|
【第174通常国会】 衆議院・国土交通委員会 ○穀田委員 私は、この間の日本航空の視察の際に、委員長の指摘がありましたから、時間を短くとあったので、事実だけを問いただしました。私は、既に締め切られた早期退職の応募状況について答えてほしいと質問したわけです。そうしたら、答えはおおむねこんなふうに言っていた。現在取りまとめ中だ、事業の継続に支障が出るといけないので後日公表したいと。後日というのは大体、「ある日より後の日。」というのが広辞苑で書いていますから、次の日以降だと思うんですよね。ところが、その夜新幹線のテロップでは数字が流れている始末。 メディアには公表するが、数時間前に尋ねた国土交通委員会の委員には後日、こんなやり方がいいのかということについて、率直な感想を聞きたい。 ○辻元副大臣 これは、JAL、そしてその関係者の情報管理の問題だと思っております。 国交省に来ている話ですと、特別早期退職の数は発表していないと言っております。よく、発表していないけれども、関係者等から漏れて、新聞に載っていて、一体これはどういうことなんだと私たちも驚くということも多々ございました。ですから、JAL及びその関係者の皆さんは、それは今再建途中で、いろいろなかなか発表することができない点もあるかもしれませんけれども、そうであるならば、情報管理を徹底する、そして、そうでないところはしっかり情報公開をしていただくというようにしてほしいと思っております。 ○穀田委員 肝心なところは情報公開せぬで、しようもないようなところはずんずん流れる。しかも、私は、こんな調子だから、頼りにすべき従業員にも後で知らせるという対応になっているんじゃないかと危惧せざるを得ない。 私は、今までいろいろな方が論じられましたけれども、ちょっと立場をしっかりせなあかんと思っているんですね。やはり大西社長も窮境原因について三つ言いました。その三つの中に、従業員の責任で起こっているなんということはないんですよ。もちろん経営陣の大きな責任であって、経営陣の責任と働いている従業員の区別をして見る必要が私はあると思っています。 特に、なぜ早期退職の話をしているかというと、参考人陳述で航空労組連絡会議長山口さんは、早期退職の面接で整備士に、資格でなくて人員削減数の確保が先だとの説明がされたと指摘があったことを思い起こしたわけです。 社長や経営陣は、安全に支障がないようにするだとか、いろいろ言っていました。でも、こういう現実があるという指摘を踏まえて、しかも、二千七百人の早期退職の募集に対して、発表したかどうかは別として、四千人を超えるという現実があると言われている、それは確かなようですね、その事実は。そうしますと、部門ごとに調整をしなくちゃならぬという話まで出ていると。 したがって、安全運航という面から支障が出ていないのか、この一点ははっきりさせる必要があると思うんですね。どんな人数なのかどうかは別として、そういう問題に不安が起きている現実の中で、安全部門は大丈夫なのかということについては、きちんと問いただした方がいいんじゃないでしょうか。その辺はいかがですか。 ○辻元副大臣 穀田委員がおっしゃるのは、そのとおりだと思います。こういうときは、余剰人員があるということで、リストラせざるを得ない。しかし、生活や人生がかかっている人をリストラするということですから、リストラの過程でも非常にさまざまな問題が出てくると思います。 それと同時に、この産業の生命線は安全ですので、その点に支障を来すようなやり方は決してあってはならぬと思っております。この点については、この過程でも、大臣の方からもたびたび、安全最優先ですべての取り組みをしていただくようということを何回も申し上げておりますので、国交省といたしましては、その姿勢でこれからもまいりたいと思います。 ○穀田委員 これは、私は質問のたびごとに大臣とやり合って、お互いに認識が一致しているんだと思うんだけれども、やはり飛ばすわけだから、安全という土台をしっかり踏まえなくちゃならぬ。 私は、ついでに言っておきますと、社員に緊張感がないとか言う人がいるんだけれども、この間山口さんも言っていましたけれども、緊張感というのは、きつい顔して、こんな顔していたらいいのか、それでは客も逃げる、こういう話まであって、ああいう現状という話も含めて、人の対応やその他の問題についてあれやこれや言うときにはもう少し落ちついて言わなかったら、ほんまに今どんな努力しているのかということについて、そこはしっかり見ていく必要があるだろうとあえて言っておきたいと思います。 二つ目に、公租公課の問題について質問します。 日航の経営を圧迫している要因の一つに、高い公租公課があります。