうふうに読めばよろしいんですか。平成三十年度以降の制度を規定しているものだというふうに読んだ方がよろしいんでしょうか。 ○横畠政府参考人 条文の内容はごらんのとおりでありまして、むしろ一項と三項との関係で御理解いただくのが適当ではないかと思います。 第三条第一項そのものは、平成二十年度以降十年間の措置といたしまして、まさに特定財源、つまり道路整備費の財源に充てなければならないということを原則としつつも、予算額を超える部分についてはいわゆる一般財源化をするという規定でございます。この規定が働きますのは、平成二十年度以降十カ年間に限られるものであります。その限りの特定財源という制度が規定されているわけでございます。 これに対しまして第三条第三項は、この特定財源を定めた第一項の期間後の平成三十年度以降の各年度についてどうするかということを規定しておりまして、その段階におきましては、いわばさきの十年間につきましていわゆる一般財源化したものなどの計算上の額を残す制度になっておりまして、その残った部分については、三十年度以降、つまり超える額の全部または一部に相当する金額をそれ以降の道路整備費の財源に充てるということを規定しているものと理解しております。 ○後藤(斎)委員 道路局長でも結構なんですが、であれば、この規定はなぜ全部または一部ということになるんですか。 ○宮田政府参考人 三十年度以降、年限はいつまでというのは定めておりません。それで、ここは、「毎年度、当該超える額の全部又は一部」ということで、当該年度を全部やるか一部やるかという規定でございます。 ○後藤(斎)委員 今度は大臣にぜひお答えをいただきたいんですが、ちょっと別の次元でまた話をします。 今回の法律の中で、新しく貸付金という制度ができたというお話を聞いております。これは新しくできたというふうに言われているんですが、従来、要するに現行の制度でも貸付金という仕組みは、大まかに分けて六事業についてもう実施中でありまして、その貸付残というのは一兆七千億あって、これから返していく。基本的にはその六事業のほとんどは無利子貸し付けという、この新しい貸付金の法文上の整理と一緒であります。 先ほど道路局長がどなたかの御質問でお答えになっていましたが、基本的には現行の法体系にも入っています臨時交付金とかなりの部分がダブるという趣旨の御答弁をされております。であれば、新しく貸付金という制度をつくるのではなくて、それが五年間で五千億という規模ですから年間一千億程度ずつということでありますが、であれば、今四分の一の臨時交付金の部分を五%程度率を引き上げれば、ほとんど同趣旨の、要するに地方の負担軽減ということになるわけですから、という形にして、何か複雑系にすればするほど、国民の皆さんから見れば、何でこんな五千億の貸付金という制度を、それも道路特定財源を使い、特別会計の中から道路局が実施をすることになるのか、やはりおかしいなというふうに普通は思うと思うんですよ。 確かに、政府・与党合意か何かで決められているらしいんですが、であれば、本当に貸付金が必要であれば、五年間一千億ずつということでなくて、必要性があればもっときちっとした予算計上をして対応すればいいし、私は少なくとも、冒頭申し上げたように、臨時交付金の四分の一を数%、五%程度上げれば、地方の負担というのはほぼ五千億に近い形で軽減されると思いますが、そういうふうにすべきと思うんですが、なぜ貸付金制度を、それも五年と区切って五千億対応するんですか。 ○冬柴国務大臣 まず、臨交金、地方道路整備臨時交付金ですけれども、その対象は地方公共団体が管理する道路で、地域の課題を解決するために一体として行われるものに限られている、それが限られているというところが問題であります。 今回の分は、地方公共団体には財政力に差があります。それから、財政力がありましても、例えば大きな道路、外環道を今一生懸命やっていてそれ以外の余力がないけれども、ほかでも緊急の整備をしなきゃならないというところもあるわけでございます。