国会会議録

臨時国会会期延長を申し入れ

○川崎委員長 筒井信隆君。

○筒井委員 今の会期延長の申し入れは、まさに国民が求めていることでございますので、ぜひ延長していただきたいと思います。今国会の目的は全く達せられていない、多くの国民がそう考えていると思います。
 一つは、ちょうどきのう政倫審が開かれた、政治と金の問題でございます。
 橋本元総理がきのう政倫審で述べられましたが、しかし、疑惑が解明されたなどとは全く言えない、それどころか疑惑はますます深まった。これは、与党さんを含めて、国民の多くが持つ共通した感覚だろうというふうに確信をしております。予算委員会での証人喚問を初めとして、さらにもっと徹底した国会での審議が絶対に必要である、強くそう思っております。
 さらに、二つ目としては、イラクへの自衛隊派遣問題の期限が十四日になります。何か内閣は十日に決定するというふうな話もございますが、いずれにしても、十二月三日で終わっては、その時点における国会の意思の表明が全くできない、そういう状況がはっきりしているわけでございます。
 この問題に関しては、イラク特においても、野党の方のイラク特措法廃止法案の審議がほんの少しなされましたが、採決もされないまま、まさに審議は極めて不十分、こういう状況のままでございますから、この点からもどうしても会期延長が必要である、こう考えます。
 三つ目としては、年金の問題。
 これは国民の関心が一番高いと言っても決して過言ではない問題でございますが、これに関しても、民主党は年金抜本改革法案を国会に早々と提出しておりますけれども、しかし、審議されているどころか、そもそもつるしがおろされていないという状況がずっと続いているわけでございますから、この年金問題に関しても、国民の負託にこの臨時国会がこたえたとは全く言えない、こういう状況でございます。
 そして最後に、これが一番緊急性がある事案ではないかと私は思いますが、新潟県中越地震を初めとした災害対策の問題でございます。
 これに関しても、民主党、共産党、社民党三党で被災者生活支援法の改正案を提出いたしまして、何とか審議にほんの少し入りましたが、全く十分な審議がされていないどころか、これが成立することが非常に難しい、そういう会期末の状況でございます。これこそ、この臨時国会でやはり早急に成立させなければいけない、被災者の強い要望がある案件でございます。
 さらには、被災者の方から特別立法の要請もございますが、これに関しては法案さえまだ国会に提出されていない。これをやはり早急に国会で審議し、成立させることが被災者の望みに応ずることですし、国民の負託にこたえることになると思います。
 しかも、この災害問題に関する補正予算、これは、臨時国会の冒頭から私たちはこの臨時国会で成立させよという要求をしているわけですが、これも全く進んでいないわけでございます。
 以上大きな項目だけ挙げても、まさに今臨時国会で国民の負託にこたえたとは言えない状況でございます。本来ならば、この会期延長の話は与党から来るべきことでございまして、責任のある与党であるならば、与党の方で会期延長して今申し上げたようなこれらの問題点を審議する、こうすべきでありますが、しかし、与党からそれが全然来ないものですから、極めて異例のことですが、野党の方でこういう要求を出したわけでございます。
 ぜひ、少なくとも十一日間程度の会期延長を実現していただきたい、こう思っております。

○川崎委員長 穀田恵二君。

○穀田委員 私も、一言だけ言わせていただきたいと思います。
 今度の会期延長については、野党から申し入れるという異例中の異例です。先ほども議長に申し入れた際にも、議長からもお話ありましたが、昭和五十一年のロッキード事件の際に私どもが申し入れて以来のことでございます。それほど、やはり、野党の側から申し入れるという意味合いの重さをはかっていただきたいと思います。
 二つ目に、所信の問題が先ほど山口理事からお話がありました。その際に、質問の多くは当時、イラクの問題であり、政治と金の問題でした。そして、当時の世論調査の内容を見ますと、現在の政治に対する関心は年金とイラクと政治と金、これがベストスリーでした。したがって、この問題の解決が求められていることは論をまたないと思います。
 最後に、私は、国の進路をきちんと国会として議論すること、そして判断を下す上からこのことを申し上げています。内閣総理大臣たる小泉さんは、イラクの派兵問題について言を左右にして、延長する問題についても明確な判断を下しておりません。その問題を国会としてただし、そして国会として判断をすることが求められているからです。
 以上でございます。

| コメント (0) | トラックバック (0) | Update: 2006/12/27

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