航空燃料税、着陸料など空港使用料などであります。全日空の伊東社長も、また先ほど述べた航空連の議長も、航空会社にかかる公租公課の負担軽減を要望しておられました。 そこで、聞きます。 一つは、日本航空が年間に支払う航空燃料税、空港使用料は幾らか。営業支出に占める割合、そして人件費と比較してどうかという点についてお答えいただきたい。 ○辻元副大臣 一つは、今御指摘の事実関係ですけれども、空港整備勘定をまず申し上げたいと思います。 二〇〇〇年度は、この整備勘定、一般ですけれども、いわゆる純粋真水は八百四十五億円、航空燃料税の繰入額が八百六十一億円で、空港使用料は二千百九十億円となっています。二〇〇八年度は、いわゆる純粋真水は六百十一億円、航空燃料税繰入額は九百二十五億円で、空港使用料は二千百七十一億円。 そして、JAL関係が占める割合ということになりますけれども、公租公課は営業費用の一〇・六%、そして燃料費二四・三%、人件費一六・七%に次ぐ規模の負担ということになっております。 ○穀田委員 この公租公課について、航空会社の経営を圧迫しているという認識はございますか、大臣。 ○前原国務大臣 経営をしていただいている以上は、そういった公租公課があるという前提で経営をしていただかなくてはいけませんけれども、ただ、我々は今、空整勘定の見直しの中でその引き下げができないかということを成長戦略会議の中で議論しているところでございます。 ○穀田委員 この点はこの間二月二十六日に議論をしまして、大臣自身が、極めて過大な負担をかけているとはおっしゃっているんですね。今、辻元副大臣からもありましたように、三番目の比率になっている。人件費の一六・七に次いで一〇・六という大きな比率であると。そういう意味では、会社経営を大きく圧迫している現状は明らかだと思うんです。 それで、着陸料など空港使用料の値下げは、航空会社の経営支援はもちろん、日航再建にとっても必要だと考えます。私は同時に、再建に必要不可欠な安全運航の確保にとっても重要だと思います。 先日の参考人質疑などで明らかになりましたけれども、年内に一万六千人のリストラ、人員削減などの報道が先行していて、安全運航に欠かせないモチベーションの低下が深刻化しているという報告がございました。先ほど述べたように、早期退職には四千人近くも応募があったと言われていて、運航に支障が出るために調整が必要になっているとも言われています。公租公課の負担が軽減されれば、安全運航に必要な人材確保も可能になります。この間、参考人で陳述をされた山口さんは、更生期間中の三カ年だけでもせめて半分減らせば、国民の税負担、公的資金の負担は軽くなるとまでおっしゃっていました。 私は、政府として、公的資金を投入するだけでなく、再建に責任を負うという以上、見直しをやって、すぐにでも公租公課については軽減を実施すべきではないかと思っているのですが、いかがでございましょうか。 ○前原国務大臣 先ほど答弁をさせていただきましたように、空整勘定の見直しというものを行っていく中で、今委員が御指摘の点も含めて見直しているところでございます。 きのう委員とは岩国空港の話をいたしましたけれども、基本的には、大々的な新たな空港はもうつくらない、こういう前提で、しかも羽田の四本目の滑走路ができますとそういう意味での大物というのはなくなりますので、そういう意味では、見直す契機には、もう時期は来ているのではないか、このように私は思っております。 ○穀田委員 見直しの契機に来ている、重要な判断だと思います。 今、空整勘定の見直しについてありましたので、ついでに私の方もその点について触れたいと思います。 大臣は、就任当初、予算の枠があるから採算の合わない空港もつくられる今の仕組みは根本的に見直していかなければならないということで、日本航空の経営再建とあわせて、社会資本整備特別会計空港整備勘定、ここではもう面倒くさいですからいわゆる空港特会と呼ばせていただきますけれども、これを見直す意向を示していたわけですね。だから、そういう意味では、これら全体の見直しとあわせてそれを実行していくという段階に入ったという認識だと思うんです。 そこで、その見直しの方向なり、それからテンポといいますか、どういう段取りで進めていくのかという点について、今の段階でわかっている状況があれば御報告いただきたいと思います。 ○前原国務大臣 これは就任当初にぜひ見直しをしたいというふうに思っておりまして、できれば平成二十二年度の予算にも反映をさせたいと思っておりましたけれども、政府全体として特別会計の見直しを平成二十三年度の概算要求に合わせてやるということでございますので、それについてはあわせて取り組むということでございます。 