中国訪問記1 感じた中国の強烈なバイタリティ
9月27日から4日間、市田書記局長とともに、日中友好議員連盟の一員として北京を訪れ、国交回復30周年諸行事に参加した。
まず感じたのは中国国民の底知れぬバイタリティ−である。公式行事の合間を縫って、市田さんと二人朝早くから、夜は遅くまで、街にくりだし、ナマのふれあいをこころがけた。
天安門に通じる壮大な公園では、老若男女を問わず花壇や池、東屋風休憩所、巨大な石の像や橋を楽しんでいる。写真を撮る人は首都に来た記念であろうか。面白かったのは東西に長い公園で、天安門側は出口となっており一方通行であったことだ。
王府井(ワンフーチン)の雑踏は渋谷とか新宿を思わせるのだそうだ。軒を並べる土産物売り、雑貨屋から日本語で「安いよ」と声がかかり、街行く人はいろんな肉の揚物・焼串をほうばりながら行き交う。
私は昭和30年代から40年代の日本にタイムスリップしたような錯覚を憶え、昔暮らした町の八幡宮のお祭りと市が思い出された。ただワンフーチンは、そのような雰囲気と現代の最先端を行く街(巨大なビルと新しい百貨店、マクドナルド、ケンタッキーフライドチキンは、もちろん一等地に)とが混在していて、それがこの町のエネルギーとなっているのだろう。
庶民が暮らす胡同(フートン、横丁)に足を踏み入れた。パンか揚物か、いろんなものがある。おいしそうな匂いが辺りを包んでいる。一日中賑わっており、それがこの国の人たちの食事風景らしい。路地では果物や野菜、そして乾物まで並べて売っている。(写真)
いたるところに人が寄っている。仕事の手を止め、珍しそうに和服姿の私を振り返る教会建築現場の人々、揃いのジャージ姿で買い食いの生徒達も何かしら活気がある。
地道に面した家の入り口から、老人が顔をのぞかせる。珍しく人民服を着ている。
表の道路に戻ると新しい旅行スーツケースがウントコサと積んで、売っており、聞けば今旅行がブームなのだそうな。そう言えば万里の長城の入り口に立ち並ぶお店にも必ずといっていいほど置いてあった。日本で流行っているのとそっくりだが、値段からすれば紛い物かな。
広い自転車道にたくさんの通勤者があふれ、信号などはお構いなしだ。自動車も歩行者優先というわけでもなくぐいぐいと前に突っ込む。一方、あっちこっちで人や自転車が車の間を縫うように進む。流れは天安門へと向かっている。
天安門広場はさすがにデカイ。食べ物の入った袋をぶらさげた人々。家族で国慶節の祝いに地方から来たのか、思い思いに座ったり、地図を広げたり、万里の長城の大きなモニュメントを眺めたり。
ベクトルがばらばらなのに、五星紅旗の小旗を買い求め、朝夕の国旗掲揚時期には集まって何千、何万の群集となる。溢れる雑多なエネルギーが私の五感を刺激する。
[2002年10月13日(日)]
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