そういう場合に、地方負担分ができないから、出せないからその整備がおくれるということがないように、また、財政力が弱いから、国は地方がそういうふうに、直轄事業でやるという用意があっても受けられないというような場合に備えてこういうものがあれば便利だ、そして、それは無利息で、返済についても無理がないような形で、今回こういうふうに予算をつけたわけでございます。それで私の回答としたいわけでございます。 それから、先ほど、私がちょっと元気ないんじゃないかということをおっしゃいましたけれども、例えば地球温暖化対策というところで非常に大きな、例えば二十三兆二千五百億というような、十年間とはいえすごい金額を出しているのは何だ、たかだか一千六百万トンのCO2を削減できるということでこれはおかしいじゃないかという御指摘がありました。 これは、例えば私の方から道路の中期計画(素案)の補足資料というものを予算委員会で皆さんにお配りいたしましたが、それに参考資料「事業量・単価一覧」という一覧表が全部ついています。その中に、十二というのが地球温暖化対策の項ですけれども、その事業量というのは三と四の合計額であると脚注に書いてあります。三というのは何かというと渋滞対策、四というのはあかずの踏切を除却する対策、この二つなんですね。その合計額がまさに二十三兆二千五百億に相当するわけでございまして、これをすることによって地球温暖化対策にも、一千六百万トンのCO2削減もできます、こういう趣旨でございますので、説明をさせていただきます。 ○後藤(斎)委員 大臣が今御答弁の中で触れられたように、この貸付金制度も地方にとって使い勝手がいいお金だというふうにお答えをいただきました。確かにそうかもしれません。そうであれば、きちっとした交付税措置も含めて財源手当てを地方にして、地方がみずからの意思で道路にも教育にも福祉にも使えるような一般財源化をすべきじゃないですか。 そして、もっと言えば、事業量を規定している中期計画の見直しというのを秋までにするのであれば、その事業量によって、その収入との差分、先ほど三十年以降の話もお尋ねをしましたけれども、その量が決まってくるわけですよ。ですから、その事業量が決まる前に、必要な道路というのが決まる前に財源だけ特定財源にしろとか、貸付制度を新たにつくるであるとか、二兆円の部分で高速料金を下げるとか、話が逆転をしていると思うんですよ。ですから、事業量の確定がまずあって、その上で特定財源というものにしていかなければ、別に白紙委任をするわけではありませんから。 先ほど大臣は、一つ一つ委員会でも、国会の中でも議論をこれからもしていくというお話を繰り返ししていますし、道路だけではなくて社会資本全体が必要なんだよ、だから河川整備に道路特定財源を今まで使ってきた、地下鉄の工事にも一千億以上投入した、だからいいんだというお話でしたよね。 ですから、それは、事業量を確定するのをまず待って、その中で、必要であれば一般財源を投入する規定もこの財源特例の中に入っているわけですよ、既に。トータルで考えれば、やはり我が党が主張しているように一般財源化をまずして、その中で必要な道路をつくればいいし、そして河川も整備をすればいいし、地下鉄も、渋滞対策に、緩和になるのであれば、トータルの社会資本の整備という中でこれから中期計画をきちっと確定していくということが必要だと思いますが、大臣、時間も来ましたけれども、最後に御答弁をお願いしたいと思います。 ○冬柴国務大臣 まず、事業を特定すべきだというお話については、これからどれをつくっていくのかというのは、いろいろな機関が判断するわけです。その中には、一つは、最新の資料を用いてBバイCをとらなきゃならないということももちろんであります。それから、いろいろな都市計画決定あるいはアセスメントという手続も要りますし、幹線自動車道路であれば国幹会議に諮らなければならない手続もあります。したがって、どの道路をいつつくっていくかというのは今後の課題であります。 我々としては、その目標を中期計画の中で示していますけれども、それが全部できるとか、いつつくるとかいうことではないわけでございます。それは整備を開始する段階で特定されていき、そして財務省の査定もいただき、進めていくわけでございます。したがって、あかずの踏切ばかり言いますけれども、それも、具体的にはこれだけたくさんやらなきゃいけないところがあるけれども全部はできない、しかしながら、一番効果の大きいところから進めていきます。