中身については、先ほどから申し上げておりますように、基本的には新たな空港はつくらない。その中で、ただ、必要経費というものはございますので、しかしその分を差し引いたものについては、基本的には着陸料などの引き下げを含めた公租公課の見直しに充てていくということが基本となっておりますが、詳細については今成長戦略会議で詰めているところでございます。 ○穀田委員 今後、今も議論を始めている成長戦略会議でずっと詰めていくということになると思うんですけれども、その際に、私どもの一定のこの問題点についても少し明らかにし、意見の交流をしておきたいと思っております。 先ほどありましたように、目的はもともと空港整備だったわけです。しかし、きのうも議論になりましたように、先ごろ開港した茨城空港を含め既に九十八空港が整備され、さらには羽田空港の再拡張もことしでほぼ完了する見込みです。 法の趣旨なり経過をずっと見てみたいと思うんです。それを見ますと、〇八年には、六月に空港整備法を空港法に法改正し、十二月には空港の設置及び管理に関する基本方針を策定して、その中で、きのうも触れましたが、今後の空港の「整備は全国的に見れば概成し、」おおむね達成している、「離島を除き新設を抑制すること」として、はっきり空港整備を抑制する方向にかじを切っているわけですね。 だから、そこをはっきりさせておきたいんですけれども、今、大臣の話でいうと、全部かどうか、そこを聞きたいわけですけれども、必要なものと言っているものがどの辺までなのか、今、私の前にちらっと言ったわけで、どの辺まで整備するつもりかまで言っているんじゃないかと私はふと思ったんですが、この際、空港特会を維持する理由はないんじゃないのか、国民から見れば、そういうもともとの法律の規定からしてみれば用をなさなくなっているというふうに見ていいんだと思うんですね。その辺はどう考えていますか。 〔委員長退席、橋本(清)委員長代理着席〕 ○前原国務大臣 私の答弁の後に、辻元副大臣、先ほどの答弁でちょっと追加があるということでございますので。 これは委員も御承知のとおり、空整勘定というのは、歳入歳出を考えた場合に、歳入については、空港使用料ということで先ほどから議論になっている公租公課があり、それから借入金として八百八十二億円、これは羽田空港の第四滑走路の整備費ということで、そして一般会計からも一千百三十一億円、平成二十二年度に入っているということでございます。 では、何に使われているのかということでありますが、今申し上げた、羽田とかあるいは主要空港の機能向上などに使われているのが二千七十二億、そして借入金の償還、利払い金が一千三十五億円、それと同時に離島航空の助成とかが六億円ですが、あとは空港等維持運営費ということで一千四百八十億円使われている、こういうことなんですね。 ですから、これを見た場合に、この空整勘定をどういうたてつけにしていくのかといったところが大きなポイントになってくるのではないかと私は思っておりますし、仮に特会を残すということになれば、空港等維持運営費というところがほぼ空港使用料にパラレルになるところになってくるのではないかと思います。 もちろん、それはすべてイコールということにはならないと思いますけれども、政府全体の特別会計の見直しというものが特会を全部なくしていくという方向なのか、特会をなくすということは、結果的には全部一般会計に入れてやるという話ですよね。結局は同じなんですが、そこら辺を、使途を明確にした形で、残すのであれば、私が今申し上げたようなところが一つの方向性ではないかと考えております。 〔橋本(清)委員長代理退席、委員長着席〕 ○辻元副大臣 済みません、一点訂正させてください。 先ほど、穀田委員の公租公課の負担が航空会社の経営を圧迫しているのではないかという答弁のところなんですけれども、私が答弁いたしましたのは、JALがと申し上げたのですが、我が国の航空会社に対する公租公課は営業費用の一〇・六%、燃料費の二四・三%、人件費の一六・七%でした。 穀田委員はJALの占める割合と御質問なさったと思うんですけれども、ちょっとこちらで調べてきた数字が我が国の航空会社全般ということになっておりますので、訂正させていただいて、おわびを申し上げます。 ○穀田委員 二千百九十億円と言ったから倍やなと思ったんやけれども、おかしいなと。ただ、パーセンテージは大体似たようなもので、ただ日航でいうと一三%という指摘もあるので、そこは数字が変わったのかなと思ったので、私もふと思ったんですけれども、まあ、それはいいでしょう。 それで、今ありましたように、利払いなんかが結構多いわけですよね。実は、内容を見てみると、一般財源といえば減らしているんですよね。結果から見ると、二〇〇〇年と二〇〇八年を比較すると減らしているわけです。 きょうはもう時間が迫ってまいりましたから、聞くつもりだったんだけれどもこちらで言いますけれども、実際は、一般財源でいうと、繰り入れしているのは八百四十五億円から六百十一億円、それから航空燃料税については八百六十一億円から九百二十五億円、空港使用料は二千百九十億円から二千百七十一億円。では、これで間違いないですよね。 ○辻元副大臣 今、数字を確認しておりますが、そのとおりだと思います。 ○穀田委員 全体の額の推移は大体五千億円でずっと推移しているんですよね、会計全体が。しかし、ここ数年はふえている。今お話しし、答弁をいただきました。要するに、一般財源からの繰り入れは減っているんですよね。航空燃料税は逆にふえている。結局のところ、空港使用料は維持されているから、その三つの関係で固定化している。つまり、空港整備の必要性は縮小しているから一般財源は減らしているという感じなんですよね。だって、最後、自分のところで、国から出している金は減らしていくわけだから、そういう現実があるわけです。 そうすると、航空会社が負担する公租公課は軽減されず、結局空港整備の予算に充てられてきたということになるわけですね、逆に裏を返して言えば。だから、余分な財源を公租公課という形で集めて、必要のない空港整備に充ててきたとも言えるわけであります。 だから、私は、先ほど述べたように、単に公租公課を下げろと言っていることとあわせて、特会という位置づけからしても、そこから接近してもこういうものは下げるべきだという二つの点から言っているということを御理解いただきたいと思っています。 そこで、私は、今度は地方空港の問題について質問します。 日航を初め航空会社の航空路線廃止で、地方空港はさらに収支が悪化する。前回この委員会で、路線が廃止される場合、その地方の意見を十分配慮することが必要だと大臣も述べました。地方空港の多くは、収支が赤字で、毎年数億円の赤字補てんを余儀なくされているのが実態です。したがって、路線廃止などが進めば、さらに経営困難に陥る地方空港も出てくる。中には空港を維持できるかどうか問われるような空港もある。それにどう対応するかということだと思うんですね。 そこで聞きますが、実際に廃港を含め検討している地方空港はあるのかどうか。あるならば、それにどう対応、関与しているのか、この二点についてお聞きします。 ○前原国務大臣 空港というのは、国管理と地方管理がありますけれども、国管理で廃港の検討を国交省でしているというのはありません。 地方空港の存廃については、これは地方自治体が自主的に判断をするものでありますけれども、現在のところ、廃港を検討している空港があるとは聞いておりません。 では、そういった廃港を検討している空港がある場合、国の対応はどうなるのかという御質問でございますけれども、地方自治体から空港の廃止申請があった場合には、航空法に基づいてその申請を審査の上、許可基準を満たせば廃港を許可するということになります。 いずれにしましても、既に整備された空港については、地域における利用促進活動などを通じてさらに活用していただくことが重要だと考えておりますので、国土交通省としてもこうした取り組みを期待していきたい、このように考えております。 ○穀田委員 では、最後に関西三空港問題についてお聞きします。 関西三空港懇談会など官民で、大阪、伊丹空港を廃止するのか存続か、さらには関空、伊丹、神戸空港の一元化、一元管理するかなどについてさまざまな議論が出ています。国交省は、成長戦略会議でこの関西三空港問題をどうするのか議論しています。先日は中間報告案が示されたとの報道もありました。この点についてお聞きします。 第一に聞きたいのは、報道にあった中間報告案なるものを私は国交省に求めました。そうしたら、会議の委員が記者会見して出したもので、国交省として出したものではないので出せないということで、もらえませんでした。マスコミ報道だけで、それこそ、先ほど辻元さんがおっしゃっていましたけれども、必要なものは出す、それから出せないものは出せない、いろいろあるんでしょうけれども、この問題についてはマスメディアの報道だけで、国会には提出されない。情報開示という点では、国民の関心にこたえるということになっていないんじゃないでしょうか。その点、いかがですか。 ○前原国務大臣 どのペーパーをもって開示をされていないとおっしゃるのかわかりませんが、航空分野も含めて重点項目は公開をしておりますので、もしなかったら、すぐお届けします。 ○穀田委員 重点項目は持っていますよ。ただ、大臣はわざとそういうことをおっしゃっているんだけれども、そこの中の議論の中身を言っているわけですよ。 報道によると、「中間報告案では、「関空のバランスシートの改善に伊丹を活用する」と明記。」しているんですよ。こんなのは成長戦略会議の重要項目には入っていませんよ。ホームページに出されているあなた方の報告には、そういう文章全部はありません。 そして、「具体的には」ということで、こういう文章もあります。「年間約四十億円の黒字がある伊丹空港を民間企業に売却した利益を関空会社の債務返済に投入する」、二つ目に「伊丹空港の土地・施設は国が保有したままで運営権を民間に売却し関空会社の収入とする」、三つ目に「関空と伊丹を一体的に運営する権利を売却し、関空会社の債務圧縮に回す――などを議論する。」として書いているわけです。 これはホームページには載っていませんよね。そういう文章は載っていないです、私は見ていますけれども。出ていますか。出ていないんですよ。 だから、私が言っているのは、報道によると、中間報告案という形でここまで出ているんだが、見出しではさらに、「「伊丹」売却・民営化案」「関空と伊丹運営、民間企業に売却」としている。こういうのは事実ですか。 ○長安大臣政務官 お答え申し上げます。 この間、成長戦略会議、さらにはその下の部会であります航空分科会でも、さまざまなオプションについて議論をしております。 先般発表させていただいた重点項目、これはあくまでも中間取りまとめの中の重点項目でございます。中間の段階でございまして、最終ではございません。そういう中で、中間の段階をお出しすると混乱を招くということで、中身の内容については公表をさせていただいていないということでございます。 ○穀田委員 長安政務官、では、重点項目の中に今述べたものは書いていましたか。 ○長安大臣政務官 お答え申し上げます。 この関西三空港の問題につきましては、これは四番のところにある内容だけでございまして、「バランスシート改善による関空の積極的強化」という項目だけでございます。 ○穀田委員 だから、私は大臣に書いてあるかと言ったのは、その項目には四番目でほんの数行しかないんですよ。ただ、それ以外のことが出ているから、それは事実かと聞いたわけですよね。だから、今言いましたように、それは中間段階だから発表していないということだから、それはそれでいいんでしょう。その事実関係は確かめておきたい。 あわせて、では大臣には、関西三空港についてどのように考えておられるのかということで、現時点での考えを述べていただければ幸いです。 ○前原国務大臣 この三空港問題については、関空と伊丹が国の管理でありますし、神戸は神戸市が管理する地方空港でございます。したがって、一義的に我々が神戸空港をどうのこうのするということは、国が地方空港に対して言うことは、これは私は越権行為だと思っております。 では、関空と伊丹の二つの空港についてということでありますが、先ほど長安政務官が答弁をさせていただきましたように、今議論をしているところでございますけれども、一つ確実に言えることは、さまざまな方が、伊丹を廃港して関空に集中させるということがありますけれども、例えば、大阪の市内からアクセスが劇的に改善された暁に伊丹廃港というのは視野に入ってくるかもしれませんが、そういったものがとられた場合という前提になります。ですから、伊丹廃港をおっしゃっている方も伊丹活用をおっしゃっている方も基本的には同じで、当面は、伊丹空港というのは極めて大事な基幹空港でございますので、利活用をしていく。 そして、関空は、二十四時間使える大きな滑走路が二本もあるところでございますので、潜在能力は十二分にあると思っておりますので、これをどう活用するかということについて、今、成長戦略会議の中で御議論をいただいているところでございます。 ○穀田委員 最後に、今、長安政務官や大臣からありましたが、さまざまな議論があることは私も承知しています。ただ、首長の発言と経済界の発言は極めて派手にやられています。しかし、私は、住民の声といいますか、そういう意味でいうと、国民の声というものを反映させる場がないんじゃないかと率直に言って思っています。もっと住民参加で議論すべきだと思います。 もう一つのポイントは、関空の債務をどうするのかということについてが結局大きなポイントだと思います。したがって、その辺の点をきちんと議論すべきだし、そのためにも、先ほど辻元さんからもありましたが、この問題についての情報はきちんとオープンにしていくということだけは求めていきたいと思っています。 終わります。 |
|