それはどこかということは、今後進めるときに決めていくわけであります。 したがって、こういう形になっているということを御理解賜りたいというふうに思うわけでございます。 ○後藤(斎)委員 まだ質問をしたいことはありますが、とりあえず、時間が来ましたので、また次の機会にしたいと思います。よろしくお願いいたします。ありがとうございます。 ○竹本委員長 次に、川内博史君。 ○川内委員 まだまだ質疑をしなければならないことがたくさんあるんだろうというふうに思います。なぜかならば、今、冬柴大臣が最後に、ちゃんとやるから、とにかく暫定税率を維持して税金だけ納めてねというのが国土交通省としての御主張なのかなというふうに思います。しかし、税金の使われ方について国民の皆さんは大変疑問を持っている。また、質疑の中で、大臣も、さまざまな点について、これは問題があるね、変えていこうねということも、この間おっしゃっているわけであります。 そこでお尋ねいたしますが、五十九兆円の道路の中期計画(素案)の事業費のうち、高速道路会社の料金収入で賄われる事業量は金額としてどのくらいおありになるかということを教えていただきたいと思います。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 五十九兆のうち、高速道路会社がおやりになる事業、有料道路事業、借入金等でやる事業というのが、平成十九年度の予算のシェアで申し上げますと約二〇%でございます。中期計画五十九兆円を平成十九年度予算シェアと同様と仮定いたしますと、十二兆四千億になります。 ○川内委員 では、五十九兆のうち、十二兆四千億が高速道路会社の料金収入見合いの事業であると。 そうすると、大体十二兆五千億とすると、五十九兆の事業量のうち、税金は、国税、地方税いずれにせよ、税金は四十六兆五千億ということでよろしいでしょうか。 ○宮田政府参考人 お答え申し上げます。 正確に申し上げますと、ほぼ四十六兆六千億でございます。 ○川内委員 中期計画五十九兆円の事業費のうち、税金は、国土交通省の試算でも四十六兆六千億であると。 大臣、確認してください。四十六兆六千億ですと確認してください。 ○宮田政府参考人 今申し上げましたのは、国分の事業費二十九兆五千億、地方費分が十七兆一千億ということでございます。 ○川内委員 議論をわかりやすくしているんです。 五十九兆の事業費のうち、税金は四十六兆六千億であるということを、大臣、発言してください。 ○冬柴国務大臣 国費の分は二十九兆五千億です、国費の分は。それは税金です。しかし……(川内委員「だから事業費と言っているじゃないですか、事業費」と呼ぶ)いや、待ってくださいよ、地方費は十七・一兆円なんです。しかし、それは地方は税金だけじゃなしに、いろいろ起債したり、いろいろ借金したりしていますよ。ですから、それをあなたが税金だと全部言い切られると……(川内委員「そこは税金で負担するんじゃないですか、どっちにしたって」と呼ぶ)だから、そういうふうに言われると、正確に言わなければなりません。 したがって、国費は二十九・五兆円、これは税金で、国税で賄われるものでございますが、地方は十七・一兆円を費やしてつくる。しかし、それはいろいろなものが入っています、こういうことです。 ○川内委員 では、四十六兆六千億が公的負担であるということでいいですね。 ○冬柴国務大臣 公的と言われると、では、有料道路のそれはどうなのかという問題も出てくるでしょう。(川内委員「料金収入は私的負担じゃないですか」と呼ぶ)いや、料金はそのまま道路整備に使っているわけじゃないですよ。料金は、債務返済機構に返していく資源なんですよ。これは、道路会社が借入金等をして道路を整備します、でき上がればそれをお渡しするんです。それを、あなたの説明がそういうふうに押しつけられると、私は、ピュアな税金でつくるものが二十九・五兆円の国費負担分です。こういうふうに言わざるを得ないことになるんじゃないですか。 ○川内委員 それでは、四十六兆六千億。十二兆四千億は高速道路会社が事業をやるわけですね。四十六兆六千億が国と地方の負担、すなわち、国民の負担によって事業が行われるということであります。ではこの四十六兆六千億をどこまで削るのか。 そもそも、中期計画(素案)は、この道路特定財源についてまだ問題が指摘をされないころに立案されたものである。予算委員会や本委員会や、あるいは財務金融委員会でさまざまな問題が指摘をされた。これを、では中期計画四十六兆六千億、国民の負担でお願いする分について、どこまで削るおつもりなのか。 このままきょうはこれを採決されるわけでありますが、これが採決されてしまえば、今のままですよということになるわけです。しかし、大臣は、さまざまに問題があるということはお認めになられているわけです。どこまで削るのかということを、方針をまずお示しいただきたいと思います。 ○冬柴国務大臣 いろいろな道路特定財源からの支出、そういうものを精査いたしまして、そこに目的と離れるものがあれば、これは削らなければなりません。しかし、今、数量的にどれだけということは、私は、今までこの特定財源の中から、例えば、社団法人あるいは財団法人というものはたくさんあります。そういうところに支出されたものは、それは道路に裨益しているかどうかは別として、国民の目線に立って見たときに、私は、過大ではないか、これは半分に削れるのではないか、半減を目指そうということを言っておるわけであります。 そしてまた、一件五百万以下のものが支払われている。それは、いろいろ契約に基づいてやるんだろうけれども、そういうものについては一切差しとめてしまおうということも今内部でやっていますし、平井副大臣を筆頭に一生懸命やらせていただいております。 ○竹本委員長 申し合わせの時間が経過しておりますので、御協力をお願いします。 ○川内委員 はい、すぐ終わります。 ただ、これはとても大事なことなんです。半分に削るというのは、発注金額を半分に削るということでいいですか。 ○冬柴国務大臣 道路整備と、随意契約とかそういう契約で調査をしていただいたり、そういうものとはまた別です。道路特定財源からそういうものが支払われている部分について我々は精査をしようということでございまして、道路整備費とはまた別でしょう。道路整備費とは別でしょう。 ○川内委員 では、終わらせていただきますが、私どもは、与謝野馨さんが三%シーリングで十兆円減るんだというふうにもおっしゃっているし、さらには、中川秀直先生が、日本のBバイCは外国に比べて三倍甘い、これを見直せば、恐らく現道活用をしていけばコストダウンももっと図れるはずだ。そうすると、四十六兆六千億をさらに減らせる。今大臣がおっしゃったように、公益法人への発注とか、さまざまな無駄遣いもお認めになっていらっしゃるわけです。これを減らしていけば、暫定税率を恐らく廃止できるだろうというふうに考えております。 法案は、だって、このまま通ればこのままですということですよ。大臣は問題があると認めながらこのまま通せというのは私は理屈に合わないというふうに思うし、私どもは絶対にあきらめませんから。絶対にあきらめずに、どこまで削れるのかということを本委員会で徹底的にやるということを申し上げて、終わらせていただきたいと思います。 ○竹本委員長 これにて本案に対する質疑は終局いたしました。 ――――――――――――― ○竹本委員長 これより討論に入ります。 討論の申し出がありますので、順次これを許します。三日月大造君。 ○三日月委員 私は、民主党・無所属クラブを代表して、ただいま議題となりました道路整備費の財源等の特例に関する法律の一部を改正する法律案について、反対討論を行います。 反対の理由を申し述べる前に、一言申し上げます。 二月二十九日、政府・与党は、平成二十年度予算案並びに予算関連法案、税制関連法案を強行採決して、不正常な形で参議院に送付いたしました。経済財政運営の基本について、また道路特定財源の諸問題について、審議が不十分であることはだれの目にも明らかでした。徹底審議を明記した衆参両院議長のあっせんは、与党の強行採決によって完全にほごにされてしまいました。 関連して、当委員会における法案審議もいまだ不十分なままです。二月二十七日に参考人質疑が行われていますが、政府案に厳しい意見を述べる方もいらっしゃいました。両院議長あっせんを忠実に履行するなら、政府は、予算委員会等で次々と露呈した矛盾や無駄遣い、問題点を検証し改めるとともに、参考人の意見を十分精査し、法案の見直し、修正に着手すべきだったのではないでしょうか。 反対の第一の理由は、本法律案が、五十四年も前につくられた道路特定財源維持に固執をし、民主党が主張し国民の多くが支持する一般財源化に反するものだからです。 この法律案は、政府・与党の公約にも違反するものです。小泉・安倍政権は、一貫して、道路の建設にしか使えない道路特定財源を自由に使い道を決められる一般財源に変えることを前提に、見直しを行うと公約してきました。 公明党は、昨年の参議院選挙で、自動車重量税は、暫定税率の引き下げにより納税者に還元することや、その使途のあり方を検討することなど、見直しますと公約しています。それなのに、特定財源制度も暫定税率も、十年間も維持される。有権者、国民を欺くものだと言わざるを得ません。 特定財源制度は一九五四年に創設されました。当時は、戦後復興の途上で道路の整備が非常におくれていました。しかし、時代は変わったのです。財政も厳しい折です。道路整備のみに特定された財源をただただ惰性で維持されることは、社会のニーズに対応するものではありません。 民主党は、この道路特定財源改革を、国と地方の関係、税の集め方と使い方、社会インフラ整備のバランス、すべてを根本的に見直す一つの社会変革だと位置づけています。一部の政治家が力や金で道路整備を行い得る政治システムの変革、現下の原油高騰の折、国交省道路局の財布から国民の財布にお金を戻す経済政策としても提案をしています。 真の地方分権国家を目指し、政府・与党の無責任な三位一体の改革によって財政難にあえぐ地方自治体が自由に使い道を決められる一括交付金の創設を国民に約束しています。社会経済の変化の観点からも、地方分権国家の樹立のためにも、道路特定財源は一般財源とし、地方が自由にその使い方を決められるようにすべきです。 反対の第二の理由は、これまでの道路整備に関する評価があいまいなまま、またコスト縮減の計画についても説明されないまま、また無駄遣いの検証、是正が不十分なまま、十年間の特定財源制度を維持しようとしていることです。特定財源の根拠として、納税者の理解、納税者の理解と繰り返し答弁されましたが、納税者の理解とは何でしょうか。 道路特定財源と言いながら、ぜいたくな旅行費用に充てることでしょうか、マッサージ器や野球用のユニフォームを買うことでしょうか。複数法人の役員を兼務する天下りを容認したまま、随意契約を放置したまま、高い税率を維持することに納税者の理解は得られるでしょうか。高価で赤字、がらがらの駐車場をつくること、ミュージカルを行うことに納税者の理解が得られるでしょうか。無駄遣いの是正なき特定財源制度の維持は、明らかに無責任だと言わざるを得ません。 反対の第三の理由は、今後の事業量を決定する道路中期計画が不透明、不明朗な点に満ちていることであります。 五十九兆円を投入する計画の柱になっている一万四千キロの高速道路整備計画は、今から二十年前に閣議決定した第四次全国総合開発計画と同一の水準です。なぜ十年間の計画なんでしょうか。なぜ人口の減少等が見積もられた最新の交通量調査や将来推計に基づく計画策定を行わないのでしょうか。計画の見直しや修正が行われないまま、中期計画の箇所や単価についても説明が不十分なまま、古いデータを用い、交通量の推計や便益を都合よく見積もってつくられた計画を使途とする特定財源制度をこのまま認めるわけにはまいりません。 以上、反対の理由を申し上げ、私の討論を終わります。(拍手) ○竹本委員長 次に、穀田恵二君。 ○穀田委員 私は、日本共産党を代表して、道路財源特例法改正案について反対の討論を行います。 道路特定財源は一般財源化して道路にも環境にも福祉にも使えるようにすればいい、なぜ道路だけを特別扱いするのか、特定財源として自動的に道路ができていくという仕組みをなぜ変えないのか、これが多くの国民の率直な疑問であります。 これに対して政府は、道路の受益者である自動車ユーザーの理解が必要だと繰り返すだけで、国民の疑問には答えていません。わずか一年ちょっと前、安倍内閣のときに、今や八割の世帯が自動車を保有しておりガソリン税の納税者は国民全体だとして、一般財源化することを政府の基本方針として決定していました。この方針をまともな理由も納得できる説明もなく転換することに、何の道理もありません。道路特定財源を一般財源化できない根拠は何もない、これが審議を通じて明らかになったことです。 以下、反対の理由を述べます。 第一の理由は、政府の一般財源化は全くのごまかしであり、一般財源化を偽装する法案と言わざるを得ないからです。 法案は一般財源にできるようにしたというものですが、法案第三条、ガソリン税は道路財源に充てなければならないという大原則は一切変わっていません。その年の道路整備の事業費を上回る分があれば一般財源に充ててもよいというにすぎず、来年度予算でいえばわずか二%にすぎません。 しかも、その使途は道路に関係する経費に限られています。その上、一般財源に充てた分は翌年の道路整備費に充てなければならない。その充てる財源は道路財源以外の一般財源を削ることとなり、結果として道路整備費や道路関連財源がふえることになります。これが一般財源化だと言えないのは明らかであります。 第二は、今後十年間にわたって、総額先にありきで道路財源の絶対量を確保しようとするものであるからです。 もともと、本特例法は、一九五三年に道路財源臨時措置法として制定され、以来、三年、五年の臨時、暫定措置をずるずる積み重ね今日に至ったものであります。このことを全く反省せず、今回の法案は、事もあろうに今後十年間にわたって道路財源の絶対量を確保しようとしています。人口減少や資源の枯渇、地球温暖化など、経済社会情勢がいかに変化しようとも道路財源だけは聖域として確保する、これは経済政策としても全く道理がありません。 第三の理由は、閣議で決定しようとする道路中期計画の中心が高速道路の新設であり、際限のない高速道路建設を推し進めようとするものだからであります。 審議を通じて、道路中期計画の中心は高速道路の建設であり総額五十九兆円の約四割を占めています、バブル期に策定された一万四千キロの高規格幹線道路建設を推進するものであり、その上、約七千キロもの地域高規格道路、さらに東京湾口道路など六本もの巨大橋道路を含む百十もの候補路線まであることが明らかになりました。 この財源を保障するために道路特定財源が必要であり、暫定税率の維持が必要だということです。これらを国土形成計画の全国計画に位置づけようとしていますが、過去の開発構想をそのまま推進することはやめるべきであります。 なお、高速道路計画の決定過程、整備手続が不透明で、住民参加が保障されていないなど、制度の欠陥が明らかになり、その見直しを表明しなければならなくなったことは、従来の道路行政の転換の必要性を示すものであり、道路中期計画の不当性をあらわしています。 反対の第四の理由は、高速道路新設中心の道路中期計画が、地方自治体に将来の新たな借金を押しつけ、維持補修など住民にとって真に必要な道路整備を縮小、困難にさせることになるからであります。 住民にとって今必要なのは、身近な生活道路の整備や維持補修です。ところが、地方自治体の財政不足で、生活道路の整備もままならない深刻な事態が広がっています。その原因は、国直轄事業負担金など高速道路中心の道路整備によって、地方は借金を押しつけられ、切実な生活道路の予算を削減せざるを得なくなっているからであります。 政府は、道路特定財源がなくなれば、通学路の整備や踏切の改善ができなくなると言います。しかし、これまで道路特定財源がありながら生活道路の予算が削られているというのが現実です。生活道路整備費の大半は、地方自治体の一般財源で賄われてきたものであります。地方自治体にとっては、道路特定財源を一般財源化してこそ、自治体みずからの判断で、住民のために、切実な生活道路の整備にも使うことができるのであります。 特定財源のもとで自動的に高速道路ができていく仕組みを根本的に改め、その全額を道路にも環境にも福祉にも医療にも使える一般財源化に今こそ踏み出すべきであることを訴え、反対討論といたします。(拍手) |
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